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公開日:2022年09月12日(月)
最終更新日:2022年11月16日(水)
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目次
朝起きてすぐに「理想のメイク」が完成するアートメイクは、年々人気が高まっています。
朝の忙しい時間にメイクを省略して時短になるのはもちろん、汗や水にも強く、メイク崩れの心配がありません。
そんなアートメイクを施術する際にもっとも注意したいのは、「失敗」です。
アートメイクの持続期間は、タトゥーとは異なり2~3年程度が標準とされていますので、一生消えないというわけではありません。
しかし、2年間も理想と違うメイクで過ごすのは、かなりの精神的苦痛です。
そこで今回は、アートメイクで失敗しないためのポイントを5つに分けてご紹介いたします。
アートメイクをご検討中の方は、ぜひ参考にして下さい。
アートメイクの施術は、医療機関のみで行うことができる医療行為と定められています。
エステサロンなどでの施術は一切認められておりません。
医療機関以外でアートメイクの施術を受けた方からは、健康被害の報告が相次いでいます。
アートメイクを正しく理解した上で、失敗を回避しましょう。
アートメイク箇所が腫れてしまったり、皮膚にトラブルが発生して、それこそ取り返しのつかない「失敗」となる可能性があります。
必ず医療機関で施術を受けるようにしましょう。
人間の皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層、そして汗腺や皮脂腺、毛などの付属器官によって構成されています。
アートメイクは、皮膚の一番上の層である「表皮」(具体的には肌の表面から0.02~0.03mmのあたり)に対して細い針で色素を注入していく施術になります。
肌細胞の生まれ変わりによって表皮の細胞が体外に排出されるのに伴って、徐々に色素が抜けていきますので、2年ほどの周期でリセットされる点が最大の特長です。
また、汗をかいたり水に濡れたとしても、表皮の肌細胞が健康である限り色落ちすることはありません。
着色に使用する色素も天然素材のものを使用しており、人体に被害が及ぶ可能性はほとんどありません。
タトゥーはアートメイクよりもさらに下の「真皮」に対して着色を行いますので、肌のターンオーバーに左右されることなく、半永久的に着色が持続します。
タトゥーの着色料には金属が含まれていますので、タトゥーを入れた場合には、MRI検査を受けることが出来なくなってしまいます。
また、タトゥーは医療行為ではなく、医師免許を持たない人間であっても「彫師」と名乗れば誰でも施術可能することが可能です。
タトゥーとは異なり、アートメイクは医療行為と位置付けられています。
そのため、アートメイクの施術は、医院やクリニックにおいて、医師免許を持つ医師の指示のもとで、看護師が行うように定められています。
例え看護師資格を持っている人であっても、エステサロンや美容サロンなどで施術をすることは違法です。
また、アートメイクの施術に際して行う麻酔も、医師免許をもつ医師以外は施術することは法律で禁止されています。
医療機関以外でアートメイクを行なった症例に関して、様々なトラブルや失敗例が報告されています。
アートメイクを施こした部分が炎症を起こし、腫れなどの副反応が起こる可能性はクリニックでの施術でもあり得ることですが、医療従事者以外の施術によって、想定以上に深い傷がついてしまったり、術後の処置が不適切で雑菌が侵入してしまうと、患部が化膿して、大きく腫れあがってしまう場合があります。
1週間以上も腫れが引かない、1週間以上痛みが続くなどの場合は、すぐに医療機関にご相談ください。
アートメイクの傷痕は、自分でも分からないぐらいに微細なものであることがほとんどです。
しかし、資格のないサロンなどで施術を受けた場合、不自然な傷痕が目立ったり、傷痕が消えないなどのトラブルに悩まされる方もいらっしゃいます。
アートメイクをご希望される場合は必ず、医療機関にて施術を受けるようにしましょう。
アートメイクの失敗として、最もご相談が多いのが「理想のデザインとの違い」です。
シミュレーション画像などを使用して、何度も確認して打ち合わせる必要があります。
事前に何度も確認し、2年間を晴れやかな気持ちで過ごせるようなデザインを決定していく必要があります。
アートメイクの失敗例は、「●●さんみたいに」「いまっぽい感じで」など、口頭で希望を伝えた場合に起こりやすいです。
ご自分がメイクをした時の写真なども提示して、「眉頭は下がり気味で」「眉尻は目尻から何㎜」など、細かすぎるくらいに希望を伝えるようにしましょう。
また、トレンドで人気のメイクだとしても、お一人おひとりに「合う合わない」があります。
必ずご自身でメイクを試してみて、そのメイクをアートメイクで実現するようにしましょう。
人間の顔は左右対称ではなく、必ず非対称な部分が存在します。
噛み癖による筋肉の発達具合や、もともとの骨格の違いなどがあるのは普通のことです。
そのため、左右対称のアートメイクを施してしまうと、逆に不自然な印象になったり、笑った時にいびつな形に仕上がってしまうこともあります。
アートメイクの形を決める際には、骨格や表情のクセなどをしっかりとカウンセリングで相談し、自分にぴったりと合う形を決めましょう。
特に眉毛のアートメイクの場合、形と同じぐらい重要なポイントが「色」です。
理想としている色との違いや変色、また濃淡の感じなども、失敗しやすいポイントとなっていますので、施術前のカウンセリングでしっかりとご相談ください。
アートメイクの施術を受けた直後は、想定の色味よりもかなり濃く仕上がります。
これは傷口の上にできたかさぶたの色ですので、ダウンタイムの1週間ほどが経過すると、かさぶたが剥がれて色が落ち着いてくることがほとんどです。
アートメイクの施術から1週間ほど経過すると、黒っぽい眉毛が青く変化したり、茶色系のカラーが赤っぽく変化してくる場合があります。
現在使用されている色素では変色が起こることは稀ですが、変色が気になる場合は色だけ修正することも可能ですので、ご相談ください。
眉毛のアートメイクの施術には「手彫り」と「機械彫り(マシン彫り)」の2通りの施術法があります。
どちらも先端の細い針で色素を注入していきますが、手彫りの場合は眉毛を1本1本描いていくような施術法になります。
そのため、手彫りの方が仕上がりが自然で、ナチュラルになるというメリットがあります。
一方、マシン彫りの場合は、機械を使って一定間隔に色を入れていく手法です。
入れる色味を細かく設定することが出来たり、グラデーションをかける施術は得意としていますが、「べた塗りになってしまった」「眉毛を塗りつぶしたようになってしまった」など、想定と違う仕上がりになってしまったというケースも報告されています。
施術に使う手法は事前にカウンセリングでしっかりと打合せ、自分の理想に近い仕上がりになる方法をチョイスしましょう。
アートメイクに失敗しないための最も重要なポイントは、信頼できるクリニックを選ぶ事です。
アートメイクは完成までに何度か施術が必要になったり、数年おきにメンテナンスが必要となる施術です。
継続して施術をお願い出来るクリニックを選ぶことが、いつまでも美しいアートメイクをキープする最善の方法です。
1度目の施術では色素が定着せずに体外へ排出されてしまう場合がほとんどですので、2回目の施術によってしっかりと色素を定着させていきます。
また、1回目の施術で理想と違っていた部分を調整するのも、2回目、3回目の施術の役割です。
そのため、相談しやすいクリニックや信頼できるクリニックで、微調整をしながら理想の眉毛を調整していく必要があります。
あまりにも料金の安いクリニックでは、質のよくない色素を使っていたり、アフターケアが不十分な場合があります。
料金設定や施術後のフォロー体制が適切であるかどうか、確認した上でカウンセリングを受けられることをおすすめいたします。
以下のような体質の方は、アートメイクを行うことができません。
また、ケロイド体質であったり、金属アレルギーがある場合も、施術にあたって医師の判断が必要です。
無理なアートメイクは、その後の重篤な健康被害の原因となりかねません。
アートメイクの施術を受ける前には、必ず医師の判断を仰いでください。
アートメイクの失敗で悩む方の多くは、「適切なクリニックを選択していない」「事前のカウンセリングが不十分」のいずれかであることがほとんどです。
5つのポイントをしっかりと確認していれば、失敗を防ぐことが可能です。
信頼できるクリニックと医師を選び、長期に渡って美しいアートメイクをキープできるようメンテナンスをしていきましょう。
このページの監修・執筆医師
久次米 秋人(くじめ あきひと)
日本美容外科医師会理事
日本美容外科学会認定専門医
略歴
主な加盟団体
日本美容外科医師会理事
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会会員
日本美容外科学会認定専門医
日本脱毛学会会員
北米脂肪吸引形成外科学会会員
日本坑加齢美容医療学会会員
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