アロエベラ葉エキスとアロエベラ液汁は何が違う?ワシントン条約との関係は?
最終更新日: 2022年10月08日 (土)
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近年日本国内で注目を集めるスキンケア用品のひとつに「アロエベラジェル」があります。
アロエベラジェルには、アロエベラ葉エキスやアロエベラ液汁といった成分が含まれており、さまざまな美肌効果を期待することができます。
また、アロエベラ関連製品は、ワシントン条約と呼ばれる規制の対象外であり、コストを抑えて輸出入を行うことができます。
そこで今回は、アロエベラ製品に含まれる成分である、アロエベラ葉エキスやアロエベラ液汁について紹介しながら、ワシントン条約について詳しく解説します。
アロエベラ葉エキスってどんな成分?
アロエベラ葉エキスとは、近年注目を集めている「アロエベラ製品」や「アロエジェル」などに配合されている化粧品成分です。
一般的には「アロエベラ」とよばれることが多いですが、正式には「アロエベラ葉エキス」といいます。
アロエベラ葉エキスには、肌の鎮静作用や抗炎症作用、保湿作用や整肌作用など、様々な美容関連作用が認められているため、お顔のスキンケアからボディケア、日焼け後の肌の鎮静など、多くのシーンで活用することができます。
また、アロエベラ葉エキスが配合されたアロエジェル関連製品は、コストパフォーマンスが良く、手軽に手に入れることができるため、非常に人気のコスメとなっています。
ワシントン条約とは?
今回のメイントピックは、「アロエベラ葉エキスとワシントン条約の関係」なのですが、「そもそもワシントン条約ってなに?」って思われる方も多いかと思います。
まずはワシントン条約について分かりやすく解説していきます。
化粧品はワシントン条約で規制されている
ワシントン条約は「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」です。
略名として、CITES(サイテス:Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)と呼ばれることもあります。
この条約は、野生動植物を守り、環境を保護することを目的としており、野生動植物を国際取引する際に、輸出や輸入に一定の規制を設けるという条約です。
ワシントン条約の歴史
ワシントン条約は、1972年に行われた国連人間環境会議によって発表され、翌年1973年に採択されています。
ワシントン条約が採択されたのが、米国「ワシントンD.C.」であることから、通称ワシントン条約と呼ばれるようになりました。
参考)ワシントン条約/外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/wasntn.html
ワシントン条約の規制区分
ワシントン条約では、野生動植物の種に関して、「絶滅の恐れの程度」に合わせて3種類の区分が行われており、それぞれの区分ごとに規制されている内容は異なります。
例えば、最も規制が強い「附属書I」に該当する野生動植物に対しては、商業取引を原則禁止するという措置が行われています。
化粧品やコスメなどには、自然由来や野生動植物由来の成分が使用されているものも多く、国家間の取引(輸出や輸入)に対して、ワシントン条約の規制を受けている場合もあります。
今回ご紹介する「アロエ」も、ワシントン条約の「付属書II」に該当しており、輸出入にはそれなりの手続きが必要になります。
参考)ワシントン条約/環境省
https://www.env.go.jp/nature/kisho/kisei/cites/
アロエベラ葉エキスとワシントン条約の関係
アロエベラ葉エキスの原材料となる「アロエ」は、ワシントン条約の規定範囲内に属する動植物に分類されています。
ワシントン条約付属書IIに該当しているため、アロエ属全般を輸出入する際には特別な手続きが必要になります。
しかし、「アロエベラ葉エキスはワシントン条約の規制対象外」とされているのです。
基本的には、アロエを原材料とした化粧品などはワシントン条約の規制範囲内になるのですが、アロエベラ(アロエベラ葉エキス)を使用したスキンケア用品はワシントン条約の規制対象外であり、特別な手続きを必要とせず輸出入を行うことができます。
キダチアロエはワシントン条約の規制内
日本国内で一般的に使用されているアロエ系の製品には、「キダチアロエ」が使用されています。
アロエベラはワシントン条約の規制対象外なのですが、キダチアロエはワシントン条約の対象となるため、キダチアロエを含むアロエローションやアロエジェルなどを国家間で取引する際には、「経済産業大臣に輸出承認を申請し、ワシントン条約に基づくCITES許可書を取得する」といった手続きが必要になります。
キダチアロエもアロエベラも「アロエ製品」であることにはかわりありませんが、ワシントン条約の規制の有無によって、流通の簡便さが大きく変わります。
韓国コスメとしての アロエベラの位置づけ
近年特に人気を集めているアロエベラ関連製品は、ワシントン条約の規制を受けないため、比較的簡単に個人輸入などを行うことができます。
人気の韓国コスメなどでアロエベラが使用されていることも多いですが、アロエベラが簡単に輸出入を行うことができる製品だからこそ、日本国内で「韓国コスメとしてのアロエベラ」が注目を集めているのかもしれません。
韓国でもアロエベラが人気なのは間違いありませんが、日本で積極的なプロモーションが行われている製品の多くは、「流通コストが低い製品」であることも間違いありません。
このように、韓国コスメとして有名なアロエベラが世界中で人気を集めている理由の一つとしては、「ワシントン条約の規制を受けずに簡単に輸出入ができる」ことがあげられるでしょう。
アロエベラ液汁とアロエベラ葉エキスの違いとは?
アロエベラ葉エキスと似た成分として、「アロエベラ液汁」という化粧品成分があります。
アロエベラ液汁は、アロエベラの外皮を剥がし、葉肉部分を精製した化粧品成分です。
そもそもアロエとは、アロエ属に属する植物全般の名称であり、より詳細な分類として、アロエベラやキダチアロエなどが存在します。
そのため、アロエベラ液汁とアロエベラ葉エキスは、アロエベラから作られた化粧品成分ということになります。
アロエベラの葉肉部分から生成されたものがアロエベラ液汁(アロエラテックス)、アロエベラの葉の部分から抽出したものがアロエベラ葉エキス(アロエベラ葉抽出液)です。
製造工程の違いによって、アロエベラ液汁とアロエベラ葉エキスは別の名称で呼ばれることがありますが、基本的には「アロエベラを原材料とした化粧品成分」であるため、どちらの成分であっても、アロエベラに期待することができる美容効果が期待できます。
アロエベラ関連の製品を使用しているという方は、一度成分表示をご覧いただくと、アロエベラ液汁もしくは、アロエベラ葉エキスが配合されていることが確認できるかと思います。
アロエベラ液汁はワシントン条約の規制を受ける?
アロエベラ液汁もアロエベラ葉エキスと同様に、アロエベラを原材料とした化粧品です。
アロエベラそのものがワシントン条約の規制対象外であるため、アロエベラ液汁もワシントン条約の規制を受けることはありません。
そのため、アロエベラ液汁が使用された製品も、アロエベラ関連製品として世界中で人気を集めています。
アロエベラ葉エキスの成分情報
アロエベラ葉エキスは、アロエベラの葉から抽出された成分であり、化粧品や健康食品など、様々な美容健康関連の製品に応用されています。
アロエベラ葉エキスには、自然由来の美容成分が豊富に含まれていることが分かっており、アロエベラ葉エキスを化粧品成分として配合することで、美肌効果や美肌効果など、様々な美容効果が期待できると言われています。
また、今回ご紹介したように、アロエベラ関連製品はワシントン条約の規制を受けないため、 流通のコストを大きく低下させることができます。
だからこそ、韓国コスメなどの海外製のアロエベラ製品が、「高コスパ製品」として大きな注目を集めています。
アロエベラ葉エキスの美肌効果
アロエベラ葉エキスに期待される美肌効果は幅広く、肌のターンオーバーを促進してコラーゲンの生成を促すような保湿作用から、日焼けなどの肌のダメージを鎮静させる肌鎮静作用、ニキビや吹き出物などに対して殺菌と炎症抑制を行う抗炎症作用など、 様々な肌トラブルに対して総合的にアプローチすることができる美容成分です。
また、アロエベラ葉エキスは自然由来の成分であることから安全性が高く、ボディのスキンケアはもちろん、顔のスキンケアや目元のケアなど、幅広い使い方ができることも大きなメリットです。
アロエベラ葉エキスの摂取方法
アロエベラ葉エキスは、化粧品やスキンケア用品として使用することができるのはもちろん、食事やサプリメントとして摂取することも可能です。
アロエそのものは、食べることもできるような栄養素が豊富な植物であるため、アロエから抽出したアロエベラ葉エキスも、肌に嬉しい栄養素を豊富に含んだサプリメントとなります。
美容液やサプリメントなど、アロエベラ葉エキスが配合された製品には様々なものがありますので、自分に合った製品を探してみると良いでしょう。
日本でアロエベラが人気の理由は?
アロエベラ葉エキスやアロエベラ液汁が配合されているアロエベラには、様々な美容効果を期待することができます。
また、アロエベラはワシントン条約の規制対象外であるため、コストを抑えて流通させることが可能です。
だからこそ、アロエベラ関連製品は、豊富な美肌作用に加えて、その安さが人気の秘訣といえます。
アロエベラジェルは、スキンケアからヘアケアまで、全身に使用することができますので、まだ使ったことがないという方は、ぜひ一度使用してみてください。
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