保険適用外の眼瞼下垂を治す方法や名医の選び方を医師が解説
最終更新日: 2022年11月22日 (火)

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まぶたが下がってしまう眼瞼下垂。
目元は顔の印象に大きく関わっており、軽度の眼瞼下垂であっても表情の良し悪しに大きく関わってきます。
また、他者には変化がないように感じられても、本人はとても深刻に悩んでいることも多く、当院へも眼瞼下垂の改善手術を希望される方が一定数受診されます。
眼瞼下垂は「眼瞼下垂症」という病名が付き、ほとんどの場合保険適用となります。
しかし一部の症状は保険適用外となり、自費診療で治療する必要があります。
今回は、保険適用外となってしまう眼瞼下垂の特徴や、眼瞼下垂手術の価格、名医の選び方についてなどについて、眼瞼下垂手術の美容外科医が解説します。
眼瞼下垂とは?
眼瞼下垂とは、外的要因や加齢が原因で、まぶたの筋肉が損傷したり衰えてしまったりすることにより、まぶたが下がってしまう症状です。
近年はつけまつげやまつ毛エクステの使用、長期的なコンタクトレンズの使用などから、眼瞼下垂を訴える方が増えています。
また、眼瞼下垂の原因として近年増加しているのが、未熟な医師が行った低価格な美容整形による後遺症です。
美容整形が原因の眼瞼下垂は、保険適用として認められないことから、全て自費診療となります。
眼瞼下垂の主な原因
- 加齢による眼瞼挙筋の減退
- 長期的なコンタクトレンズの使用
- 目のこすりすぎなど外的刺激による筋肉の損傷
- 美容整形の後遺症
保険適用外の眼瞼下垂手術の価格
保険適用外の眼瞼下垂手術の相場価格は、手術や重症度によって異なります。
軽度でかつ切開が伴わない場合は10万円以内で実施できる手術が一般的です。
中等度〜高度の眼瞼下垂の場合は、20万円〜50万円とやや高額になる手術もあります。
保険適用の眼瞼下垂は自費診療の3割の価格で手術を受けることができます。
保険適用外(自費診療)となる眼瞼下垂の特徴は?
保険適用外の眼瞼下垂と診断された場合、なぜ保険適用でないのか気になりますよね。
保険適用外の治療や手術は自費診療となり、高額な費用を負担しなければなりません。
ここでは、保険適用外となる眼瞼下垂に特徴について解説します。
(1)軽度で日常生活に支障がない
軽度の眼瞼下垂とは、まぶたが黒目までかかっている状態を指します。
軽度の場合は眼瞼下垂とは気が付かず、まぶたが厚いだけと感じている方もいます。
見え方も特に正常と変わらないと感じる方がほとんどです。症状のない軽度眼瞼下垂の治療は、保険適用外となる場合があります。
(2)見た目や美容目的のもの
症状はないものの、見た目や目元の美容整形目的の場合は保険適用外となってしまうこともあります。
健康保険はあくまでも医療目的に限られるという点から、容姿の改善に伴う治療は認められない場合が多いです。
(3)美容手術後の後遺症や修正手術目的のもの
美容整形は、コンプレックスや悩みを解消できる手段ですが、知識や技術が不足している未熟な医師が行うと多くのリスクを伴います。
眼瞼下垂は、そういった経験不足な医師が行う二重整形や目元のボトックス注射により発生する後遺症の1つです。
残念なことにこういった美容整形後の後遺症の治療や修正手術は、もともと医療目的ではないため、保険適用外となってしまいます。
(4)視野狭窄や視力低下がない
眼瞼下垂の診断基準の1つとして、視野狭窄や視力の低下があります。
そういった症状がない場合は保険適用外と診断され、治療を受ける場合は自費で行う必要があります。
医師の診断に違和感がある方はセカンドオピニオンを受けてみても良いかもしれません。
眼瞼下垂を治す手術とは?手術別に解説
眼瞼下垂の治療にはさまざまな方法があります。
ここでは眼瞼下垂の治療方法や手術について解説します。
(1)眼瞼挙筋前転法
眼瞼挙筋前転術は、二重整形でも用いられている手術で、ゆるんでしまった腱の膜を目が開く位置で固定する手術です。
眼瞼下垂の改善と同時に、二重を作ることができます。
二重線に沿って傷跡がありますが、切開の上手い先生であれば傷は目立ちません。
同時にまぶたの脂肪も除去できるため、目の開き方が変わってきます。
(2)筋膜移植
筋膜移植とは、太ももなどの大きい筋肉から筋肉の膜(筋膜)を切除し、まぶたの筋肉に移植する治療法です。
眉毛を動かす筋肉に固定するため、動きがスムーズで違和感がありません。
しかし、筋膜を固定するにはかなりの技術が必要です。
筋膜移植は中等度~重症の方の治療として用いられることが多いです。
(3)経結膜挙筋短縮術
切らない眼瞼下垂手術として注目されている経結膜挙筋短縮法。
まぶたの裏側から糸を入れ、挙筋(まぶたの筋肉)を上げる治療法です。
まぶたを切ることなく眼瞼下垂を改善できます。短時間の手術ですし、まぶたの裏側から実施するため、表面から見ても目立ちにくいという利点があります。
眼瞼下垂手術のダウンタイムや副作用を解説
眼瞼下垂の手術は日帰りで実施できるものがほとんどです。
手術を検討する中で気になるのがダウンタイムや副作用ですよね。
ここでは、ダウンタイムや副作用について解説します。
ダウンタイムは短い?
ダウンタイムは各手術により異なりますが、一番腫れが目立つのは1週間〜2週間ほどと言われています。
傷跡やまぶたの違和感などが持続しますが、3ヶ月程で元の状態に戻ります。
出現しやすい副作用とは?
特に皮膚を切開する眼瞼挙筋前転法や筋膜移植は、副作用が出現しやすいです。
ここでは、代表的な副作用について解説します。
(1)腫れ
どの治療法を選択しても、短期間の腫れは出現します。
まぶたは皮膚が薄く、腫れが目立ちやすいです。腫れがひどい場合はクーリングを行い、なるべく目を休めるように心がけましょう。
(2)赤み
腫れと同様に高頻度で出現します。
切開する場合は治癒過程で傷跡が赤くなります。
腫れが引くとともに赤みも治まってきます。
赤みに対して炎症を抑える薬を処方しているクリニックもあります。
(3)内出血
まぶたには細い血管が多く走っているため、少しの刺激で内出血が出現することがあります。
時間の経過とともに吸収されていきますが、出方によっては目立つこともあります。
マッサージなどは逆効果のため、医師の指示に従いましょう。
(4)まぶたの違和感
どの手術も糸で筋膜を固定しているため、手術直後はややつっぱり感や違和感があります。
固定部が定着する2週間後に抜糸を行うと違和感も消失すると言われています。
眼瞼下垂手術の名医の選び方
眼瞼下垂手術は、左右の目のバランスや顔全体のバランスを見ながら行っていかなければなりません。
切開が必要な手術では、まぶたの切り方によって傷の残り方が変わるため、技術力のある医師の手術がおすすめです。
ここでは、眼瞼下垂手術の経験が豊富な名医の選び方について解説します。
下記、ポイントを抑えると名医に巡り合える確率が高くなります。
(1)眼瞼下垂手術の実績や研究成果がある医師
まず、眼瞼下垂手術の実績が豊富である医師を選択していきましょう。
経験した症例が多ければ多いほど、あなた自身に合った眼瞼下垂手術の方法を選択することができますよ。
カウンセリングの際に症例写真を見せてもらえると、より具体的にイメージしやすいため、見せてもらえるよう依頼してみましょう。
(2)二重整形の実績もある医師
眼瞼下垂の手術だけでなく、二重整形の実績もある医師であれば、まぶたの解剖学を熟知しており、顔のバランスに合わせた手術が可能でしょう。
二重整形は、希望を聞きながら手術後の仕上がりを綿密に確認する必要があるため、左右のバランスや目元のデザイン力が高いと言えます。
まぶたへの手術にも慣れているため、失敗する可能性は低いです。
(3)カウンセリングが丁寧
自費診療での手術で最も大切なことは、患者様自身の納得にあります。
納得できない中で治療を行うことは、患者様・クリニック側双方にとって不利益に繋がる恐れもあります。
そのため名医は、患者様が納得するために、カウンセリングを最後まで丁寧に行っています。
カウンセリングではメリットを伝えがちですが、名医はデメリットやダウンタイムについての説明を重視する傾向にあります。
患者様にとっての不安な点を払拭できるようなカウンセリングを行う医師を選択しましょう。
(4)希望を聞き、さらに提案をしてくれる
カウンセリングでは、患者様の希望を聞きながら治療方針を決定していきますが、総合的に判断すると希望の手術ではない方がいい場合もあります。
名医は、知見を述べつつ「こちらの方法の方がメリットがあります」などとより良い提案を行ってくれます。
医学的なことは調べてもよくわからない場合が多いため、より良い方法を知ることができるのは患者様にとって利点になりますよ。
眼瞼下垂手術は実績ある名医のいるクリニックを選択しよう!
眼瞼下垂手術を行っているクリニックは多く、美容外科以外に眼科でも手術を受けることができます。
ただ、眼科の場合は眼瞼下垂を治す事を目的としているため、見た目に配慮されない場合があります。
一方、美容外科の場合は、眼瞼下垂を治すと同時に美容の面も配慮しながら治療します。
美容外科は、二重整形やボトックス注射など目元や顔をデザインする手術を日常的に行っており、その技術力の高さからより理想の目元に近づけることができますよ。
保険適用外の眼瞼下垂でお悩みの方は、今回の記事を参考にしながら是非複数のクリニックでカウンセリングを受けてみましょう。
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