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Kyoritsu Biyo Scrap(KBS)

値段が安いセラミッククラウンは?種類別の価格の相場を歯科医師が解説

公開日:2022年03月06日(日)
最終更新日:2023年11月17日(金)

美容歯科
歯並びが綺麗な女性

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最後まで有意義なページになっていますので是非ご覧ください。

セラミッククラウンの費用相場

歯に装着されたセラミッククラウン

セラミック治療に使われるセラミックのインレー(詰め物)とクラウン(被せ物)は基本的には健康保険の適用外です。自由診療になるため、負担する費用は高くなります。

歯科医院が使用するセラミックにはいくつか種類があります。

セラミックの料金は種類と大きさによって変わりますが、一般的な費用相場は8万円から15万円ほどです。

本記事では、セラミッククラウンの種類別に費用相場を紹介します。

※自由診療は歯科医院によって料金が異なります。

治療内容や症状によっても変わりますので、平均費用はあくまでも目安です。また、保証期間や保証の条件は治療前にご確認ください。

 

オールセラミッククラウンの費用相場

オールセラミッククラウンの費用相場(1本あたり):8万円〜18万円

オールセラミックとはすべてがセラミック(陶器)でできたクラウン(被せ物)です。

まるで天然の歯のように透き通ったツヤがあり、白くて美しい仕上がりが特徴です。

オールセラミックは見た目の美しさ、審美性だけでなく、機能面にも優れています。

材料に金属を使用していないため、金属アレルギーの心配もありません。

銀歯で変色してしまった歯はオールセラミックに変えると、見た目が自然になります。経年経過でも変色リスクはほとんどありません。

セラミックは歯の表面に歯垢や菌、汚れが付きにくく、二次虫歯や歯周病になりにくいのもメリットです。

オールセラミックは笑った時に目立つ前歯の治療に適した材質と言えるでしょう。

このようにオールセラミックは、審美性と機能性の両方に優れていてメリットが多いですが、すべてがセラミックで作られているため費用相場は8万円〜18万円と高額です。

セラミック治療では、1本あたりのセラミック料金の他に、再診料、検査料、仮歯代、コア(土台・芯)、抜髄など追加費用が発生しますので、事前に費用を確認しておくことが大切です。

口腔内の状態によっては複雑な治療になります。その場合も費用が大きくなるため、まずは歯科医に相談しましょう。

 

ジルコニアセラミッククラウンの費用相場

ジルコニアセラミッククラウンの費用相場(1本あたり):13万円〜18万円

「ジルコニアセラミッククラウン」は人工ダイヤモンドともいわれるジルコニアを内側のフレームに使い、その上にセラミックを焼き付けて製造した材質です。

強度のあるジルコニアを使用しているため丈夫で割れにくく、耐久性の高さがメリットですが、「オールセラミッククラウン」よりも色の再現性と審美面で劣ります。

ジルコニアセラミッククラウンも金属を使用していないため、歯ぐきの境目が変色することがなく、金属アレルギーが心配な方でも使用できます。

 

ハイブリッドセラミッククラウンの費用相場

ハイブリッドセラミッククラウンの費用相場(1本あたり):4万円から8万円

保険適用の場合(1本あたり):1万円

「ハイブリッドセラミック クラウン」とはセラミックとレジン(歯科用プラスチック)を混合した素材です。

セラミックの審美性と耐久性、そしてレジンの柔らかさを兼ね備えています。

見た目はセラミックの自然な美しさがありますが、オールセラミックと比べると表面の透明度は劣ります。また、レジンを含んでいるために経年経過で変色したり、変形することがあるでしょう。

材質が柔らかく変形しやすいことから、歯ぎしりのクセがあったり、かみ合わせが強いと壊れる可能性があるので注意が必要です。

平成24年4月から小臼歯と一部の大臼歯に使用するハイブリッド・セラミックに限り、健康保険適用となりました。

条件に当てはまっている場合は費用を抑えて治療することができます。

 

メタルボンドセラミッククラウンの費用相場

メタルボンドセラミッククラウンの費用相場(1本あたり):8万円〜15万円

「メタルボンドセラミッククラウン」とは歯の内側に金属を使い、外側からセラミックを被せたクラウンです。

金属は強度があり、耐久性が高く、丈夫で割れにくく、長持ちします。

特に奥歯は強度が求められるため、メタルボンドセラミックが適しています。

内側が金属のため、使用する部位によっては裏側から金属が見えることがあるでしょう。

表面はオールセラミックのようなツヤ感や透明度が少なく、審美性よりも強度を重要視する方に向いています。

また、金属アレルギーのリスクがあるのに加え、長年使用することで金属の成分が溶けだして歯ぐきの境目が黒ずんでしまう可能性があります。

メタルボンドセラミッククラウンの治療は保険適用外の自由診療ですが、オールセラミックと比べると費用を抑えることが可能です。

 

値段が安いセラミッククラウンはある?

セラミッククラウンを歯科医師が患者の口に装着しているところ

セラミックは基本的に保険適用外の自由診療になるため、費用負担は大きくなります。

「オールセラミッククラウン」は審美性と機能性に優れた材質として人気がありますが、1本あたりの費用相場は8万円〜18万円と高く、全部の歯を治療すると高額になってしまいます。

なるべく安いセラミッククラウンを選んで費用を抑えたいという方は、条件によって保険適用となる「ハイブリッドセラミッククラウン」を検討するとよいでしょう。

2022年2月現在、「ハイブリッドセラミック」は前歯と4・5・6番目の奥歯が保険対象に追加されました。保険適用は被せ物(クラウン)のみで詰め物は対象外です。

▽「ハイブリッドセラミック」が保険適用となる条件

  • 第一大臼歯(6番目の歯)の場合、第二大臼歯(7番目の歯)が上下左右4本全て揃っている
  • しっかり噛み合っている、噛む力が強すぎない、歯ぎしりがない
  • 被せ物の厚みを十分確保できるほど、歯を削ることが可能である

保険適用のハイブリッドセラミック治療は上記の条件をすべて満たす必要があります。

金属アレルギーの方は、上記の条件を満たさなくても、全ての臼歯が保険適用となります。

 

歯科診療の医療控除制度を活用する

セラミック治療の費用を抑えたいけれど、「ハイブリッドセラミック」の保険適用条件に当てはまらなかった方は「医療控除制度」を活用する方法もおすすめです。

「医療控除制度」とは、1年間(1月から12月)に自分や家族が医療費を合計10万円以上支払った場合に確定申告の手続きをすると、税金の還付を受けることができる制度です。

セラミックは歯科の治療材料として認められています。オールセラミック、歯科矯正、インプラントなど審美歯科治療も含めた歯科治療代も医療費控除の対象です。

医療費控除では、セラミック治療や虫歯や歯周病(歯周病)の治療のほか、治療に必要な医薬品代や通院に必要な交通費も対象になります。

ただし、見た目の色調や形といったデザインのみを整えるセラミック治療の場合は医療費控除の対象にならないことがあるため、一度歯科医に相談してみましょう。

 

費用対効果が高いセラミッククラウンを長持ちさせるには?

セラミッククラウンを調整している所

セラミッククラウンは保険適用の被せ物と比べると、費用は高くなります。しかし、見た目の美しさと自然なツヤと透明感、そして傷や歯石、菌がつきにくいなど、多くのメリットがあります。

そのため、セラミッククラウンは費用対効果が高い素材と言えるでしょう。

そんなセラミッククラウンを少しでも長持ちさせる方法を紹介します。

セラミッククラウンの寿命は材質によっても異なりますが、約10年が目安です。ただし、治療後のセルフケアやメンテナンスをしっかりと行えば、10年以上保つこともできます。

セラミックは天然の歯よりも強度があることから、長期間使っていると歯ぎしりや食いしばりによって、かみ合わせの歯に負担がかかり、割れたり、欠けたりすることがあります。

セラミックを長持ちさせる方法の一つが、マウスピースを装着することです。マウスピースを装着することで、歯ぎしり・食いしばりを改善して歯のダメージを防ぐことができます。

セラミック治療後も定期的に診察を受けてかみ合わせを改善したり、規則正しい生活をして睡眠の質を上げるとセラミック歯の負担も軽減されます。

歯科医師の技術力や治療方法によっても見た目や持ちの良さが変わるため、歯科医の診断力と歯科技工の技術力も重要なポイントです。

 

まとめ

歯を見せて笑う女性

セラミックは審美性と機能性を兼ね備えた優秀な材質ですが、自由診療のため、どうしても負担額は高くなります。

費用を抑えたい方は、条件付きで保険適用となるハイブリッドセラミックを検討するか、医療費控除制度を活用するのがおすすめです。

セラミッククラウンは値段が高いとはいえ、セルフケアやメンテナンス次第で長期的に白く美しい歯を保つことができるため、費用対効果の高い材質と言えます。

セラミック治療では事前にカウンセリングを受けた上で、審美性はもちろんのこと、かみ合わせや機能性も考慮した質の高い治療を受けることが大切です。

 

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このページの監修・執筆医師

  • 会田 隆介(あいた りゅうすけ)

    医師

    会田 隆介(あいた りゅうすけ)

    歯科医院長
    日本アンチエイジング歯科学会認定医

    • 略歴

      • 2008年
        鶴見大学歯学部 卒業
        2009年
        鶴見大学総合歯科研修医 終了
        2010年
        鶴見大学保存学教室 入局
        2011年
        都内歯科医院
        2012年
        共立美容外科・歯科院長
    • 主な加盟団体

      日本顎顔面インプラント学会会員
      日本歯周病学会会員
      日本保存学会会員
      日本口腔インプラント学会会員

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