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Kyoritsu Biyo Scrap(KBS)

多汗症の種類と汗について美容外科医が解説

公開日:2022年06月14日(火)
最終更新日:2022年07月02日(土)

わきが・多汗症
脇の下を見せる女性
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多汗症には、全身に汗をかく「全身性多汗症」と、部分的に多量の汗をかく「局所性多汗症」があります。全身性多汗症は、急性リウマチやバセドー病、結核、女性の生殖器障害などが原因で起こることもあります。ですから「今までなんでもなかったのに急に汗をかくようになった」という場合は要注意でしょう。

一方、局所性多汗症は手のひらや足の裏、頭部、ワキの下など特定の部分に多量の汗をかく症状です。これは精神的なストレスなどによって自律神経のバランスが崩れたために起こることが多いようです。緊張したり興奮したりすると、洋服やぬぐったハンカチが異常に濡れるほど汗をかく、というのはこのためです。

手のひらや足の裏はエクリン汗腺しかないところですから、いくら多量に汗をかいても嫌な臭いを放つことはありません。

ただ、ワキの下のようなアポクリン汗腺の密集部位でのたくさんのエクリン汗は、アポクリン汗を広範囲に広げる作用を持っているのでわきがの誘因になります

 

良い汗と悪い汗

「汗」とひとことにいってもさまざまな場面でかく汗があります。運動や、食事の後の汗、冷や汗から寝汗まで、私たちは色々なシーンで汗とつき合っています。 では、「良い汗」「悪い汗」とはどんなものでしょう?そこにはどんな違いがあるのでしょう?

まず第一に良い汗はすぐに乾きます。汗の最大の役割は蒸発し、体温を下げることにあるわけですから、サッと乾かなければ意味がありません。

そして第二にその汗は水に近い、サラサラしたものであることが大事です。汗には血漿の大事な成分が含まれています。そうした成分をなるべく含まないものが良い汗なのです。

正確に言いますと、良い汗は出してしまった血漿の成分を、実は再吸収しているのです。その時、アルカリ性の成分(重炭酸イオン)も一緒に再吸収されます。これで皮膚が酸性に保たれ、雑菌の繁殖を防ぐのです。その結果、汗臭さも少なくなります。

そして最後に短期集中の汗が良い汗と言えます。「必要なときにだけ、速やかにかく」そこが肝心です。

ネバネバと濃く大粒で、ダラダラかく汗は悪い汗です。濃いということはそれだけ体内の貴重な成分も含んでいます。

良い汗の成分には、水の表面張力を下げて、粒を小さくする「界面活性物質」が含まれており、一つ一つが小さな粒になります。このことは実はとても重要です。小さければそれだけ蒸発が早く、体温調節がスピーディーに行われるからです。

 

汗はなぜ臭う?

エクリン汗腺から分泌されたエクリン汗、これが普段われわれが「汗」と呼んでいるものです。エクリン汗は99パーセントの尿素、乳酸を含んだ水分で構成されていますので、それ自体は無臭なわけです。

では、なぜ、人は汗臭くなるのでしょう?これにはわきが同様、皮膚の雑菌が関係しているのです。

皮膚のアカや皮脂、埃、フケ、角質などがエクリン汗と混じると、これはもう雑菌には最高のご馳走です。分解や酸化が始まり、低級脂肪酸などの臭い物質が発生するのです。

ただし、アポクリン汗腺の汗より、分解には多少の時間がかかります。汗のかき始めは臭いがないのに、大量に汗をかいたり、汗をかいて長くこもってしまった場所が特に汗臭くなるのは、菌が繁殖する時間と大きく関係しています。汗が多くなると度膚の表面が酸性からアルカリ性に変化します。酸性やアルカリ性の度合いを表すのに、pH(ペーハー)という目安を使いますが、普段、皮膚の表面は4~5pH、つまり酸性の状態にあります。

ところが、たくさん汗をかくと、アルカリ性の重炭酸イオンが増えてしまい、それをエクリン汗腺では再吸収しきれなくなって、体の外に出してしまいます。その結果、皮膚にあふれた重炭酸イオンは皮膚をアルカリ性にしてしまい、これがまた細菌を喜ばせ、活動を活発にしてしまうのです。これが大体、汗をかいてから1時間ほどのことです。

また、汗のたまりやすいワキの下や股、足の裏では、エクリン汗腺の中に微量に含まれるアンモニアや尿素などが濃縮されていて、そこに前出の重炭酸イオンも加わってアルカリ性に傾きます。ですからこのような部分は汗臭さも倍増なのです。

 

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