自毛植毛の効果と副作用を医師が徹底解説!
最終更新日: 2023年08月30日 (水)
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「最近髪が少なくなったかも?」と感じることはありませんか?ある調査では、約44%の方が薄毛や抜け毛に人知れず悩んでいるという結果が出ています。
自分ではどう改善したらいいかわからず、悩んで当院に受診する患者様も多いです。
そんな方におすすめの施術が「自毛植毛」です。
自毛植毛は、身体への負担は少ないながらも、薄毛に対しては高い効果が高い期待できます。
本記事では、自毛植毛の種類や効果・副作用について詳しく解説します。
自毛植毛の効果とは?
「自毛植毛に興味があるけどどんな効果があるか気になる…」という方もいるのではないでしょうか。
メリットを確認することで、他の薄毛治療とも比較しやすくなります。
ここでは自毛植毛のメリットについて紹介します。
根本的治療が期待できる
自毛植毛では、薄毛の根本的な治療効果が期待できます。
髪の毛の毛根ごと移植するため、移植が成功すれば髪が半永久的に生え続けます。
この施術は髪の毛が抜け落ちる危険性を少なくするため、側頭部や後頭部など抜けにくい部分の髪の毛を使用しています。
施術が終了すれば、後は通常のヘアサイクルで発毛を繰り返すため、メンテナンスも必要ありません。
違和感のない仕上がり
自身の髪の毛を移植するため、違和感のない仕上がりになりやすいです。
髪質は人によって異なり、人工毛では色や髪質を完全に一致させることは難しい場合もあります。
自然な仕上がりを目指したいなら自毛の使用がおすすめです。
拒絶反応がほとんどない
自身の髪の毛を使用することから拒絶反応が出ないことが多いです。
なお、人工毛の場合はアレルギー反応や静電気が発生する恐れがあるため注意しましょう。
自毛植毛の副作用
自毛植毛は皮膚に針やメスを入れることから、副作用も報告されています。
実際に副作用が出た場合に対処できるよう、治療を受ける前に副作用を知っておくことが大切です。
ここでは、施術後に出現しやすい副作用について経過別で解説します。
術後すぐに現れる副作用
施術直後に現れる副作用として痛みや出血が多く報告されています。
痛み
麻酔が切れた後に痛みを感じる方が多いです。
あまりにも痛みがひどい場合には、痛み止めを数日間服用します。
出血
移植後2〜3日は皮膚を切り取った箇所や移植した箇所から薄くにじむ程度に出血することがありますが、ほとんどの場合自然に止まります。
4日以上たっても出血が続く、出血量が多い場合には治療を受けた施設へ連絡しましょう。
吐き気
まれに吐き気を感じる方がいます。
麻酔の副作用で血圧が下がったことが原因です。
血圧に異常がないか確認し、血圧が正常であれば、内服薬によって対処します。
術後1週間前後に現れる副作用
術後すぐに起こる痛みや出血が落ち着いてきた後には、下記のような副作用が出現することがあります。
額やまぶたの腫れ
施術した額の部分や、施術箇所から比較的近いまぶたが腫れることがあります。
腫れは自然と引くことが多いです。
血流が良くなると腫れが出やすい傾向にあるため、術後数日間は血流を良くし過ぎないように気をつけてください。
術後の腫れを予防するには以下のような方法があります。
- 仰向けに寝る
- 飲酒を避ける
- 術後は入浴を避け、シャワーにする
- 冷やす
かゆみ
ケガをした後、治る過程でかゆみが出たという経験をお持ちの方も多いでしょう。
傷ができるとその周囲にヒスタミンという物質が増え、ヒスタミンが神経に作用するとかゆみを感じます。
全ての方にかゆみが出るわけではありませんが、ケガが治る時と同じように施術した部分にかゆみを伴うことがあります。
術後1ヶ月以上たって現れる副作用
術後1ヶ月以上たってからも副作用が現れる可能性があります。
一時的な脱毛(ショックロス)
ショックロスとは、施術を受けた後、植毛部分の周辺から毛が抜け落ちることです。
現在のところ詳しい原因は分かっていません。
髪の毛が抜けてショックを受ける方も多いですが、一時的な脱毛のため数ヶ月後には回復します。
感染症
毎日きれいに髪を洗って頭皮を清潔に保っておけば、感染症を起こすことはほとんどありません。
しかし、施術後の管理が上手く出来ず、施術部位から細菌が入って感染がひどくなり、再度手術をしなくなることが稀にあります。
移植毛のくせ
移植した毛がくせ毛になることがあります。
髪の毛を植える時の角度やゆがみが原因です。
高度な技術をもったクリニックでも数%の割合でくせ毛が報告されています。
なお、自毛植毛では髪質を変えることはできないため、もともとくせ毛の方はくせ毛の髪質が引き継がれます。
そもそも自毛植毛とは
自毛植毛とは、薄毛が気になる部分に自分の髪の毛を移植する方法です。
自身の髪の毛を使用することから、髪質や色を維持することが可能です。また、移植が成功すると髪の毛は生え変わり続けるため、薄毛に対して高い効果を実感できるでしょう。
一方、外科手術ですので施術後の感染予防対策もしっかりと行わなければいけません。
また、術後に出血や痛みなどの副作用が起こる可能性もあります。
アメリカでは、FDA(Food and Drug Administration)という日本の厚生労働省にあたる機関で認可されている外科手術です。
薄毛治療として自毛植毛を選択する人も増えてきています。
植毛の種類
植毛の種類には自分の髪の毛を移植する施術と人工毛を移植する施術の2種類があります。
ここでは、それぞれの具体的な治療方法と特徴をご紹介します。
自毛植毛
自毛植毛の施術にはいくつか種類があり、クリニックによって施術可能な方法も異なります。
単一植毛法
韓国で誕生した植毛方法です。
細い専用の植毛針を用いて、移植する毛をセットし穴あけと植え込みを同時に行います。
シャープペンシルをイメージしていただくと分かりやすいですが、針をさして移植毛を押し出す方法です。
次に紹介するFUTやFUEと植え付け方法が異なります。
単一植毛ではショックロスが起こりにくいことが大きなメリットです。
FUT法
FUT法では後頭部を横長な帯状の長方形に切り取って移植する方法です。
1回の切り取りで移植する髪の毛を多く確保でき、広い範囲の移植に向いています。
一方でメスを使用して皮膚を切り取るため傷跡が残り、体への負担は大きい場合があります。
FUE法
FUE法は、1mm以下の円形状専用器具を使いひとつひとつ毛根を採取する方法です。
FUE法では頭皮をメスで切らないため、体への負担が少なく、傷跡も目立ちにくくなります。
しかし、採取する時に毛根を切ってしまう確率が高く、移植できる株数に限りがあります。
人工毛植毛
人工毛植毛とはナイロンやポリエステルで人工的に作られた髪の毛を、薄毛の部分に植え込む治療方法です。
自毛植毛では移植できる髪の毛に限りがありますが、人工毛植毛においては希望する本数を無制限に植えることができます。
ただし、自分の髪の毛ではないため、移植後に体に合わないなどのトラブルが起こる可能性があります。
自毛植毛の注意点を解説
自毛植毛の施術にはいくつか注意が必要なポイントがあります。
注意点を事前に知っておくことで、対応を考えることができます。
ここでは、自毛植毛の際に注意したいポイントを解説します。
施術費用
自毛植毛の治療費は他の薄毛治療と比べると高額です。
実績を積んだ医師しか施術できず、1本ずつ髪の毛の移植を行うため手術に時間がかかります。
移植する髪の毛の数や治療方法にもよりますが、数十万円〜数百万円ほどかかるのが一般的です。
健康保険を利用できないため全額自己負担となります。
薄毛治療の効果が部分的
自毛を移植した部分は薄毛をカバーできますが、移植部分以外の薄毛が気になってしまう方もいます。
医師とのカウンセリングをしっかり行いつつ、一人ひとりに合わせた施術や、ヘアケア・薬剤療法などを組み合わせた治療を行っていくことが重要です。
効果を実感できるまで時間がかかる
植毛した髪の毛は通常のヘアサイクルで生え続けます。
施術後1ヶ月程度で毛は一旦抜け落ちますが、毛根は根付いているため、2〜3ヶ月すると新しい髪の毛が生えると言われています。
そのため、施術の効果を実感できるまでには4ヶ月以上かかることが多いです。
正着しない場合がある
全ての髪の毛の植え付けが成功するわけではありません。
施術する医師の技量や採取した髪の状態によりますが、一般的に毛根の生着率は80〜90%です。
植毛できる本数に限りがある
患者自身の髪の毛であることから、植えることができる数には限りがあります。
希望の仕上がりに近づけためには、医師と話し合いながら範囲や植え方を工夫することが重要です。
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