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Kyoritsu Biyo Scrap(KBS)

ビオチンで得られる効果とは?摂取時におすすめの食品や不足の原因を医師が解説

公開日:2022年07月19日(火)
最終更新日:2022年11月21日(月)

エイジングケア
ビオチンのイメージ画像
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「最近、肌の調子が悪い」

「髪の毛や爪の状態が悪い」

…そんなお悩みを抱えている人は、もしかすると皮膚や粘膜を支えるタンパク質の生成を促すために必要な成分「ビオチン」が不足しているかもしれません。

「ビオチン」といえば私たちの体のなかに存在している栄養素ですが、「外から摂取して本当に効果あるの?」と疑問に感じている人もいるのではないでしょうか?

そこでこのコラムでは「ビオチンとは何か」「ビオチンの1日摂取量」「ビオチンから得られる効果」「ビオチンが不足してしまう原因」などについて詳しくご紹介します。

 

ビオチンとは?

ビオチンについて案内している看護師

「ビオチン」とは、ビタミンB群に属する水溶性ビタミンの一種です。

人間の体のなかにタンパク質と結合した状態で存在していて、アミノ酸や糖などの代謝を促してエネルギーをつくりだす手助けをしています。

皮膚や粘膜の維持や爪や髪の毛の健康にもかかわっているため、「皮膚炎を改善したい人」や「髪の毛、爪などの不調を改善したい人」にも欠かせない成分です。

 

ビオチンを摂取することで得られる効果

「ビオチン」は食事やサプリメントなどで摂取が可能です。

摂取することで、大きく以下の3つの効果が期待できます。

 

  • 糖の代謝を助ける
  • 皮膚・粘膜・髪の毛・爪の健康維持を助ける
  • 皮膚炎を改善する

 

1つずつ詳しくご紹介します。

 

糖の代謝を助ける

「ビオチン」は、肝臓や腎臓での糖の代謝を助ける酵素です。

人間のエネルギー源にもなる「ブドウ糖」を吸収して、エネルギーに変換することを「糖代謝」と言いますが、その過程でもビオチンが関わっています。

補酵素として体内の健康維持をおこなってくれる「ビオチン」は、人体に欠かせない栄養素といえるでしょう。

 

皮膚・粘膜・髪の毛・爪の健康維持を助ける

「ビオチン」を摂取することで、皮膚や粘膜の健康を維持できます。

「ビオチン」が補酵素としてはたらきを助ける「カルボキシラーゼ」は、食事から摂取したお肉や魚介類などに含まれているタンパク質が分解されて生成される成分「アミノ酸」の代謝にかかわっています。

皮膚や粘膜はタンパク質によってつくられているため、「ビオチン」は皮膚や粘膜の健康維持には欠かせません。

同様に、「髪の毛が細かったり少なかったりする」「爪が割れやすい」などのお悩みを抱えている人もタンパク質が不足しているため、「ビオチン」の摂取を意識的におこないタンパク質の生成を促しましょう。

「ビオチン」が不足してアミノ酸が生成できなくなると、皮膚や粘膜の健康維持ができず、肌荒れや髪の毛の脱毛、白髪の原因につながります。

 

皮膚炎を改善する

現在、「ビオチン」の体内でのはたらきは、アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚トラブルの改善が期待されています。

「ビオチン」には、皮膚の炎症やかゆみの原因になる成分「ヒスタミン」を抑える働きがあるのです。

実際に皮膚炎を引き起こす患者の大半は、血液中の「ビオチン」が半分以下に下がっているといわれており、「ビオチン」の大量投与により皮膚炎の改善が見られています。

 

ビオチンは病院でも処方される

病院でビオチンを案内しているイメージ

このように「ビオチン」は、皮膚や粘膜、爪や髪の毛といった部位の健康にかかわっているため、病院でも以下のような症状に対して処方薬として使われる場合があります。

 

  • 急性湿疹
  • 慢性湿疹
  • 小児湿疹
  • 接触皮膚炎(かぶれ)
  • 脂漏性皮膚炎
  • 尋常性ざ瘡(ニキビ)
  • ビオチン欠乏症

 

皮膚炎などの治療に使われる場合は保険が適用されますが、「肌を美しく見せたい」「髪や爪にツヤがほしい」などを目的に美容クリニックで「ビオチン」を処方される場合は、保険適用外となることがほとんどなので注意が必要です。

 

ビオチンが不足してしまう原因

 

「最近、髪の毛や爪の状態が悪くなってきた…」とお悩みの人は、「ビオチン」不足になっているということなのでしょうか?

じつは、一般的な食生活をおこなっていれば「ビオチン」は不足しません。

しかし、たとえば以下のような食生活をしている人や病気を抱えている人は、「ビオチン」が不足している可能性があります。

 

  • 抗けいれん薬を長期間にわたって使用している
  • 長時間血液透析を受けている
  • 長期間経静脈栄養中の場合
  • 腸内細菌叢の変調をもたらす慢性下痢症や、長期間抗生物質を服用している
  • マルチプルカルボキシラーゼ欠損症の方
  • 極度の偏食で食生活のバランスが崩れている方
  • 生の卵白を大量に摂取している

 

「ビオチン」が不足してしまう原因として主に挙げられるのは、極度の偏食で食生活のバランスが崩れているパターン。

極度の偏食をした場合、「ビオチン」が含まれている食品を摂らなかったり、ビオチン以外の体内に必要な栄養素も不足傾向になったりするため、栄養が偏ります。

また、生の卵白には「ビオチン」の吸収を妨げる「アビジン」という成分が入っているため、ほかの食材で「ビオチン」を摂取した気になっていても、卵白を一緒に摂ることで効果的に摂取されていない場合も。

加熱調理すれば「アビジン」が変形して「ビオチン」の吸収を邪魔しなくなるため、「ビオチンが不足している」と感じる人は、卵の調理方法も意識しましょう。

 

ビオチン不足になるとどうなる?

そのような偏った食生活を続けている人や、遺伝子的に「ビオチン」を活性化するための要素が不足している人は、「ビオチン」が不足状態になりやすいです。

「ビオチン」が不足してしまうと、以下のような症状が発生する可能性があります。

 

  • 皮膚炎萎や縮性舌炎
  • むかつきや吐き気、食欲不振
  • 性感異常や前胸部の痛み
  • リウマチやシェーグレン症候群、クローン病などの免疫不全症
  • 1型または2型の糖尿病

 

「ビオチン」が不足してしまうことで、糖代謝がうまくおこなえなくなるため、体内に乳酸が溜まり体調不良に陥るのです。

このような症状を引き起こさないためにも、意識的に「ビオチン」をしっかり補いましょう。

 

ビオチンの1日摂取量の目安

年齢別・男女別の「ビオチン」の1日の摂取量の目安は、以下のとおりです。

 

年齢 男性の目安容量 女性の目安容量
1~2歳 20μg 20μg
3~5歳 20μg 20μg
6~7歳 30μg 30μg
8~9歳 30μg 30μg
10~11歳 40μg 40μg
12~14歳 50μg 50μg
15~17歳 50μg 50μg
18~29歳 50μg 50μg
30~49歳 50μg 50μg
50~64歳 50μg 50μg
65~74歳 50μg 50μg
75歳以上 50μg 50μg

摂取基準量の単位㎍は100万分の1グラムを表します

参考

1〜5歳までは20μg、6〜9歳は30μg、10〜11歳は40μg、12歳以降は50μgと1日の目安摂取量が決まっています。

年齢に合わせた摂取量を把握するためにも、ぜひ参考にしてください。

 

ビオチンを摂りすぎてしまうと逆効果?

人体に欠かせない栄養素「ビオチン」ですが、摂りすぎるとどうなるのでしょうか?

結論からいうと、摂りすぎたとしても健康被害を及ぼすことはありません。

なぜなら、ビオチンを大量摂取したとしても排泄物として外に出されてしまうだけだからです。

実際に遺伝的に「ビオチン」不足な人が、1日当たり200μgの「ビオチン」を摂取した事例がありますが、健康被害を及ぼしているといった報告はありません。

しかし1日の摂取量の目安である50μg(12歳以上)を大幅に超えた量を摂取したとしても吸収する量は決まっているため、多めに摂ることに意味はありません。

適切な吸収量を目指して摂れた方が効率的なので、「ビオチン」を摂取するときは先ほどの表の1日摂取量を参考にしましょう。

 

ビオチンが多く含まれる食べ物

ビオチンが多い食材

食事で効率的に「ビオチン」を摂るためには、どんなものを食べたらよいのでしょうか?

「ビオチン」が多く含まれる食べ物には、キノコ類や肉類、穀類、豆類、種実類、卵類、魚介類などが挙げられます。

 

食品のなかでビオチンが多く含まれている食べ物は以下のとおりです。

  1. 乾燥パン(310μg)
  2. まいたけ(243μg)
  3. レバー(232μg)
  4. からし(158μg)
  5. らっかせい(105μg)
  6. 豚肉の腎臓(100μg)
  7. 圧搾パン酵母(99μg)
  8. ピーナッツ(96μg)

 

朝食や夕食を作る際にうまくこれらの食べ物を取り入れて、「ビオチン」を摂取しましょう。

反対に、野菜や果物には「ビオチン」があまり含まれていません。

3食のうちどこかで上記の食べ物を取り入れるなどして、バランスを取りましょう。

 

ビオチンのサプリメント摂取の効果

サプリメントで「ビオチン」を摂取することで、偏食で好き嫌いがある人でも効率的に摂取できます。

サプリメントは、「服用するタイミング」がもっとも重要です。

水溶性の「ビオチン」は服用してから2〜3時間後に排泄されることが多いため、朝昼晩と複数回に分けて摂取しましょう。

また、摂取は食後のタイミングの方が「ビオチン」の吸収率が高まるため、食後30分以内に摂取しましょう。

前述のとおり、余分に摂取しても排泄されるだけなので、容量を守って服用するようにしてください。

1日に必要なサプリメント量はメーカーによって異なりますが、2〜4錠が一般的です。

 

食品やサプリメントで摂取できない人は「ビオチン注射」がおすすめ

ビオチン注射を案内する女性

 

皮膚や粘膜の健康維持を助ける「ビオチン」は、外から摂取することで皮膚炎の改善や髪の毛や爪にツヤを与えます。

とはいえ、外食が多かったり忙しかったりする人は、食事でうまくビオチンを摂取できない場合もあるでしょう。

そこで共立美容外科では、「ビオチン」を効率的に摂取できる「ビオチン注射」をおすすめしています。

「ビオチン注射」では、肌荒れ・ニキビ・皮膚炎などのスキンケア効果のほか、抜け毛や白髪の抑制などヘアケア効果も期待できます。

前述のとおり「ビオチン」は過剰分が体外に排出されやすいため、「ビオチン注射」の効果を持続させるには定期的に施術をおこなうことが大切です。

「ビオチンを摂取してみたい」「肌や髪の毛をキレイにしたい」と考えている人は、ぜひお近くの共立美容外科に足を運んでいただき「ビオチン注射」の効果を実際に体感してみてください。

 

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このページの監修・執筆医師

  • 久次米 秋人(くじめ あきひと)

    久次米 秋人(くじめ あきひと)

    日本美容外科医師会理事
    日本美容外科学会認定専門医

    • 略歴

      • 1983年
        金沢医科大学医学部 卒業
        1983年
        高知医科大整形外科入局
        1989年
        東京本院(品川)開院
        2002年
        本院を新宿に移転
        2013年
        銀座院院長就任
        2018年
        第107回日本美容外科学会 学会長就任
    • 主な加盟団体

      日本美容外科医師会理事
      日本形成外科学会会員
      日本美容外科学会会員
      日本美容外科学会認定専門医
      日本脱毛学会会員
      北米脂肪吸引形成外科学会会員
      日本坑加齢美容医療学会会員

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