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公開日:2022年01月16日(日)
最終更新日:2024年02月22日(木)
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腋臭や多汗症の手術の問題点の一つとして「再発」が挙げられます。
厳密には再発ではなく「臭いが残っている」という場合が多いのですが、手術を受けた方の中には「せっかく手術を受けたのに」とショックを受けてしまう方もいるでしょう。
本記事では、基本的なわきが治療のひとつである剪除法(せんじょほう)の再発リスクについて紹介していきます。
わきがにお悩みの方やわきが治療を検討しているという方は参考にしてみてください。
わきがというのは、アポクリン腺とよばれる汗腺から分泌される汗が皮膚の常在菌と反応することで、わきが特有の臭いが生じている状態です。
そのため、こまめに汗をふきとったり、皮膚を清潔に保つことで、わきがの臭いをある程度抑えることができます。
しかし、これらはあくまでも一時的なケアであって、根本的な解決法とは言えません。
腋臭を治療するためには、臭いの原因であるアポクリン腺そのものを取り除く必要があります。
剪除法という手術では、脇の下のアポクリン腺を直接切除して取り除くため、腋臭を原因から根本的に治療することが可能です。
傷跡を目立たなくしたい場合は、自由診療ではありますが、ローラークランプ法という選択肢もあります。
ローラークランプ法や剪除法はアポクリン腺を直接取り除くことができるため、基本的には再発率が低いとされています。
しかし、治療を受けた方の中には「また臭いが強くなってきた」「臭いが残っている気がする」「日によっては臭いを感じる」など、症状が“再発した”と感じる方もいます。
このような方の場合には、どういったケースが考えられるのでしょうか?
剪除法でも臭いが消えないという症例の多くは、アポクリン腺が残存していると考えられます。
剪除法は十分な範囲を切除することが可能な手術であるため、大量のアポクリン腺が残存するということはまれです。しかし、一度の手術で全てのアポクリン腺を取り切れないというような場合もあります。
このようなケースでは、治療後にも臭いを感じてしまうことがあります。
とはいえ、手術によってアポクリン腺の量は大幅に少なくなるため、臭いのレベルは「本人しか気が付かない程度」にまでは改善するでしょう。
脇のアポクリン腺を完全に切除したとしても、脇以外のアポクリン腺の影響によって臭いを感じてしまうこともあります。
胸(乳房)や乳首、乳輪周辺にも多くのアポクリン腺が分布しているため、体質によっては乳輪周辺から強い臭いが生じている可能性もあるでしょう。
このようなケースでは、剪除法によって脇のアポクリン腺を切除したとしても、臭いが残ってしまうということがあります。
しかし、脇の手術によって臭いの原因の大半を切除できるため、臭いの強さは緩和されます。本人にしか感じないレベルにまで症状を改善できるでしょう。
また、バスト周りのアポクリン腺の治療の場合、ボトックス注射を行うことで対応可能です。
脇以上にデリケートな部位だからこそ、一人で悩まずに専門医へ相談するのがおすすめです。
思春期や成長期はホルモン活動も活発になり、臭いが強くなりやすく、中高生の頃にわきがが見つかったという方も少なくありません。
剪除法は中学生から受けることができる手術です。
しかし、細胞の成長によるアポクリン腺再生のリスクを考慮しておく必要があります。
剪除法によって取り除かれたアポクリン腺が、元通りになるレベルまで再生してしまうことはまれですが、成長期の場合には、手術後にもアポクリン腺が増加することがあります。
手術後しばらくは臭いが治まっていても、少しずつ臭いが強くなってくることもあるため、中高生の方が手術を受ける際には、成長による再発のリスクも知っておいたほうが良いでしょう。
今回は、剪除法の再発リスクについて紹介しました。
しかし、わきがの治療法は剪除法だけではありません。
臭いの再発なのか、臭いの残存なのかというのは、判断が難しいこともありま。
腋臭の臭いをしっかりと治療するためには、様々な要因を総合的に考慮して、自身に合った治療法を選択していくことが重要です。
▼共立美容外科の人気の腋臭手術、多汗症手術についての詳細はこちら
このページの監修・執筆医師
磯野 智崇(いその ともたか)
共立美容グループ 総括副院長
略歴
主な加盟団体
日本美容外科学会
日本美容外科学会認定専門医
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