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出版物紹介『脂肪吸引クリニック』 共立美容外科医師グループ著 第1章 脂肪吸引の実際にズーム・イン

『脂肪吸引クリニック』
共立美容外科医師グループ 著

第1章 脂肪吸引の実際にズーム・イン

※この本は1991年に書かれたものです。現在の治療内容と若干異なる箇所がございます。

脂肪吸引クリニック

ドクター選び - 脂肪吸引のスタート地点

ドクターの選択は慎重に

仮に、あなたが、ドクターを選択しなければならない状況に陥ったとしましょう。その際あなたはどのようなドクターを選び、信頼して任せようとしますか?

一般医療なら、「的確な診断をくだし、病気を確実に治してくれるドクター」と答えるでしょう。
では、美容外科なら?
「そんなの当然だわ。こちらの思いどおりに仕上げてくれるドクターよ」、こう答える人が多いのではないでしょうか?

このような判断基準を見る限り、一般医療と美容外科ではドクターの認識にかなりの違いが見受けられます。確かに一般医療では、ドクターが「手術は大成功です」といえば、それを疑う患者さんはまずいません。ドクターのいう「成功」=真実の「成功」という公式が成り立つのです。しかし、美容外科の場合はいくら、ドクターの思いどおりに手術でき、「成功」という判断をくだしても、患者さんが気に入らなければ「成功」とはいえません。

つまりここで成立する公式は、患者さんが感じる「成功」=真実の「成功」となるのです。
私たち美容外科医の場合は、何よりも患者さんの満足する手術を行うことが、良い、ドクターの条件、といえるでしょう。
だからといって、手術結果に関する全ての決定を患者さんに委ねてしまうドクターは、決して良いドクターといえません。なぜなら、ドクターとは美容外科のプロだからです。 プロの目から見て、患者さんの言い分が的確かどうかの意見を言えない(言わない)ドクターはいい加減に診察・手術をしているとしか、私たちには考えられません。

たとえば、ふくらはぎの脂肪吸引を切望して、あなたが美容外科の門をくぐったと仮定しましょう。あなたは、ドクターに「ふくらはぎに脂肪は不必要だから、全部取ってください」といいます。そこで、ドクターがどう反応するかが問題です。
「そうですか。では取りましょう」このように答えるドクターは考えもの。というのも、何の考えもなしにふくらはぎの脂肪を取りすぎると、筋肉むきだしのゴツい脚になってしまうからです。良識のあるドクターなら、こういう場合きちんと事情を説明して、どの程度までなら取れるかの答えを出してくれるでしょう。その答えに結論をくだすのは、患者であるあなたの仕事。
ドクターは、あなたが納得して打ち出した結論に一歩でも近付くよう、最高の努力をするのみなのです。その結果に、患者であるあなたが満足した時はじめて、手術は成功、担当医は良いドクターであるという結論が出せるのです。

良いドクターの条件とは

私たちは今までの経験から、良いドクターであるために必要な要素を次のように考えます。

①ドクターは正直でなければならない。
②「NO」といえるドクターでなければならない。
③ドクターは慎重でなければならない。
④ドクターは労を惜しんではならない。

①については、当然のこと。痛いのか痛みが少ないのか、傷が残るのか残らないのかなどを正直に答えない、ドクターにまかせた場合、あとで泣きを見るのは患者であるあなたと言えるでしょう。

同じような意味で②も大切です。患者さんの依頼に対して「YES」しか言わないドクターは信頼に値しません。「NO」と答えたうえで、どのような手段が有効なのか、よりか「美」に近付くことができるのかを的確に判断するドクターを選んでもらいたいものです。

また③も重要な要素。最新の機械や手術方法を、よく研究もせずに導入して、さっそく手術に使用する。こんな、ドクターにあなたの大切な体をまかせられますか?「まかせられない」それが当然の答えでしょう。
手術や治療、診察は、あくまでも絶対に確信できる方法で行う、これは、ドクターを頼ってやってくる患者さんに対する、最低限の礼儀です。

④も同様に、医学を志す者にとっての必要最低条件といえるでしょう。患者さんの悩みが千差万別であるように、診断や手術方法も一人ひとりわずかながらでも違いが生じるものです。医療というものは、症例によって変えていかなければならない、そのためには決して労を惜しんではならないということを、医師たる者はしっかりと肝に命じなければならないのです。

クリニック選びは綿密なカウンセリングで

では、良いドクター、クリニックはどのようにして見分ければいいのでしょうか?

私たちは、美容外科で最も大切なものは「カウンセリング」と考えています。ですからどのような手術を希望される患者さんでも、常に充分にカウンセリングの時間をとるよう心がけています。カウンセリングに費やす時間だけはいくらとってもとりすぎということはない、といえるでしょう。

何しろ、患者さんとドクターは今までまったく面識のなかった間柄。その二人が、お互いの意見を交わし、相手に伝えようとするのですから、時間がかかって当然なのです。

以上のようなあらゆる観点から考えても、カウンセリングをしっかりと行なってくれることが、良いドクターの第一条件といえるでしょう。

あなたがクリニックを訪ねたら、まずクリニックの雰囲気や、ドクターの態度、物腰、しゃべり方を良く観察することをおすすめします。カウンセリングを受けながら、「言う事が納得できないな」、「どうも、ごまかしている感じだな」、「どこかうさんくさい顔しているな」などと少しでも感じたら、ためらわず帰ってくることをおすすめします。

白い目で見られようと、何か文句をいわれようと、そんなことは気にする必要ありません。信じられないドクターに任せてあとあと後悔するよりも、嫌だと思ったときにキッパリと断ったほうが、よほどあなたのためになるのですから。

カウンセリングに遠慮の言葉はいりません

今までの話で、ドクター選びがいかに大切かがおわかりいただけたと思います。
では次に、ドクターを選んだあとの、あなたの心構えについてお話しましょう。

カウンセリングで大切なことは、ドクターと納得のいくまで話し合うことですが、ドクターと患者さんの関係というと、どうしても患者さんのほうが遠慮がちになるようです。
たとえば、患者さん側が何かの疑問を持っていてドクターに尋ねたくても、「こんなこと聞いたら失礼ね、先生にまかせておけばいいでしょう」と、遠慮して話さない場合が多々あるのです。これは、病気を治してもらう立場と、治す立場の違いによって生じる、妙な遠慮なのかもしれません。
一般医療の場合は、それで済むかもしれません。ですが、美容外科に限っては、納得のいくまで徹底的に質問すべきなのです。あなたの「美」への希望をかなえるためにも、ドクターのプロとしての見解を知るためにもこれは大切な作業。まったく遠慮はいりません。わからないことはわかるまで、納得するまで質問して当然なのです。
あなたの質問に対してドクターが的確な答えを出さなかった場合、残念ですがそのドクターは信頼に値しません。思い切ってクリニックを変えるほうが望ましいでしょう。美容整形の中でも、特に脂肪吸引はやり直しができません。万が一、取りすぎてしまっても一度吸引した脂肪は、二度と元に戻せないのです。

「後悔先にたたず」などという悲しい結果を引き起こさないためにも、カウンセリングは綿密に、充分すぎるくらい行なってください。

カウンセリングに嘘は厳禁

もう一つ、これはドクター側である私たちから、患者さんとなりえるみなさんへお話ししておきたい言葉があります。それは、「本当のことを言ってもらわないと、本領が発揮できない」ということです。
カウンセリングの際には、何でも本心を明かしてください。嘘や隠し事があれば、お互いが困ることにもなりかねないのです。

たとえば、過去にこのようなことがありました。下腹部に脂肪のついた中年の女性が、私たちの共立美容外科の門を叩いたのです。
「近頃、歩くと膝が痛いんです。きっと、太っているせいだとは思うのですが、膝の負担を軽くするために、お腹の脂肪を取ってはもらえないでしょうか?」
カウンセリングのとき、彼女はこんな話をしました。そこで私たちは考え込んでしまったのです。膝の痛みというのは、お腹の脂肪を取ったぐらいじゃ解決しませんし、第一、放っておいたら、膝の骨が変形していく恐れもあります。そのようなことを、彼女に伝えました。そして、そういう事情だったら脂肪吸引よりも膝の治療をしてみては? と提案したのです。

ところがどうも話がうまく噛み合いません。結局、話を進めていくうちに、膝の痛みというのはまったくの嘘であることがわかりました。
彼女は、お腹の脂肪を取ってもらいたいということを、正直に話すことに恥ずかしさを感じていたのです。そこで膝の痛みという理由をつけて一芝居うったというわけです。
こういったことは、ほかの部位の手術でもときおりあることですが、脂肪吸引をすることを恥ずかしいと思う必要はまったくありません。何でもストレートに打ち明けてくださったほうが、私たちとしても数倍助かるのですから。また「何日後にお見合いを控えている」とか、「家族に知られては困る」などという混み入った事情があるときには、それも正直に伝えてください。

前提条件がいろいろある場合は、ときによってできない手術もありますので、どうかくれぐれも本当のことを話していただくよう、重ねてお願いしておきます。

美容外科医の使命は、それぞれの個性を引立てること

これは、私たちが常々感じていることなのですが、美容外科において最後にものをいうのは、ドクターのセンス ― 美的センスといえるのではないでしょうか。
共立美容外科を訪ねてくる患者さんの中には、「とにかく綺麗にしてください」ということだけをおっしゃる人がいます。どこをどうして欲しいという具体的なことがわからないので、完全にゲタを預ける、というわけです。
このようなケースのとき、患者さんが一重まぶたなら二重にし、鼻が低ければ高くし、アゴがなければアゴ出しetc・・・と、全ての欠点を修正したら、果たしてその患者さんは大喜びするでしょうか?そのときだけは、満足するかもしれません。ですが、患者さんが求める美しさとは、自分という存在の中にあるものなのです。
それなのに、そんな心情も無視して、全然違う顔を「ハイ、綺麗になりましたよ」などといって押しつけることは、ただの野蛮な行為としかいいようがありません。
彼女はもしかしたら、自分の涼やかな一重まぶただけは気に入っていたのかもしれません。低めだけど愛敬のある鼻に愛着を持っていたのかもしれません。そういう自分だけの大切なものまで捨ててしまったら、彼女はのちのち、自分であって自分ではない顔に、イヤ気がさすのではないかと思えてくるのです。

私たち美容外科医の職務はいわば本来的な意味における教育者のそれと同じものではないかと思います。
教育というのが、人に何かを教え与えるのではなく、一人ひとりからそれぞれが持っているサムシング・グッドを引き出すことを目的とするならば、それは美容外科の世界にも通じることだと、私たちは考えるのです。

私たちの使命は、「与える」ことではなく「引き出す」こと。「与える」のは簡単ですが、「引き出す」のはとても難しいことです。その難しい作業をささえるのが、「センス」といえるでしょう。人間なら誰にでも、その人だけが持っている「良さ」があります。「良さ」を殺してしまっては、何にもなりません。
「良さ」を殺すのではなく、際立たせること。それこそが、美容外科医の本来の仕事、ではないかと思うのです。

ダイエットetc − 肥満社会に出回る様々な痩身法

太る要因がいっぱいの、私たちの暮らし

女性にとって最大の敵 ― 皮下脂肪。「太る」ということは、この皮下脂肪が原因しています。では、皮下に、どうして脂肪がたまるのでしょうか?
簡単にいってしまうと、摂取カロリーと消費カロリーのバランスの崩れといえるでしょう。「摂取」が「消費」を上回ると、その黒字分が脂肪という形で皮下に貯蓄。つまり、カロリーの取りすぎ、というわけです。
太らないためには、カロリーの摂取量を控えればいいのですが、しかし、現代ではそう簡単な、ことではありません。グルメブームといわれる昨今、美味しいレストランやケーキショップなどの情報が氾濫して、女性に誘惑のささやきを投げかけています。
「太りたくない? でも、食べたいでしょう?」と―。
ではここで、もう少し「太る」ということについて考えてみることにしましょう。
以下にあげる五つの項目は、現代における「太る」要因をまとめたものです。

①食べるという作業を、単にエネルギー補給のためのみでなく、楽しみの対象とする傾向が、年々顕著にあらわれるようになってきた。
②交通機関の充実による運動不足。主婦の肥満や肥満児の増加は、歩かなくなったことと大きく関係している。
③現代病の一つストレス。ストレスが生じたとき、痩せている人は食欲不振に陥るが、肥満傾向にある人は、逆に過食に走る。
④インシュリン、成長ホルモン、副腎皮質ホルモン、男性ホルモン、女性ホルモンなどの分泌が正常に行われず、アンバランスになった場合。
⑤遺伝。医学的統計によると、両親のいずれかが肥満だった場合は40~50%、両親とも肥満の場合は80%の人が肥満になるという数字が出ている。

こうして見てみると、現代の日本は、社会そのものに人間を太らせる要因がある、ともいえそうです。
遺伝やホルモンのアンバランスはおいておくとしても、食料、交通機関、ストレスの原因すべてが豊富、ときているのですから。
まったく、女性にとっては「敵」だらけです。

間違いだらけの痩身法

現代日本は、肥満のタネの巣窟ですから、当然のごとくあらゆる痩身法が出回ります。

断食道場や痩身教室といった、自らを半強制的な生活に追いやっていくものから、漢方薬や中国茶、食事制限などによる減量法、ヨガや美容体操に代表される痩身術、ジョギングをはじめとする運動法などなど、数えあげたらきりがありません。中には、胃袋を小さくするために、手術で胃の半分を切り取ってしまうものや、体内吸収を抑制するために、腸管を切って短縮するといった過激な方法もあるくらいです。
もちろん、中には医学的にしっかりしているものもあります。しかし、断食とか絶食に類するものは決しておすすめできません。食事を断つということは、人為的に代謝を落とす方法で人体のメカニズムを知らない人が提唱するものです。確かに、「摂取」をゼロもしくはそれに近い状態にすることによって、一時的には痩せるでしょう。ですが、必ずそのリバウンド(はね返り)があり、悪い結果となって返ってくるのです。
過食症、拒食症というのは、まさにその代表的な例。拒食症は特に、深刻な社会問題としても取りあげられているほどで、悪化すると命を落とすという結果も招きかねないのです。命を落とすほどの大事に至らないまでも、肌荒れや生理不順、不安定な精神状態といったリバウンドが確実にあらわれるので、決して試してはいけない痩身法といえるでしょう。また、食欲抑制剤や、胃の摂取中枢をだまして満腹感を得る錠剤なども、使用しないに越したことはありません。こういった類のものにも、必ず副作用が伴うことになるでしょう。

「では、今までどおりの食生活を行いながら、運動量を増やすというのはどうでしょうか?」

なるほど、しごく最もな質問です。
「摂取」と「消費」のプラスマイナスをゼロもしくはそれ以下に保つということですね。しかし、それは至難の技、といえます。至難の技といったのは、「摂取」と「消費」の帳尻を合わせるのに、相当な運動量が必要となるからです。
一日の「摂取」をゼロにするためには、毎日50~60キロもの距離を歩き回ることが要求されますが、あなたにそれだけ歩くことができますか?「否」それが当然です。そんな芸当はマラソン選手にでも無理な要求というもの。しかし実際には、そこまでやらなければ、帳尻ゼロにはならないのです。
たとえばあなたが、グレープフルーツを一個食べたとしましょう。すると、その「摂取」分を「消費」するためには、2キロほど走らなければなりません。それで喉が乾いたといって炭酸飲料水などでも飲んだ日には、また2キロのランニングが必要となるのです。考えただけでも気の遠くなる話でしょう。

そこで登場するのが、食事制限法、ダイエット。

しかし、ダイエットを行うにも、やはり守らなければならない注意点があります。専門医と相談して正しく行うこと、決して勝手な判断では実行しないこと、の2点です。よく「友人で成功した人がいるので、私も試してみようと思うのですが」とおっしゃる人がいらっしゃいますが、それは避けたほうが懸命でしょう。体質や体の状態というものはそれ一人ひとり違うもの。他人が成功したからといってあなたに合う方法とは限らないのですから。

思いどおりのプロポーションにならない事情

ところで、みなさんの中には、「正しくダイエットをしたのに、痩せたい部分がなかなか痩せず、そうでない部分ばかりが貧弱になってしまった」という人もいらっしゃるでしょう。
体重は落とせたのですから、とりあえずはダイエット成功、といえなくもありません。が、女性のいう「痩身」には、ただ痩せるだけではなく、もっと深い意味があるように思われます。

それは、プロポーションを整える、ということではないでしょうか。

女性の体というものは、本来、美しい曲線を描いているものが理想とされます。つまり、胸やヒップなどは、ある程度脂肪がついていたほうが美しいものですし、逆に、ウエストやお腹などは、引き締まっていたほうが締麗であるということです。凹凸の調和、とでもいいましょうか。一般的に、女性が痩せたいと思うのは、ウエストや脚のラインなど、「締まっているべき部位」であって、よほどの異例でない限り「胸の脂肪を落としたい」と考える人はまずいないものです。
ですが、現在ある痩身法のほとんどは「痩せたくないところも落ちてしまう」可能性を秘めています。たとえば、「お腹の脂肪を取りたかったのに、胸がガリガリになってしまった」とか、「顔だけは痩せたくなかったのに、ダイエットしたとたん痩せてしまった」などというのは、その典型的な一例でしょう。
プロポーションを整えるはずのダイエットなのに、逆にプロポーションが崩れてしまっては、泣くに泣けません。しかし現実には、そういう人も多々いらっしゃるのです。もっと気の毒な例になると、ダイエット前の顔のほうが、ポッチャリとして魅力的だった、などということもあるくらいです。

全ての女性の夢をかなえた脂肪吸引

「それでは、女性が美しく痩せる方法はない、ということですか?」

いいえそんなことはありません。「脂肪吸引」は、細くしたい部分のみを細くすることが可能です。まるで夢のような話ですが、脂肪吸引とはまさしく、「夢」を実現させた画期的なプロポーシヨン矯正術なのです。

脂肪吸引法 - 画期的なプロポーション矯正術

脂肪細胞を吸い出す、画期的な脂肪吸引

肥満という現象は、皮下に脂肪がたまることです。

では、この脂肪はいったいどんな形で蓄積されるのでしょうか?

脂肪とは厳密にいうと、脂肪細胞の集まりです。そして、この脂肪細胞の数自体は、幼児期にほぼ決定され、それ以後は特殊な場合(増殖型肥満)を除いては、増えもしなければ減りもしません。
つまり「太る」ということは、この脂肪細胞一つひとつが膨らむということ、逆に痩せるということは、脂肪細胞が縮むということになるのです。
ダイエットや痩身術などで痩せるのも、この原理に基づくもの。ですから、縮んだ脂肪細胞はいつでも膨張する可能性があります。肥満と痩身はいっても背中合わせの位置にあるのです。

ところが脂肪吸引は一般の痩身法とはまったく違います。

「脂肪吸引」という文字からもわかるとおり、脂肪細胞そのものを体外に吸引してしまう方法なのです。
ですから、二度と元の体型に戻ることがありません。もちろん、健康やシルエットを考えて一定量の脂肪は残すようにしますがそれでも脂肪細胞の数は圧倒的に減少します。脂肪吸引後、残った脂肪細胞が万が一膨らんでしまっても、それによって起こる肥満は、以前のそれとは比べものにならないほど微々たるものなのです。
またこの脂肪吸引というものは、気になる部分への直接的なアプローチが可能です。つまり、お腹の脂肪を落としたい人はお腹だけ、脚の脂肪を落としたい人は脚だけ、というふうに自由自在な調節ができるのです。
これまでの、ダイエットや痩身術のように「お腹の脂肪は減らず、胸が落ちてしまった」というような悲しい事態は、脂肪吸引に限っては起こりえないといえるでしょう。
なぜ、脂肪吸引が画期的といわれるか、これでおわかりいただけたでしょうか。

意外に古い、脱脂の歴史

人間の体から脂肪を取る―、ということの歴史は以外に古く、1920年代からはじまっています。

当初は、お腹を切り開いて、キユレッ卜という器具で脂肪を掻き出す手術法だったのですが、その頃の技術力を考えると、かなり危険な方法であったことは否定できません。事実、この手術で太い血管を傷つけ、患者の脚を切断するという悲惨な事故もありました。

しかし、医学の進歩とともにフランスやアメリカ、スイス、ドイツ、イタリアなどのドクターによってさまざまな研究がなされ、ついに現在の脂肪吸引の原型となるものが編み出されます。

1978年、フランスのルイーズという、ドクターが試みた方法がそれでした。これはカニューレ(吸引棒)と呼ばれる、先端にいくつかの穴が聞いた管を脂肪層の中に挿入し、脂肪を吸い出す方法。すなわち、挿入したカニューレを前後に動かし、陰圧によって管の中に入りこんだ脂肪を、脂肪層から削り取りながら吸い上げていくのです。

この動作を行うと、脂肪層の中に、いくつもの網目状のトンネルができます。そのトンネルが、瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)という現象を起こして縮まり、その結果、厚みが取れるのです。

現在の脂肪吸引はルイーズの頃から格段進歩し、またニーズも高まってきました。吸引部分もお腹だけでなく、頬、顎、上腕部、腰まわりヒップ、太もも、ふくらはぎ足首と、あらゆる部位が可能となっています。

プロポーション矯正術―脂肪吸引

ところで、ここで脂肪吸引に対する誤解がないよう大切な事柄を申しあげておかなければなりません。

それは、脂肪股引では体重を落とせない、ということ。
というのも、脂肪層は水に浮くほどとても軽い組織だからなのです。ですから、脂肪をいくら取り除いても、減量というほど体重は変わりません。
よく「現在の59キロから43キロまで体重を落としたいので、脂肪を取ってください」とおっしゃる患者さんがいますが、それは無理なことですし、万が一希望に添うような脂肪吸引を行えば、出血多量で生命の危機を招きかねません。

脂肪吸引は、決して減量法ではない。この事実だけは、常に念頭に入れておいてもらいたいものです。
もう一度、かさねて申しあげます。脂肪吸引は、あくまでもプロポーションの美しさを作り出すもの。ダイエットやエクササイズでは手の届かない「美」の世界を追求するものなのです。

目次

序章
はじめに
第1章
脂肪吸引の実際にズーム・イン
第2章
共立式脂肪吸引 - 五つのナルホド
第3章
脂肪吸引Q&A
第4章
美容整形アラカルト
綴章
あとがき

共立美容外科

脂肪吸引クリニック第一章|脂肪吸引の実際にズーム・インのページをご覧の皆様へ

このページは2024年4月に最終確認をしています。
このページでは、第一章|脂肪吸引の実際にズーム・インについてご確認頂けます。共立美容外科・歯科の美容整形は、一人一人大切にコミュニケーションをとりながら、医師や看護師が一人一人思いやりを持って、患者さまの立場に立った美容外科手術を行うことを信念としています。脂肪吸引や豊胸、脱毛、歯科など、1989年に開院し、約30年に渡り美容医療を提供させていただいてきた、全国に26院ある、美容整形クリニックです。美容外科とはドクターひとりで行うものではありません。私たちとあなたとが信頼関係を築き二人三脚で行うもの。充分にコミュニケーションをとり、美容整形を通してあなたの夢に近づけていきます。