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公開日:2022年11月26日(土)
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目次
肌の古い角質を取り除いて新しい皮膚を再生する「ピーリング」という治療方法を耳にしたことがある人は多いでしょう。
歯茎も、皮膚と同じようにピーリングを行うことができ、その方法を「ガムピーリング」と呼んでいます。
歯茎が黒ずむ原因はさまざまですが、そのどれもがメラニン色素の沈着によって引き起こされているものです。歯茎が黒ずんでいると不健康な印象を与え、思いきり笑えないという悩みを抱えている人も多くいらっしゃいます。
ガムピーリングは、薬剤を使って歯茎の黒ずみを落とし、本来のきれいなピンクにするものです。今回はガムピーリングの施術について解説していきます。
ガムピーリングは、歯茎の色を本来持っているきれいなピンク色にする治療方法で、「歯肉のホワイトニング」とも呼ばれています。
肌の古い角質を取り除いて新しい皮膚を作る「ピーリング」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。ガムピーリングは、その歯茎バージョンということです。歯茎にピーリングを行うことで、黒ずんでしまった歯茎が本来のきれいなピンク色へと生まれ変わります。
歯がどれだけ白くてきれいであっても、歯肉が黒ずんでしまっていると、どうしても不健康や不潔といった悪いイメージを持たれかねません。その黒ずんでしまった歯肉をきれいにするのがこの方法です。
ガムピーリングにはいくつかの種類があり、それぞれクリニックによって取り扱うものが異なっています。
ガムピーリングには主に下記の3種類があります。
上記3つの種類がありますが、ほとんどは薬剤を用いての「薬剤除去法」によるものです。
レーザー除去法は、歯科医院によっては扱ってないことも多くあります。外科的除去法は、メスを使って黒ずんだ歯茎を除去しきれいな歯茎にする治療方法ですが、「歯茎が黒ずんでいる」という理由だけで外科的手術をすることはほとんどないといえるでしょう。
ガムピーリングは、フェノール剤を使って歯茎の上皮組織そのものを除去していきます。
まず、歯茎の洗浄や消毒を行い、表面麻酔をします。その後にフェノール剤を塗布し、タンパク質を変性させていきます。この性質を利用し、黒ずんでしまった上皮組織を除去していく仕組みです。
フェノール剤を塗布した後は、アルコール剤で中和をし水洗いをします。このフェノール剤の塗布→アルコール剤で中和→水で洗い流す作業を3回ほど繰り返して、ガムピーリングは完了します。
手術直後はフェノール剤を塗布した部分が白くなりますが、その後はかさぶた状になります。かさぶた状になってから1〜2週間ほど経つと、本来のきれいなピンク色の歯茎が現れます。
手術時間は15〜30分ほどで、麻酔を行うため、ほとんど痛みがなくきれいな歯茎を手に入れることができます。
手術の回数は患者様ご自身の歯茎の色の状態によります。一度の施術できれいになる人もいれば、数回施術をしてやっと効果が実感できる人もいます。
沈着が大きければ大きいほど施術回数がかかる傾向にあり、数回の施術を繰り返す場合は、歯茎が再生する時間も考慮し、期間をあけて行うのが良いでしょう。
歯茎が黒くなる原因は、メラニン色素によるものです。メラニン色素は、紫外線の他、喫煙、食べ物による刺激などが原因で、皮膚の表皮最下層に生成されます。つまり、日常的な刺激によってメラニン色素は作り出されているのです。
また、遺伝的な理由で生まれつきメラニン色素を発生させやすい人もいます。
メラニンの沈着による黒ずみは、日頃お手入れしていてもなかなか元に戻すことはできません。しかし、肌と同様、表層にだけ存在しているため、ガムピーリングできれいにできます。
ガムピーリング治療後は、下記の点に注意が必要です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
治療後は、歯茎がとても敏感になってしまっています。
辛い食べ物など刺激の強いものは、施術後しばらく控えるようにしましょう。スパイスや香辛料がたくさん入っている料理や炭酸など、刺激のある食べ物や飲み物などは避けるようにしてください。
治療後は、患部に白っぽい膜ができ、数日経つとかさぶたのようにめくれ、自然に剥がれます。しかし、そのかさぶたを無理やり剥がしてしまうと、まだ完成していない皮膚が露出してしまい、きれいなピンク色とならないことがあります。
無理に剥がすことで痛みも出やすいため、かさぶたは自然に剥がれるのを待つようにします。
歯茎の黒ずみの原因の一つである喫煙。タバコを吸うことでステインが蓄積してしまい、歯茎が黒ずみます。
ガムピーリングをして歯茎をピンク色に戻したとしても、喫煙を続けることでステインが再度付着してしまいます。
効果を継続させたいのであれば、喫煙者はタバコの量を減らしたり喫煙をしたりといった努力をする必要があります。
喫煙と同様に、コーヒーや緑茶などのステインが付着しやすい飲食物は避けるようにしましょう。カレーなどの食べ物も同様です。
ガムピーリングについてよくある質問とその回答を紹介します。
歯茎をきれいにするためのフェノール剤は、塗ると少しピリピリとします。しかし、施術の際は表面麻酔を行うため、痛みはあまり感じません。
また、施術後1週間ほどは、熱いものや刺激のあるものなどで、口内炎のような痛みが出る場合があります。
施術では、体に害がない薬剤を使用します。
しかし、もしフェノール剤やアルコール類にアレルギーがある方は、施術を受けない方が良いでしょう。
施術で使用するのは、フェノール剤やエタノールというアルコールなど、刺激の強い薬剤です。
体に害が及ぶことはありませんが、唇や肌にかかると、ピリピリとしたり、白く変色したりする可能性はあります。
そのため、施術をする場合は器具で唇や肌を保護し、施術を行うようにしています。歯茎以外の部分に薬剤がかかるようなことは基本的にはありませんので、ご安心ください
何歳以上から施術が受けられるという明確な年齢基準は決まっていませんが、基本的にお子様には施術を行いません。
年齢を問わず口の中の状態を確認し、適切な処置を行うクリニックがほとんどです。カウンセリングを受けた結果、他の治療方法などを提案することもあります。
「歯茎のホワイトニング」ともいわれるこの施術ですが、歯茎に色を入れるわけではなく、歯茎が持つ本来のピンク色を取り戻す施術です。
そのため、色の調整はできず、沈着しているメラニン色素をどの程度取り除くかによって仕上がりの色が変わってきます。満足のいく色になるまで、黒ずみを改善することは可能です。
例えば虫歯や歯周病などがある場合は、カウンセリング当日にはガムピーリングを受けられない場合もあります。
また、その他の歯茎の病気にかかっている場合も、そちらを治療するのが優先となり、完治した後にガムピーリングでの治療を始めることとなります。
ホワイトニングと同様、ガムピーリングは審美目的の自由診療となり、健康保険の適用はできません。
歯茎の着色を除去し、本来の歯茎の色に回復させるガムピーリングについて解説しました。
歯茎の黒ずみは、主にメラニン色素の沈着によって起こります。
この黒ずみによって、どんなに歯が白くてきれいであっても、不健康な印象や不潔な印象を与えてしまいかねません。
ガムピーリングの薬剤は、多少ピリピリと痛みを伴いますが、表面麻酔を行うため、そこまで大きな痛みはありません。また、痛みの少ない薬剤を使用するクリニックもあります。
ガムピーリングを行った後も、歯の着色は日常の生活の中で再発することがあります。そのため、黒ずみの原因となりうる行動はなるべく避けるようにしなければいけません。
歯茎の黒ずみが気になる人、もっと思いきり笑いたい人は、ガムピーリングも検討してみてはいかがでしょうか。
このページの監修・執筆医師
諸岡 梨沙(もろおか りさ)
日本アンチエイジング歯科学会認定医
メディカルアロマセラピスト認定医
略歴
主な加盟団体
日本口腔インプラント学会
日本審美歯科学会
日本補綴歯科学会
顎機能咬合学会
アンチエイジング歯科学会
アンチエイジング歯科学会認定医
メディカルアロマセラピスト認定医
ヨガインストラクター
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