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出版物紹介美容整形クリニック 第1章 美しいプロポーションをつくる脂肪吸引

『共立美容外科の美容整形クリニック』
共立美容外科 医師グループ 著

第1章 美しいプロポーションをつくる脂肪吸引

※この本は1996年に書かれたものです。現在の治療内容と若干異なる箇所がございます。

『共立美容外科の美容整形クリニック』共立美容外科 医師グループ 著

共立美容外科は脂肪吸引のフロンティア的存在です

脂肪には主に3つの種類があります。一つ目は、脂肪が皮膚と筋肉の間についている状態。つまり皮下脂肪といわれるものが、これにあたります。二つ目は筋肉が緩んで、やわらかくなってしまった状態。老化によるものや、妊娠、又はスポーツをしていたけれどやめてしまった、という人に多い状態です。そして三つ目。これはお腹の中、つまり内臓に脂肪がついている状態(内臓肥満型)。特に中年男性に多いタイプです。

女性に一番多いのは一つ目の状態です。この脂肪を皮下脂肪といいます。一般的にいう「お腹が太る」という状態は、この皮下脂肪が原因しています。では、どうして皮下に脂肪が溜まるのでしょうか。これは、簡単にいうと摂取カロリーと消費カロリーのバランスの崩れから起こります。「摂取」が「消費」を上回ると、その黒字分が脂肪という形で皮下に貯蓄されます。つまりカロリーの取りすぎです。ようするに、太らない為には、カロリーの摂取量を抑えればいいということになります。

しかし、カロリーを抑えるために、単純に食べる量を減らす、これでいいのでしょうか。無理に行った食事制限からくる精神的なストレスによって、過食になり、また元の体重に戻ってしまう(リバウンド)や、お腹の脂肪は落ちないで胸が減ってしまった という悲しい事態になった女性からの相談は、私たちのクリニックにもよくあります。

また、女性の天敵ともいえる脂肪ですが、体にとってはとても大切な役割を持ってます。1つは、エネルギー源の脂肪の貯蓄タンクとしての役割です。脂肪は糖質とタンパク質の2倍以上のカロリーをもっている強力なエネルギー源です。その他、クッションとしての役割もあります。大切な内臓を衝撃から守ってくれるのです。

ですから、健康を維持する上でも脂肪を減らしすぎることは危険です。よく過激なダイエットによって、生理が止まってしまったという話がありますが、女性は体重の占める脂肪率が10%を下回るようになると、女性ホルモンが作られにくい体になってしまい、その結果生理異常が起こるのです。ホルモンのバランスが崩れると、精神的にも不安定になりがちです。

食事制限などによる無理なダイエットが危険であることがこれでおわかりですね。希望通りに脂肪が落ちないとか、不健康になるといったことは、脂肪吸引では起こり得ない事態です。なぜなら原因は、体のエネルギーの摂取、消費の仕方の関係の他に、体に脂肪を貯めておく脂肪細胞の数が大きく左右してくるからなのです。

単純に、食べる量を減らせば痩せることはできますが、脂肪吸引のように落ちてほしい部分の脂肪だけが落ちるといった理想的なボディ作りは難しいでしょう。逆に言えば、太る原因である脂肪細胞そのものを取り除く脂肪吸引をしてしまうと、再び太るという心配がほとんどなくなると考えられているのです。

脂肪をきれいに残すことも、脂肪吸引術のテクニックです。

脂肪とは、厳密にいうと脂肪細胞の集まりのことです。この脂肪細胞の数自体は幼児期(だいたい3歳くらいまで)にほぼ決定され、それ以降は思春期にほんのわずか増える程度か、特殊な場合(増殖型肥満)を除いては、増えもしなければ減りもしないものです。

脂肪細胞は風船のようなもので、膨らむということがつまり「太る」というということ、逆に脂肪細胞が縮むということが「痩せる」ということになります。ダイエットや痩身術などで痩せるのは、この原理に基づくものですから、縮んだ脂肪細胞はいつでも膨張する可能性があります。つまり肥満と痩身はいつでも背中合わせの位置になるのです。

では、肥満にならないために手術で全ての脂肪をとってしまってよいかというとそういうわけではありません。私たちのところに来られる患者さんの中に「ある限りの細胞をすべて取ってください」という人がいます。もちろん私たちは脂肪をすべて取ることは絶対にしません。なぜなら前にも述べたように、脂肪細胞そのものは増えたり減ったりしないものですから仮に脂肪吸引手術で脂肪細胞を取りすぎたとしたら、二度と元には戻らないのです。ですから、手術は慎重に行わなければなりません。

また、これは私たちが脂肪吸引手術にあたり、一番注意を払っていることですが、「皮下脂肪が女性らしい美しいプロポーションをつくっている」ということも忘れてはいけません。脂肪を取りすぎると、後に残るのは筋肉と皮膚だけになってしまします。そうなると、筋肉と皮膚がつっぱった感じになり、表面からは筋肉の動きが丸見えで、とってもみっともないことになります。女性の美しいボディラインには、しかるべき場所に、ある程度の皮下脂肪が必要であると私たちは考えています。

ですから脂肪吸引手術の失敗を防ぐ意味でも、私たちは、あえてある程度の脂肪を残すようにしているのです。

塗るだけで痩せる魔法の薬はありません。

医学的な見解からはっきり申し上げますと、塗るだけで痩せるということはありえません。人間の皮膚はとても精密にできてますので、外から簡単に異物が体内に入り込むということはほとんどありません。ですから表面から直接脂肪にアプローチするなどということは不可能です。

例えば、塩揉みダイエットというのがありますが、あれも直接脂肪を落とすということには決してつながりません。皮膚には塩を塗ると、浸透圧の関係で皮膚の水分や老廃物がより高濃度の体外に毛孔を通って排出されます。皮フの老廃物が体外に出るわけですから、美肌の効果は期待できそうです。(ただし、皮フの敏感な人はかえってかぶれてしまう恐れもあります)。しかし脂肪には何の影響もないのです。

塩が皮フの角質層を通り抜け、その下の指肪層まで浸透することはまずあり得ませんし、もし仮に浸透するというのなら、こちらのほうが大問題です。体内にナトリウムが過剰に入ると、高ナトリウム血症になり、いろいろな病気(高血圧など)を引き起こす可能性もあり、つまり、体内に皮フを通してそんなに簡単に塩分が入れば、健康を損なうことになりかねないのです。

これらのことから、「体外から直接脂肪細胞内に皮フを通して異物は入らない」ということがおわかりいただけると思います。もちろん毛穴から脂肪を絞り出すということも、体の構造を考えたらあり得ませんし、また、エステティックサロンなどでラップなどを足に巻きサウナに入れば、直後には脚は細くなりますが、それは単にその部位が局所的に脱水しているだけですから、水分を補給すればまた元の状態に戻ってしまうのです。

ただ、マッサージをしたり、自分で意識したりすることで、筋肉に緊張感を持たせ、ある程度引き締まるということはあるでしょう。自分で努力をした上で、どうしても手の届かない部分に関してお手伝いをする、というのが私たち美容外科ドクターの理想です。

患者さん本意の意識が技術を発展させました。

脂肪を直接取るということは、実は今から70年以上昔の1920年代から行われていました。当時の手術はかなり乱暴なもので、お腹を切り開いて、キュレットという器具で脂肪を掻き出すというものでした。その頃の技術力を考えると、かなり危険であったことは否定できません。実際にこの手術によって大切な血管傷つけ、患者の脚を切断するという悲惨な事故もありました。

その後、医学の進歩とともに、フランスやアメリカ、スイス、ドイツ、イタリアなどで様々な研究がなされ、ついに1978年、フランスのイルーズというドクターによって、現在の脂肪吸引法の原型となるものが編み出されました。現在の脂肪吸引法は、イルーズの頃から格段に進歩しました。

私たち共立美容外科も、その技術の進歩にかなりの貢献をしてきました。というよりは、患者さん本意の脂肪吸引法を行っているうちに、現在のオリジナル技術が生まれたといった方がいいかもしれません。

つまり、患者さんの立場に立ってさまざまな条件をクリアしていった結果の技術といえます。このため、安全性・確実性においては、まず患者さんに満足してもらえるものと自負しています。

太い吸引棒は皮フの凸凹、出血、神経障害など組織にダメージを与えます

10年以上も昔に使用されていたのは、直径が約1cmの太い吸引棒で(後で説明しますが、現在共立美容外科で使用しているのは独自で開発した53種類の直径2〜3.5mmの吸引棒です)、脂肪吸引できる部分は腹部だけでした。吸引棒が太いと、大切な神経や血管を脂肪吸引と同時に巻き込んで傷つける可能性が多く、知覚神経障害や循環障害、さらに多量出血による貧血などの弊害も起こしかねません。

現在でもまだ、6〜10mmといった太いカニューレを使うドクターはたくさんいますが、太いカニューレを使用する場合、1回に吸引できる脂肪の量が多いため、手術時間が短くてすみます。メリットといえばその一つだけ。つまり、手術を手がけるドクター側が楽をするだけのことなのです。

確かに、手術時間が短いほど、患者様も楽になるという解釈の仕方もあるでしょう。しかし脂肪吸引の手術は、時間が短ければいいというものでは決してありません。

また、太いカニューレを使用すれば、出血も多いし、全身麻酔使用により入院が必要という状態が通常で、さらに、大きなトンネル状態だと、創収縮(皮フが縮まる現象)の際、表面がデコボコになりがちというデメリットもありました。

国内外で特許を取得した傷跡保護器具(KBシース)は共立でしか使用できません

現在、共立美容外科では、直径2〜4mmの細いカニューレを使用しています。この細いカニューレを用いて丁寧な手術を実施することにより、安全で仕上がりの美しい脂肪吸引が可能になりました。しかし、細いカニューレだけではクリアできなかったことが、どうしても一つだけありました。それは傷跡の問題です。

手術の際には、このカニューレを1時間に約600〜700回も往復運動させます。ですから当然挿入口は摩擦でかなりのダメージを受けます。これによって傷は広がり、組織のダメージで傷跡はどうしても残ってしまうのです。そこで私たちは、この摩擦から皮フを守るために、KBシース(さや)というテフロン製のオリジナル傷跡保護器具を開発しました。これによって脂肪を吸引したい場所にダイレクトにアプローチできるようになりました。

それまでは、おへそや、ビキニライン、膝の裏といった傷跡の目立たない場所からのムリな吸引を行っていました。しかし、人の体は平坦ではなく、実に複雑な曲面体ですので、目立たない部位からムリな角度で吸引棒を挿入すれば、思うように脂肪を取ることができませんし、神経や血管を傷つける恐れもあります。

私たちは、吸引したい部位に直接挿入するほうが、脂肪のとり残しもなく美しく仕上がると考えているのです。当院では10年近く前から傷跡保護器具(KBシース)を使用しています。これにより取りたい脂肪へのアプローチがずっとスムーズになったのです。

共立美容外科が脂肪吸引クリニックと呼ばれる理由

外来脂肪限引手術、年間1,000件以上の症例実績。外来脂肪股引を可能にしたクリニック

私たち共立美容外科では、1年間に約1,000件以上の脂肪吸引手術を行っています。常に細心の注意を払って、万が一の失敗を引き起こさないように努力を続けているのです。何事も経験がモノをいうといいます。経験が豊富になればなるほど、さまざまな事態に対応できる判断力が身につくからです。技術も同じです。常に向上心を持って手術にのぞめば、確実に技術力も向上する、と私たちは考えています。

おかげさまで今のところ、トラブルは一つもありません。それは、技術はもちろんのこと、カウンセリングにも充分に力を入れている結果だと考えています。一般医療と違い、美容外科の場合、いくらドクターが「手術が成功した」と満足していても、患者さんが気に入らなければ、それは成功とはいえません。

よく手術当日のみの来院で、後はもう来なくていいというクリニックがあるようですが、手術後の経過チェックやケア、またその間のコミュニケーション不足は、手術の仕上がりに影響しかねないといえますのでこういうクリニックはあまりおすすめできません。また、「こんなはずじゃなかった」というようなことがないように、現実と空想のギャップを埋めるという意昧でも、手術前にしっかりとカウンセリングを受けておく必要があります。

共立美容外科では、手術前に必ずカウンセリングのために一度来院していただくようにしています。この際、患者さんのプライバシーを守るため、完全予約制にしていますので、待っている問、何となく気まずい思いをするということもほとんどありません。患者さんも、遠慮することなく、何でもドクターに相談してください。患者さんの希望と美容外科のプロとしての意見とを充分に話し合い、患者さんに納得のいく手術を受けていただきたいと思います。

さて、だいたい手術内容が決まりましたら、次に検査をいたします。脂肪吸引手術の場合、まず、脂肪吸引の適応(筋肉のたるみや内臓の脂肪が原因の場合は、適応外となります)があるかないかを超音波などで調べます。適応なら、年齢や範囲、部位によってコストを決定し、合わせて経過を詳しく説明します。そして患者さんが納得した段階で、手術の日どりを決定します。

以上のような段階をしっかり踏んでいるからこそ、充分に満足できる手術を受けていただくことができるのだと考えています。それでは、共立美容外科の技術について説明します。

細い限引棒を開発し、最初に紹介して傷跡を残さない手術を可能にしたクリニック

脂肪吸引手術を行う際、私たちでは、大事な神経や血管を守るため、2〜4mmの細い共立式カニューレを使用しています。脂肪の吸引部位により使い分けできるよう全部で53種あります。このカニューレの開発によって、挿入口が小さくてすみ、また術後、表面の凹凸がなくなり美しく仕上がるようになりました。

というのも、カニューレが細いほどトンネルの穴が細かい蜂の巣状になるため、結果、脂肪が平均的にとれるようになったからです。逆にいうと、太いカニューレを使用すると、トンネルの穴が大きい為、皮フの表面がデコボコになりやすく、また、大きい血管を巻き込みやすいため、出血が多かったり、大きい神経を傷つけ神経障害が生じやすくなってしまうのです。

細いカニューレを用いて、丁寧な手術を実施することによりはじめて、安全で仕上がりの美しい脂肪吸引が可能になるのです。

国内外で特許を持つ共立美容外科だけの技術。

共立美容外科は、傷跡保護器具(KBシース)を使用することで、傷跡を残さない手術を可能にしたクリニックです。傷跡保護器具(KBシース)とは、脂肪吸引時の摩擦から皮フを守るためのプロテクター、つまり「さや」のことです。脂肪吸引の際、カニューレは一分間に約100〜200回の往復運動を繰り返します。ですからその摩擦で挿入口はかなりのダメージを受け、傷跡も大きく目立ってしまいました。

そこで私たちは、何とかこの傷跡が残らない方法はないものかと考え、この傷跡保護器具(KBシース)というテフロン製の「さや」を生み出したのです。傷跡保護器具(KBシース)を吸引口に装着し、吸引棒が直接皮フ組織に触れるのを防ぐのです。その結果、傷は吸引棒を装着するのに必要な数mm程度ですみ、術後はテーピングのみでOKとなりました。

その後、傷跡は時間の経過とともにほとんど目立たなくなります。アメリカと日本で特許を取得した傷跡保護器具(KBシース)。KBとは、「Kyoritsu Biotechnology」のことで、この頭文字をとってKBシース(さや)と命名しました。つまり、脂肪吸引における傷跡保護器具(KBシース)は、唯一、共立美容外科のみでしか使用できないということなのです。

私たちは、この技術を1990年のボストン学会で発表。以来、海外からも多くのドクターが見学に訪れ、優れた脂肪吸引技術として定評を得ています。傷跡保護器具(KBシース)の開発により、傷跡の心配がなくなったので、危険の多い無理な部位(傷跡の隠しやすいへそ、ビキニライン、膝の裏など)ではなく、吸引したい部位にダイレクトにアプローチできるようになりました。また、取り残し、取りすぎといった失敗もなく、より美しい仕上がりが期待できるようになったのです。

輸血の心配がないウェット・メソッドを使用

脂肪吸引には、ウェット・メソッドとドライ・メソッドという、二つのメソッド(方法)があります。ウェット・メソッドは、カニューレの先から数種類の液体を流しながら脂肪をとる方法。逆に、ドライ・メソッドは、脂肪層内に一切なにも入れずに吸引を行う方法です。当院では、ウェット・メソッドを採用しています。それには数種類の液体に以下のような効果、つまりメリットがあるからです。ご説明しましょう。

①生理的食塩水:::脂肪層を膨らませ、脂肪を取りやすくする。
②血管収縮剤・・・・・・脂肪吸引の際の出血を最小限に押さえる。
③麻酔薬・・・:・さらに痛みを抑えるための局所麻酔。

これに対し、ドライ・メソッド派の意見は、「脂肪層内に余分な液体を入れたら、本当の脂肪の厚さがわからなくなるので、美しくデザインできないのでは」というもの。ですが、ドライ・メソッドで行えば、その分出血がかなり多くなるので、結局、脂肪層内の状態にほとんど変わりはないのです。また、この多量の出血により、患者さんが貧血を起こす恐れもあり、ウェット・メソッドほど、一度にたくさんの脂肪を取ることができません。

それならば脂肪を取りやすく、出血の少ないウェット・メソッドを採用したほうが、より患者さんのためになるのではないかと考えているのです。私たちは、早くからこの方法を取り入れ、かなりの症例を行ってきましたが、一例の輸血も出していません。現在では、こういったさまざまなメリットを考慮したうえで、ほとんどのクリニックがウェット・メソッドによる脂肪吸引を行っているようです。

外来手術にもっとも適した硬膜外麻酔とウェット・メソッドの併用

1.入院の必要がある全身麻酔

麻酔に関していえば、ほとんどの方がドクター任せにしているはずです。きちんとした知識をもった患者さんはほとんどいないといっても過言ではないでしょう。手術の際には当然のように麻酔を使用しますが、その種類に関しての知識といえば、全身麻酔と局部麻酔があると、その程度のものではないでしょうか。人間は、とにかく痛みに弱いものです。ですから極端に言ってしまえば、患者さんにとっては痛みさえなければいいと考えているのかもしれません。

しかしそれは大きな間違いです。麻酔というものは、決しておろそかにはできないものです。私たちも、麻酔を使用する際には、細心の注意を払って行っています。それではその麻酔のお話しをします。

例えば、全身麻酔。虫歯一本抜くのにも、「全身麻酔でやってくれたら痛くないのに」と思ったことはありませんか?全身麻酔で行えば、どのような手術でも苦痛を感じずに済むように思われがちです。

確かに寝ている聞にすべてが終わっていれば、こんなに楽なことはないと思うかもしれません。でもこれは、麻酔の効果ばかりを期待している安易な考え方といえます。患者さんの苦痛を和らげてくれる、強い昧方の麻酔も、使い方を間違えればたちまち劇薬と化してしまう恐ろしいものであるということも覚えておかなければいけません。

「当院は全身麻酔を使用しているので、痛みは全くない」ということをうたい文句にしているクリニックがあります。「それならよかった」などと安心してはいけません。なぜなら、たとえどのような麻酔でも必ず危険が伴うからです。まして全身麻酔は、ドクターとしてはできる限り用いたくない、極めて危険度の高い麻酔なのです。

では、全身麻酔をかけると人体がどのような変化を起こすのでしょうか。簡単にいうと、頭のてっぺんから爪先まで、体のすべてに麻酔をかけることです。つまり全身の神経に麻酔がかかるわけですから、代謝や循環などの重要な役目を司るあらゆる器官の機能が低下します。つまり自発呼吸すらできない状態になるわけです。

従って、人体の生命を維持しようとするなら、呼吸、心臓の動き、体温維持、排尿などのパイタル・サインズ(生きていることの証)を、すべて人工的に管理しなければなりません。これらの条件を満たすため、麻酔医は以下の事柄を配慮します。

①心臓の管理(心電図をチェックする)
②血圧の管理
③尿の管理(尿量をチェックする)
④呼吸の管理(もし、レスピレータ1(人工呼吸器)を抜けたままにしておくと脳が酸欠状態になり、植物人間になってしまう恐れもあります)
⑤酸素飽和度の管理(血液の色のチェック・④との兼ね合いで、血中に酸素が運びこまれているかどうかを、血液の色から判断する)
⑥麻酔濃度の管理(麻酔のかかり具合いが深すぎると、血圧低下、神経傷害を併発する恐れがある。逆に浅すぎると痛みの刺激から血圧が異常に上昇。老人の場合、血管が切れることもある)
⑦体温の管理(体温の上昇、下降をチェック)

これだけのことを行うわけですから、全身麻酔を使用する手術の場合は、麻酔専門医がいなければならないのです。全身麻酔とは、完全にドクターに命を預ける類の麻酔であるということを、頭の中に入れておいて下さい。また預かる側としても、無事に命を守るため、全体をマネージメントできる、冷静で優秀、かつデリカシーに富んだ麻酔医を必要とします。

従って、手術を1人のドクターで行うクリニックがあると聞きましたが、1人で全身麻酔をかけ、さらに手術まで行うなんて、全く正気の沙汰ではありません。

人聞を仮死状態にする全身麻酔と静脈麻酔

私たちのクリニックには、優秀な麻酔の指導医がおり、また、万全の設備も整えられています。ですが、私たちは、外来での全身麻酔は、ほとんど使用しません。

今までお話ししたように、全身麻酔というのは人間を仮死状態にするものです。ですから、当院では、全身麻酔を用いた手術をした場合は、検査と休養のために入院していただくことにしています。その他、脊髄麻酔や静脈麻酔も外来で用いてはいけない麻酔です。まず、脊髄麻酔は脊髄を包む膜に注射をします。ですから、術後にすぐ動き回ると注射の穴から脊髄液が漏れ、脳の脊髄液の圧力が一時的に低くなり頭痛やめまい、吐き気などを催してしまい ます。

一方、静脈麻酔というのは、自発呼吸ができるということ以外は全身麻酔とほぼ同じ状態になる麻酔です。確かに呼吸は止まりませんが、普通の状態ではなく、血圧もいまひとつ不安定といった中途半端な麻酔なのです。これを使用するくらいなら全身をしっかり管理したうえで全身麻酔を行ったほうがよほど理にかなっている、ともいえます。

この静脈麻酔は、深すぎると呼吸停止、浅すぎると喉頭けいれん、呼吸困難などを招く恐 れを持っています。中でも一番怖いのは、呼吸停止時に送管チューブを気管に入れた際に一胆えんげ吐物(胃が空でないと起こし得る)が肺に入ると起こる膜下性肺炎でしょう。いずれにしても、取り返しがつかなくなってからでは、遅いということです。つまり、麻酔を決して安易な気持ちで用いてはならない、と申しあげたいのです。硬膜外麻酔を使用できるのは、熟練した技術があるからです。

外来の脂肪吸引手術に比較的多く使われるのが局部麻酔です。これはウェット・メソッドで使用している麻酔です。しかし、この局部麻酔のみの使用では、かなりのデメリットを持ち合わせています。ウェット・メソッドのみの方法は、(私たちが最初に始めた)外来脂肪吸引を始めたばかりの当時使用していたのですが、腹部や脚など脂肪の層が深く広範囲の場合効き方にムラができ、患者さんに苦痛を与えがちでした。患者さんが痛がるとドクターはその部位を避けるように脂肪吸引をするので、取り残しが出たりと思いきった吸引ができない場合があるのです。

そこで研究し、実施したのが硬膜外麻酔との併用なのです。硬膜外麻酔は、痛みの感覚のみを取りのぞく麻酔で、無痛分娩や、ある種の開腹手術などに用いる麻酔なのです。

ところでみなさん、脊髄というものはご存じですね。脊椎の中にあって、脳と末梢神経の伝導路としての役割を果たしている器官です。髄液の入った脊髄は、硬膜という膜で覆われており、さらにその回りに、脊髄から出る枝が通っている硬膜外腔という場所があります。硬膜外麻酔とは、この硬膜外腔にチューブを留置し、神経の枝に麻酔をふりかける方法です。脊髄麻酔と違って硬膜を破る必要がありませんから、髄液が漏れることはなく、従って入院の必要もありません。術後は、1〜2時間も休んでもらえれば、まったく普通の状態に戻りますので、何の心配もなく帰路についていただくことができます。

以上のことから硬膜外麻酔は、現段階において「外来脂肪吸引で用いることのできる最高の麻酔である」といっても過言ではないでしょう。では、この硬膜外麻酔に全くデメリットがないか、というとそういうわけではありません。いったいどのようなデメリットがあるのかと言いますと、

①血圧をコントロールする交感神経の支配領域H腰椎と胸椎に、硬膜外麻酔でブロックするため人によって血圧が下がる場合がある。
②まれに、部分的に効き目が薄い場合がある。激痛ではないが、若干の痛みを覚える。
③大変に難しい麻酔で、熟練したドクターでないとなかなか打てない麻酔である。とても狭い硬膜外腔という場所に、正確に針を刺し、しかもチューブを留置するという技術は、並大抵のものではなく、従ってどのドクターにもできるという麻酔ではない。

以上の3点です。共立美容外科では、これらの問題をクリアするために、しっかりとした対処法をとっています。そして、患者さんの体に何かが起こりうる場合を考慮して、術中に必ず自動血圧計、心電図、点滴ルートの確保およびアレルギーチェックを行い万全を期していますので、ほとんど問題はないといえます。

①については、常に用意されている点滴を用いてカバー。点滴は血圧のためだけに使用するものではありませんが、血圧の下がった場合でも、程度によってすかさず昇圧剤を注入できるようにしています。

②については、前にウェット・メソッドのところでお話ししましたが、カニューレの先から生理的食塩水や血管収縮剤と一緒に麻酔剤(局部麻酔)を注入してカバー(当然ですが、硬膜外麻酔が効いているので、局部麻酔注入時の痛みはありません)します。この他、硬膜外麻酔のチューブを硬膜外腔に留置しますので、手術時間がオーバーしても途中で麻酔が切れる心配はありません。

③については、共立美容外科では、優秀な麻酔指導医の指導の元に麻酔を行っていますので、安心して手術を受けていただきたいと思います。こういった様々な問題をクリアした上で、当院では、硬膜外麻酔とウェット・メソッドの併用を実施しているのです。これによって外来手術で、痛みのほとんどない脂肪吸引が可能になりました。

実際、当院で脂肪吸引を受けた患者さんに聞いてみると、「術前の想像より楽だった」とか、「術中はマッサージを受けているような感じ」という意見がほとんどです。

脂肪吸引での「OO式」「独自の麻酔」というコピーは全てウェット・メソッドの事

よく「OO式の麻酔で痛みが一切ありません」とか「独自の麻酔・・・」といったクリニックのコピーを自にしますが、これらはすべてウェット・メソッドのことです。7年前、共立美容外科が国内で初めてウェット・メソッドを使用し、外来での脂肪吸引を行いました。しかし、脂肪層が深く、範囲の広い腹部や下半身の場合、麻酔の効果にムラができ、また注入時の痛みも強いため、研究を重ね、現在はこれに硬膜外麻酔を併用するようになったのです。

ドクターのセンスで決まる部分別の脂肪吸引

二の腕のたるみが一生すっきり

『上腕部」、俗にいう〈二の腕〉と呼ばれる部分を気にする女性はたくさんいます。薄着(タンクトップやノースリーブなど)になると嫌でも目立つ部分ですから当然のことです。この部位は年をとるにつれ、誰でも自然に太りやすく、またダイエットなどをしても簡単には細くなりにくいとい刀厄介なところでもあります。だからこそ脂肪吸引には適した場所であるともいえます。

さて、手術内容はと言いますと、面積が狭く層の浅い二の腕の脂肪吸引は、ほかの部位に比べて比較的、時間で行える手術です。麻酔はウェット・メソッドを採用しますが、二の腕の場合だとウェット・メソッドのみでも比較的しっかり効きますので、術中の痛みもほとんどありません。手術時間は両腕で1時間程度です。基本的には外来手術で、シャワーも胸から下なら当日から可能という患者さんにとっても負担の少ない手術といえるしょう。

二の腕の場合、肘のしわからアプローチしますので、傷跡はほとんど目立たなくなります。術後5日〜1週間ほどは包帯で固定しますが、長袖の洋服を着ていれば人目につくことはないでしょう。仕上がりは1ヶ月前後をみておいてください。手術前のぶよぶよとした柔らか美しいプロポーシヨンをつくる脂肪が、ほぼなくなった状態になると考えていただければいいと思います。

「脂肪は取れば絶対にといっていいほど増えない」という脂肪吸引の長所を充分に生かせる場所ですから、年とともに確実に太くなることが予想される二の腕の余分な脂肪は、若いうちに取ってしまうのもいいと思います。

傷跡保護器具(KBシース)でウエストのナチユラルなサイズダウンが可能に

お腹のような広い場所の脂肪吸引の場合は、一つの方向からの吸引ではきれいに脂肪が取れません。多点からネット状にカニューレを交差させて吸引する方が、よりフラットに美しく仕上がるというデータがでています。当院では、腹部の場合ですと、傷跡保護器具(KBシース)を使用して左右2ケ所のわき腹から吸引するパターンが一般的です。

従来の手術では、傷あとの目立ちにくいおへその穴やビキニラインからの無理なアプローチしかできませんでした。確かにこの方法でも下腹部の脂肪はきれいに取れますが、ウエスト周りの脂肪を取るのは困難でした。

私たちが開発した傷跡保護器具(KBシース)使用によってこの問題が解決され、脂肪吸引によってナチュラルなウエストのサイズダウンが実現できるようになったのです。

いかに長く見せるかが、脚の脂肪眼引のポイント

私たちの所ヘ来られる患者さんの、脂肪吸引の希望箇所のトップはお腹です。そしてお腹の次に多いのは太ももやふくらはぎなのどの脚です。

脚というのは、ただ細ければいいというものではありません。全身のバランスを考えて、ある程度はソフトな方が健康的で魅力的だと思います。そしていかに脚を長く見せるか、がポイントです。これにはかなりのテクニックと経験が必要とされ、担当ドクターの腕がものをいいます。

ところが太ももについた脂肪は、簡単に落ちるものではありません。もし仮に太ももが細くなるまでダイエットを続けたとしたら、その他の部分は、もう見るも無惨なガリガリの状態になってしまうでしょう。そういった状態に陥らないために脂肪吸引はあるといえるのです。今まで難しいとされていた太腿部全域に渡る脂肪吸引も、細いカニューレ(吸引棒)と傷跡保護器具(KBシース)使用で可能になったのです。

もちろんすべてを一度に吸引することはできません。ときどき脚全体の脂肪を一気に取ってほしいという人もいますが、残念ながらそれはできない相談です。美しい脚にするためには、その人に合ったバランスのいいデザインになるように吸引を行うことが大切です。そして理想通りのラインを作る技術がしっかりしてれば、脚が長く見えるようになります。

術中は、硬膜外麻酔とウェット・メソッドで行いますので、患者さんが痛みを感じるようなことはありません。脚をマッサージしてもらっているようなリラックスした気分で手術が受けられると思います。

上手に脂肪を残してふくらはぎをセクシーに仕上げます

ふくらはぎは、嫌でも人目に触れますし、後ろ姿のシルエットでは一番目立ってしまう場所ですから、女性のスカートファッションでは一番に気になるところでしょう。スッキリとしたふくらはぎは、女性の憧れであると同時に、男性の目からも魅力的に感じるいわば女性のアピールポイントともいえるのではないでしょうか。

ところがこのふくらはぎ、脂肪吸引の希望は多いのですが、ドクターにとって大変手術の難しい場所なのです。というのも、ふくらはぎの場合、脂肪というより筋肉によるものがかなり多いからなのです。

脂肪吸引で美しいラインを希望されても、患者さんのふくらはぎの状態によっては、理想通りにならない場合があるのが現状です。単に皮下脂肪がたまっているふくらはぎならば、話は簡単です。しかし、生まれつき骨が太かったり、スポーツなどをしていて筋肉が発達している場合ですと手術は大変困難です。

私たちは、できる限り患者さんの希望に応えたいと思っていますが、取りたくても、脂肪そのものが少ないふくらはぎから脂肪を吸引することはできません。仮に、無理に脂肪吸引を行えば、筋肉がむき出しのゴツゴツとした脚になってしまい決して美しいデザインとはいえなくなってしまいます。

また、内側の脂肪を取りすぎてしまうと、骨には何の異常もないのにO脚のように見えてしまうような場合もあります。ですから、ふくらはぎの脂肪吸引で最も重要なことは、いかに脂肪を取るかではなく、いかに効果的に脂肪を残すかということなのです。

フェイスの脂肪吸引には、しわのばし効果、があります

顔の脂肪吸引を希望される人がいちばん心配するのは、やはりしわやたるみの問題のようです。「すっきりするのはいいけれど、たるんでしまっては意昧がない」というわけです。これに関しては心配はまず無用です。ボディの脂肪吸引の場合、年齢や部位によってはたるみが出る可能性もありますが、フェイスの脂肪吸引は逆に、リフティング(引き上げる)効果があるのです。

むしろ、脂肪がついているほうが、二重あごや頬のたるみなどが起こりやすいといえるでしょう。アプローチ場所は、二重あごの手術の場合はアゴの真ん中と左右の3箇所。頬の場合は耳の下です。直径1mm程度の細い吸引棒を使用するため、細部まで入念にデザインすることができます。

顔は目立つ部分だけに、傷跡が心配になると思いますが、細いカニューレと傷跡保護器具(KBシース)の使用でほとんど目立たなくなります。少し太めの注射をした場合と同じ程度だと考えてもらって結構です。

さて術後の経過ですが、一般的なケースとして以下を参考にしてください。

①術後2〜4日間は、吸引箇所に圧迫をします。圧迫がとれたあとも若干の腫れが残りますが、腫れていてもおかしくない状態ですので外出も可能です。
②術後1〜2週間程度で腫れが引き、外見上のシルエットが整います。脂肪組織に若干の硬さが残りますが、目で見る分にはまず違和感がなくなるでしょう。
③術後1〜2か月で硬さが消え、全体的に柔らかく落ち着きます。外見同様、他人が触ってもまず違和感を感じなくなります。

ただ、頬の脂肪吸引はかなり手術適応の難しい場所といえます。なぜなら、他の場所とは違い、脂肪を取ったからといって効果が絶対にあらわれる場所とは限らないからです。

例えば、『岐筋』といわれる(口から頬にかけての)筋肉や表情筋が発達している人は、いくら脂肪を吸引しても痩せることは不可能ですし、またさほど発達していない場合でも頬の脂肪を取りすぎると、顔全体が貧弱なイメージになってしまうので注意が必要です。

筋肉の発達具合いと脂肪の量を見分けるのは、ドクターの診断力とセンスといってもいいと思います。ですから、顔・・・特に頬の場合は、信頼のおける病院で事前にじっくりと診察してもらうことをおすすめします。

万全なアフターケアでトラブルなし

手術から仕上がりまで責任を持ってケアします

脂肪吸引クリニックとして、昔から脂肪吸引を専門的に研究している当院には、当然、他院で受けた脂肪吸引の悩みを持つ患者さんも数多く来院しています。その悩みの中に「術後の検診をしてくれないので不安だ」といったものがあります。仕上がりを診ないというのは、仕事を途中で放り出すようなもの。一般社会の常識からしでも無責任な行為といえます。

共立美容外科では、手術を受けた患者さんに万が一のトラブルが起こらないよう、常時研究に努め、アフターケア対策を万全に行っています。例えば、硬膜外麻酔を使用したお腹の脂肪吸引外来手術の場合、アフターケアは以下のように行います。

①圧迫・・・術後5日〜1週間は、おなかにスポンジをはさみ、ガードルで同定する圧迫が必要となります。内出血を防ぎ、術後の腫れを最小限におさえるためです。これをしっかりやっておかないと、術後の経過に大きく影響することになります。もちろん5日〜1週間は入浴は控えてもらいますので、濡れタオルで体を拭く程度にしておいてください。ただし、手術箇所に水がつかないように下半身だけのシャワーならOKです。

なお、術後3日目に、かぶれ防止のための圧迫交換に来てもらうのがベストですが、仕事の都合などで来られない人には無理強いはしません。仕事も、軽い作業でしたら翌日からでもまず差し支えありません。

②圧迫除去・・・術後5日〜1週間(年齢や脂肪吸引量による)で、圧迫をはずします。これは、腫れ具合いや皮下の様子を調べる上で大切なものなので、必ず来院してください。

③定期検診・・・1か月目、2か月目、3か月目に検診を行い、経過が順調かを確認します。3か月日の検診で問題がない場合は、これで完全な仕上がりとなります。なお共立美容外科では、手術後の患者さんのために、ポケットベルによる24時間体制のナースコールも行っています。(もちろん夜間もOKです)

吸引箇所は約1〜2か月でほぼ完全に仕上がります

アプローチの場所によって差はありますが、大量に脱脂すればするほど、内出血や浸出液のために患部が腫れているのが普通です。また、皮下出血のために、打撲したときの青アザのようになるケースもありますが、1〜2週間でほとんど消えますので心配はいりません。なお、術後の脂肪吸引箇所の変化は、次の通りです。

術後1〜2週間・・・大きい腫れや内出血の跡も引き、腫れていてもおかしくない状態になります。このころからスポーツもまずOKです。

術後3〜4週間・・・細部の腫れが引き、外見的な仕上がりを確認できます。ただし吸引箇所に触ると、堅くつっぱったような感覚が残ります。

術後1〜2か月・・・組織が柔らかくなり、ほぼ完全な仕上がりとなります。このころまでに傷跡もほとんど気にならなくなっているでしょう。

以上のような経過は、カウンセリングの際に詳しく説明するのが当然ですが、クリニックの中には経過の説明もなく手術を行い、検診もしないというところもあるようです。くれぐれもクリニック選びは慎重に行ってください。

脂肪吸引Q&A

あなたの悩み、疑問、不安etcにお答えします

  • 就職活動を目前に控え、私は今、真剣に脂肪吸引を考えています。わたしは155cmで体重は60kgとかなり太めの体型をしています。小さい頃はそれほど太ってはいなかったのですが、高校生のときに、10kg近く増え現在もそのままなのです。ダイエットも何度か試みたのですが、長続きせずにここまできてしまいました。友人の話で脂肪吸引のことを知り、興味を持ちました。やはりスリムなボディには憧れるもの。脂肪吸引法なら、根性のない私でも、すっきり痩せられるのではないかと期待をかけています。できれば体重を50kgまで落としたいと思っているのですが、一度の脂肪吸引で10kg近くも体重を減らすことができるのでしょうか?(東京都・看護婦)
    結論から先に申し上げますと、脂肪吸引に体重減少を期待するのは間違えであるということになります。脂肪吸引とは文字通り、肥満の原因となっている脂肪を吸引する痩身法ですが、脂肪組織というものは水の中に入れたら浮くくらいとても軽いもの。ですからたとえ大量に吸引したとしても、体重にはさほど影響しません。もちろん幾分かは体重も減るかもしれませんが、脂肪吸引=減量という図式を頭のなかで組み立てるのは、できる限り控えてもらいたいものです。私たちは、脂肪吸引を美しいプロポーションを作るための手段だと思っています。例えば、同じ身長、体重をしていてもスタイルがよく見える人と悪く見える人がいますよね。これは、脂肪や筋肉の付きかたをはじめ、骨格などの遠いによるものです。脂肪吸引を行うことによって、限りなく前者(同じ身長、体重でもきれいなプロポーション)に近づければベストと考えているのです。極端にいえば、脂肪吸引後たとえ体重が5kg増えたとしても、脂肪吸引前に5kg増えた状態よりも美しく感じられる体型つくりをする、ということです。私たちは、常にこのことを念頭に置いて脂肪吸引を実施しています。
  • 1年ほど前、都内のあるクリニックで腹部の脂肪吸引を受けました。術後に来院の必要はないといわれ「気楽でいいな」と思っていたのが大間違い。腹部がデコボコになってしまったのです。慌てて電話をしたのですが、「そのうち落ち着く」の一点張り。しかし、いつになっても元に戻る気配がありません。美容外科では、他院での脂肪吸引の修正をしてもらえるものなのでしょうか? (愛知県・OL)
    脂肪吸引によるトラブルは、同じ美容外科医として絶対に避けてほしいことですが、ドクターの経験不足やずさんな診察のために、起こってしまうこともあります。仕上がりが凹凸になったのは、傷跡が目立たない部位(おへそやビキニライン)からの強引なアプローチや、太いカニューレの使用、脂肪の取りすぎが原因として考えられます。また、仕上がりを確認しないというのは、仕事を途中で放り出すことと同じです。例えば普通の病院で、骨折を治す手術をしたあともう来ないでいいといわれたら、患者さんはものすごく驚くでしょう。一般社会の常識からいっても責任のないこの行為、ドクターとして信用に値しないといえそうです。当院にも、あなたと同じように、他のクリニックでのトラブルをかかえてやって来る患者さんは少なくありません。しかし私たちは、脂肪吸引を専門的に研究している以上、他院でのトラブル解決も受けるのが当然と考えています。あなたのような場合でも修正可能なケースがあるので、まずは相談にいらしてください。できる限り力になりたいと考えています。
    その他のトラブルに関しても紹介しておきます。
    ・目立つ傷あと・・・・傷跡保護器具(KBシース)なしのダイレクトなアプローチや、太い吸引棒の使用によって起こります。
    ・手術中の痛み・・・・ウェット・メソッド(生理的食塩水に麻酔剤や血液凝固剤を混ぜたものを、吸引棒の先からふりまく局所麻酔のこと。OO式麻酔という場合、この方法のことをいう場合が多い)のみの使用の場合、部位によっては術中にかなりの痛みを伴うことがあります。
    ・カウンセリング不足・・・・術前のカウンセリングは、完壁に仕上げる上で大切なこと。コミュニケーション不足は、仕上がりに悪影響をもたらしかねません。
    共立美容外科では、こういったトラブルを起こさないよう、術前のカウンセリングを綿密に行い、手術は硬膜外麻酔や傷跡保護器具(KBシース)などを駆使。痛みの少ない脂肪吸引を心がけています。術後は、仕上がりまでのアフターケアを万全に行っています。そして、脂肪吸引クリニックとして、常に新しい技術を開発し、クオリティの高い医療を目指しています。
  • 下腹部の脂肪吸引を考えているのですが、場所が場所だけに後遺症が心配です。脂肪吸引によって内臓が傷つけられるよることはないのでしょうか?特に女性の場合、将来妊娠・出産を控えているので心配です。子宮や卵巣などに悪影響が及ぶことはありませんか。よろしくお願いします。(千葉県・学生)
    脂肪吸引の際、内臓に傷つくようなことは、常識的にはまず考えられません。というのも、腹部の皮下脂肪と内臓の間には、筋肉や腹膜という頑丈な組織が形成されているためです。中でも腹膜というものは、先端の尖った腹腔鏡という器具を使い、力を込めて刺してやっと穴が開くくらい丈夫なものなので、先の丸い吸引棒で破けるということはありません。つまり、皮下脂肪層のみに作用する吸引棒が、腹膜や筋肉を突き抜けて内臓を傷つけるということはまずありえない話なのです。仮に可能性があるとすればへそヘルニアを見落としておへそからアプローチした場合や、腹壁と腹部皮下脂肪層との間に強い癒着のある部位(主に、外科手術のあとにみられます) を、よく診察せず無理に脂肪吸引してしまう場合です。しかし、人体の解剖を熟知し、確かな技術を提供しているドクターならまず間違いはなく、そういった意昧で、脂肪吸引による内臓の損傷は、限りなくゼロに近いといえるでしょう。
  • 私は22歳の大学生です。高校生の頃はダイエットなどしたことがなく、身長169cm体重60kgを維持していました。その後大学に入学とともに52kgまでのダイエットに成功したのですが、拒食と過食の悪循環に陥ってしまいました。一時は体重が74kgにまで増えましたが、ここ1年ほどは軽い運動(エアロパイク)と多少のカロリーコントロールで、60kgの体重に落ち着いています。ところが体重のわりに体脂肪が多く、ウエストの上下それぞれに電話帳くらいある厚さの皮下脂肪がついてしまいました。ヒップの下にも脂肪がついているので、体型は崩れに崩れています。再びダイエットをして体重を落としても、崩れた体型は元には一戻らないと思うので、脂肪吸引の手術を受けようと考えています。そこで質問です。ある程度体重を落としてからと、太ったままのどちらの方が施術には適していますか。ウエスト周り+下腹部か、ヒップの下のどちらかだけを手術するとしたら、どちらがより効果的ですか?(東京都・大学生)
    脂肪吸引は、部分脱脂ということが基本です。あなたがもう少し体重を落としたいと思っているのなら、ある程度ダイエットなどで体重を落として、それでも取れない脂肪を吸引するのがベストでしょう。しかし一つ問題があります。最近若い女性によくある傾向なんですが、体重を落とすために極端なダイエットに走り、摂食障害などを起こしてしまうことです。一番大事なのは自分の健康です。極端なダイエットで健康状態の悪い人には脂肪吸引の手術はできません。運動などをして健康的に痩せて、それでも取れない部分を取ってほしいというときに、ようやく私たちがお手伝いできるのです。もしあなたが「お腹かヒップの脂肪がどうにかなれば体重は今のままでいい」と思うのならダイエットの必要はありません。2の質問に関しては、診察してみなければわかりませんので、一度カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
  • 私は身長も体重もごくごく平均的な高校2年生です。ただ、ふくらはぎだけが、異常に太くここの脂肪吸引を考えています身長も止まり生理も安定しています。17歳の私でも手術は受けられますか?(北海道・学生)
    思春期のあなたですから、自分のプロポーションが気になるお気持ちはよくわかります。ですが、17歳という年齢はまだまだ成長期。その段階での脂肪吸引はやめておいた方がいいでしょう。身長が止まり生理が安定しているからといっても、17歳という年齢はホルモン学的に見てもどんどん変化していく時期です。また、もし仮に今、手術を受けたとしたら、術後すぐには運動ができませんので、体育の授業をしばらく休まなくてはならなくなります。特にふくらはぎは他の部位に比べて少し時間がかかります。こういった様々な状況を考慮したうえで、手術は高校を卒業して大人の体になりきってからのほうがベストだと私たちは考えています。その時に、まだ悩んでいるようでしたら、相談してください。どうしても未成年の方が手術を受ける場合は、親ないし保護者の承諾書を提出していただきます。私たちのところにも未成年の患者さんはおりますが、もちろん、きちんと承諾を得た上でなければ、治療、手術は実施しません。あなたも女性ですから、美しくなりたいと考えるのは当然です。しかし、17歳という年齢はまだまだ無限の可能性を秘めている時期です。女性の思春期というのは特に全体的にふっくらとなりやすいときでもありますから、悩んでしまうかもしれませんが、成人してから脚が細くなったという話がよくあるくらい、まだまだ変化する可能性があるのです。もしかしたら、人も羨むような容姿になるかもしれないのですから、あきらめるのは早すぎますよ。
  • 私はモデルを職業にしており、脂肪吸引をと考えているのですが、先日、仕事仲間が脂肪吸引をしたところ満足のいかない結果になったと悲しんでいました。うわさのクリニックとか、雑誌広告など情報が氾濫していてどのように選べばいいのかわかりません。(兵庫県・モデル)
    まずできる限り多くのクリニックを訪問してみることが一番です。これまでの症例や費用、麻酔方法、傷跡の問題などを質問してみるのです。気になることがあれば、解決するまで話し合ってください。その際に少しでもごまかすようなそぶりを見せるドクターは、信用に値しないといえるでしよう。ドクターの態度、物腰、しゃべり方をよく観察し、言うことが納得できない」、「どこかうさんくさい顔をしているな」などと少しでも感じたらためらわずきっぱりと断わることをお勧めします。また、素人だましの言葉には引っかからないようにして下さい。例えば「独自の○○」とか、「当院のみの○○」(特許を取らない限り、これらの言葉は使えません)、「スーパー○○」とか「クイック○○」、「特殊な○○」という言葉には注意が必要です。こういう場合は、どこが、どういう風に特殊で、独自なのかを詳しく聞いてみるといいですよ。さらに、「痛くない」と言われでも、本当に痛くないのかどうか、麻酔を打つときの痛みはないのかどうかしっかりと確認しておいたほうがいいでしょう。クリニック選びのポイントとして、人から聞いてきた情報や、人の流す噂を参考にするのも大切だと思います。ご存じの通り、美容外科手術は決して安いお金ではできません。高いお金を払っているからこそ、患者さんは評価にシビアであるといえます。ですから、結果をしっかりと確認できる美容外科においては、噂にもある程度の信猿性はあるものだと考えられます。私たちも、みなさんに良い評価、噂をいただけるよう、常に努力をしています。年間1,000症例以上を手がけていますが、おかげさまで今のところ1つのクレームもありません。私たちを信じて訪ねて来てくれた患者さんの期待に背くことがないよう、今後も努力をしていく所存です。

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共立美容外科

美容整形クリニック〜美しいプロポーションをつくる脂肪吸引〜のページをご覧の皆様へ

このページは2024年3月に最終確認をしています。
このページでは、美容整形クリニック「第1章 美しいプロポーションをつくる脂肪吸引」についてご確認頂けます。共立美容外科・歯科は、総合的な美容治療が受けられるため、「美容整形クリニック」とよばれています。ボディとは体だけではなくお顔もふくまれます。お顔の美容医療では、目を大きくしたり、鼻を高くしたり、唇をアヒル口にしたり厚くしたりするなどの施術をおこなっています。また、額のしわや法令線のしわ、頬のたるみ、それにニキビ跡の治療などお肌のスキンケアも受ける事ができます。お身体のお悩みには、豊胸やわきが治療、脂肪吸引を受ける事が出来ます。近年では再生医療を受けたいというお声を頂戴し、PRPやご自分の脂肪をお肌に注入するマイクロCRFを行っています。当院の美容整形は、一人一人大切にコミュニケーションをとりながら、クオリティの高い、患者さまの立場に立った美容整形手術を行うことを信念としています。美容医療はドクターひとりで行うものではありません。私たちとあなたとが信頼関係を築き二人三脚で行うもの。充分にコミュニケーションをとり、美容整形を通してあなたの夢に近づけていきます。