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公開日:2022年11月26日(土)
最終更新日:2023年06月08日(木)
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目次
「ほくろ」というのは、メラニン色素を生み出すための細胞が変化して作られます。
医学的には「色素細胞母斑(しきそさいぼうぼはん」、「色素性母斑(しきそせいぼはん)」、「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」などとも呼ばれており、基本的には良性の腫瘍であることがほとんどです。
しかし、中には、「ほくろのがん」や「ほくろのような皮膚がん」と呼ばれる、悪性腫瘍の可能性が否定できないものも存在します。
そこで今回は、ほくろと「悪性腫瘍やがん」の見分け方を中心に紹介します。
気になるほくろがあるという方、万が一に備えてほくろとがんの見分け方を理解しておきたいという方は、ぜひ最後までごらん下さい。
「ほくろのがん」とは、一般的に「メラノーマ」と呼ばれる悪性黒色腫です。
メラノーマとは、ほくろと同じく、メラニン色素を生み出すための細胞が変化して、その後がんと化した腫瘍と考えられています。
メラノーマの場合、がん細胞の働きによって大量にメラニン色素が生成されていることが多く、初期段階では「ほくろのように黒いできもの」として認識はするものの、それ以上の症状はなく、発見が遅れてしまうことも少なくありません。
ほくろのがんであるメラノーマは、主に以下の5つのタイプに分類されます。
他の皮膚がんは発症年齢が高いのに対して、ほくろのがんは30代~50代にも発症のピークがあるため、若い方でも注意が必要です。
日本人が発症するほくろのがんの内、もっとも確率が高いタイプのがんです。
足のうらや手のひらなどの薄い皮膚の場所、また手足の爪の中にできることが多いと言われています。
特に爪の中(爪下部分)に発症している場合は、ほくろのように斑点が確認できることと、爪に黒い筋のようなものが通って見えることがあります。
欧米人など白色人種の人や、アジア人の中でも特に色白の方が発症しやすいタイプのがんです。
胸や腹、背中など体幹に近い部分や、手足の付け根部分に発症しやすいと言われています。
結節(しこり)のような黒いできものとして出現するタイプの「ほくろのがん」です。
出来やすい部位というのは特になく、硬く盛り上がった黒い塊がだんだん大きくなってくるタイプのがんです。
高齢者(60代~70代あたり)の顔に発症しやすいとされている「ほくろのがん」です。
濃いシミのような形で広がっていきやすいという特徴があります。
非常に稀なケースですが、口の中などにほくろのような斑点ができ、その後徐々に広がっていくタイプのほくろのがんです。
他のほくろのがんよりも発見が遅れる(見つかりにくい)傾向にありますので、注意が必要です。
「ほくろだと思っていたら実は悪性腫瘍だった」という可能性は、ほくろ10万個に1個の確率と考えられていますので、基本的に心配することはありません。
しかし、「私のほくろも、ひょっとしてがんかも?」、「最近出来た新しいほくろががんだったらどうしよう」と不安を感じている方も多くいらっしゃいます。
皮膚科や美容皮膚科の専門医であれば、肌の上の斑点がほくろなのか、がんなのかを判別できますので、肌の斑点にお悩みの場合はまず、医師への相談をご検討いただければと思います。
共立美容外科でも、ほくろの除去前にダーモスコープとよばれる皮膚顕微鏡を使ったダーモスコピー検査で、斑点や肌の状態を確認させていただいております。
また、ダーモスコピー検査を使っても斑点の良性・悪性の判断がつかなかった場合は切開法を使ってほくろを除去した後に病理診断へ細胞を提出し、より詳細に良性のほくろか悪性のがんかを調べることが可能です。
▼共立美容外科で人気の切開法による「ほくろ除去」についての詳細はこちら
ほくろとがんを見分けることができるのは医師しかいませんが、医師への相談の目安となるほくろの見分け方もいくつか存在します。
1年に1度は全身のほくろをチェックして、急激な変化や増加がないか確認しましょう。
特に、日本人のほくろのがんで、もっとも発症率が高いのは「足の裏のほくろ」といわれており、約30%の人が足の裏からほくろのがんが広がっていくと考えられています。
入念に足の裏をチェックするのはもちろんのこと、首の後ろや背中、髪の生え際など、自分では見えづらい箇所は家族などにしっかりと確認してもらいましょう。
ほくろであればキレイな丸い斑点であることが多いですが、左右が対象でない形をしていたり、ふちがキレイに弧を描いていない場合は注意が必要です。
いびつな形をしていたり、ふちがギザギザとしたほくろが目視で確認できる場合は、医師に相談してみましょう。
1つのほくろの内の色が均一ではなく、ムラがある場合は注意が必要です。
薄い茶色や濃い黒色など、ひとつのほくろの中で明らかに様々な色調が確認できる場合は、ほくろのがんが成長し続けている可能性があります。医師への相談をご検討ください。
直径が6㎜以上の大きな斑点になってきた場合は、悪性の腫瘍の可能性があります。
生まれつき大きさのあるほくろである場合は問題ありませんが、ほくろのがんは非常に進行が早く、転移しやすいという特徴をもっています。
特に1~2ヶ月の間に急に大きく成長したほくろはかなりの確率でがんの可能性が考えられますので、一度医師によるダーモスコープ診断を受診されるとよいでしょう。
現代の医学ではがんを完全に治すことのできる薬や、がんの確実な予防法は分かっていません。
ほくろのがんに罹患するリスクを少しでも軽減するためには、現在の研究段階ではどのような方法が有効と考えられているのか、ご紹介させていただきます。
ほくろのがんを発症する大きな要因の1つは、紫外線であると考えられています。
ほくろのがんであるメラノーマは、メラニン色素を作る色素細胞であるメラノサイトが悪性化した腫瘍です。
そのため長時間の紫外線を身体に浴びることによって、身体がよりメラニン色素を生成しようと考え、悪性腫瘍の成長を促してしまう可能性があります。
屋外に出るときはもちろんのこと、夏以外の季節や屋内であっても積極的に日焼け止めを使用して、紫外線ダメージをなるべく受けないように注意しましょう。
ほくろの大きさや隆起が気になってきた際に、にきびをつぶすような感覚で、ご自身で触ったり、傷をつけたりしてしまう方がいらっしゃいますが、これは非常に危険な行為です。
ほくろであっても悪性腫瘍のがんであっても、ご自身で無理に除去を試みると、傷が残ったり痕が残ってしまうなど見た目の美しさに影響が出るだけでなく、細菌感染や皮膚の壊死など、状態が悪化してしまう懸念があります。
ほくろが気になる際、がんかどうか気になる際は、必ず医師までご相談ください。
共立美容外科では無料でカウンセリングを行っていますので、ダーモスコープを使用したほくろの状態診断や、ほくろの除去に関するご相談もお気軽にお問い合わせください。
ほくろのがんの一種であるメラノーマは、非常に進行の早いがんとして知られています。
血管を介してがんが転移する「血行性転移」と、リンパ管からがんが転移する「リンパ行性転移」が同時に起こりやすく、倍速でがんの転移が進む可能性があるからです。
特に3㎜以上の厚さにまで成長してしまった悪性腫瘍は、血管から内蔵へと転移する可能性も非常に高いです。
気になるほくろがある場合や、先に見分け方の通り「ほくろが直径6㎜以上に成長している」「左右が対象ではなく、ふちもギザギザしている」などの変化を感じられた場合にはすぐに医師に相談されることをおすすめいたします。
一般的にほくろのがんというとメラノーマが挙げられますが、高齢者に多いほくろのがんとして、「基底細胞がん」という皮膚がんも存在します。
基底細胞がんは、初期には稀に肌色の場合もありますが、基本的にはほくろと同じような見た目をしています。
症状が進行してくるとともに、ほくろが大きく育ち、中央部分が陥没したり膨らみが崩れるという特徴をもっています。
メラノーマと同様に、短期間でほくろのサイズが大きくなっていないかをチェックするとともに、ほくろやいぼのようなものの膨らみが崩れていないか、定期的にチェックされることをおすすめいたします。
今回ご紹介した「ほくろとがんを見分ける方法」は、あくまで簡単なチェック方法ですので、少しでも不安を感じた場合は医師の診断を仰ぐことをおすすめいたします。
共立美容外科では顕微鏡を使ったほくろとがんの見極めに加えて、ほくろが良性であった場合でも患者様の悩みの種である場合は、「ほくろの除去」を行うことも可能です。
無料のカウンセリング、そして実際の施術に関しても、ほくろ治療のプロフェッショナルである経験豊富な医師が担当させていただきますので、どうぞお気軽に共立美容外科までご相談ください。
このページの監修・執筆医師
久次米 秋人(くじめ あきひと)
日本美容外科医師会理事
日本美容外科学会認定専門医
略歴
主な加盟団体
日本美容外科医師会理事
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会会員
日本美容外科学会認定専門医
日本脱毛学会会員
北米脂肪吸引形成外科学会会員
日本坑加齢美容医療学会会員
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