団子鼻はプロテーゼのみで改善できるかを美容外科医が詳しく解説
最終更新日: 2024年09月30日 (月)

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そもそも、団子鼻とは?
団子鼻という言葉自体はよく見聞きするものの、それをはっきり説明できる方は少ないでしょう。それではまず、団子鼻とはどのような鼻なのかを解説します。
日本人に多い団子鼻は2種類
団子鼻とは、高さがなく横に広がっている鼻のことを指します。
団子鼻はシャープな印象というよりは、どちらかというと可愛らしい印象を与えることが多いです。しかし「シャープな印象がない」ことがコンプレックスとなり、鼻プロテーゼを検討する方も少なくありません。
なお、団子鼻には以下の2種類があります。
【鼻翼軟骨部分に脂肪が多いタイプ】
団子鼻の種類の1つ目は、鼻翼軟骨部分に脂肪が多いタイプです。鼻の上部から下方に向けて鼻筋をつまんでみると、鼻の先端部分に骨よりも柔らかく感じる部分があり、これを鼻翼軟骨といいます。
鼻翼軟骨部分に脂肪が多い場合には、鼻先が丸い脂肪タイプの団子鼻に分類されます。
【鼻翼軟骨が左右に広がっているタイプ】
団子鼻の種類の2つ目は、鼻翼軟骨自体が左右に広がっており、なおかつ鼻翼軟骨部分の脂肪が多いタイプです。左右に広がって見えるためより団子鼻が目立ちやすいという特徴があります。
いずれの場合でも、鼻翼軟骨がある鼻の先端部分が低いのが団子鼻の特徴で、その改善に役立つのが鼻プロテーゼです。
鼻プロテーゼのみで団子鼻を解消できる?プロテーゼでできることとは
鼻プロテーゼは隆鼻術と呼ばれる美容整形手術で、プロテーゼを鼻筋に挿入することで鼻に高さを出すことができます。
では、鼻プロテーゼのみで団子鼻は解消できるのでしょうか。
ここからは、鼻プロテーゼでどこまで団子鼻を改善できるのかを解説します。
高さが出て団子鼻が目立たない状態になる
鼻プロテーゼには、アルファベットのI字型、L字型、その中間タイプの中間型があり、いずれを使用しても鼻に高さを出すことができるため、鼻翼軟骨部分が低い団子鼻の改善に役立ちます。
また、鼻に高さが出ることで鼻先が尖って見えるため、シャープな印象も生まれます。
つまり、低い鼻がコンプレックスになっている方にはおすすめのできる手術だといえるでしょう。
ここで、もともと鼻翼軟骨部分の脂肪が多い場合、「脂肪による鼻先の丸みが残るのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、鼻プロテーゼを挿入することで鼻全体に高さが出れば、鼻筋(鼻背)部分がシュッと縦長に整い、脂肪の厚みも目立たなくなります。
なお、3種類のプロテーゼをご紹介しましたが、L字型は鼻に負担がかかって皮膚が薄くなりやすい、曲がりやすい、整形が周囲にバレやすいなどの理由から、美容外科の多くはI字型のプロテーゼを使用しています。
鼻筋が細く見える
鼻プロテーゼは鼻筋にプロテーゼを挿入する手術であるため、鼻先が丸く見える団子鼻の改善だけでなく、鼻筋が細く見える効果も期待できます。
また、鼻筋が通ることで小鼻も小さく見えるようになりますので、小鼻の広がりが気になる方にもおすすめできるでしょう。
鷲鼻の改善が可能
団子鼻以外に、鷲鼻がコンプレックスという方も多いです。
鷲鼻とは、鼻筋の中央不部分に出っ張りが見られる鼻です。鼻プロテーゼはプロテーゼをまっすぐに挿入するため、軽度の鷲鼻なら改善効果が見込めます。
ただし、出っ張り部分が大きく目立つ場合には、鼻プロテーゼのみでは対応が難しい可能性があります。その場合は、別の手術で対応する必要があるでしょう。
鼻プロテーゼではできないこともある?
鼻プロテーゼを挿入すれば、団子鼻の改善が期待できます。
しかし、鼻プロテーゼは鼻のコンプレックスを全て取り除ける手術というわけではありません。鼻プロテーゼのみでは解決できない問題もあります。
例えば、鼻翼軟骨自体が横に広がっている場合や、鼻穴が正面から見えるなどの場合では、鼻プロテーゼ以外の手術を受けるか、もしくは鼻プロテーゼと同時に別の手術を受けたほうが良いケースもあります。
それでは鼻のコンプレックス別に適した手術をご紹介します。
小鼻縮小手術
小鼻縮小手術は、小鼻(鼻翼)部分が左右に広がっており、団子鼻をより目立たせている場合に適用される手術です。小鼻縮小手術には外側法と内側法があり、外側法では外側の組織を、内側法では内側の組織をそれぞれカットして縫合します。
外側から傷口が見えにくいという点で考えるなら内側法がおすすめですが、内側法ではカットする範囲が限られているため、外側法よりも変化が見えにくくなります。
張り出した小鼻で団子鼻がより目立つ、笑った時の小鼻の広がりが気になるという方は、鼻プロテーゼの手術のみではなく、小鼻縮小手術も検討すると良いでしょう。
▼共立美容外科の人気の小鼻縮小術の料金や手術方法についての詳細はこちら
鼻先縮小術
鼻先縮小術は、鼻の先端部分が丸く目立つ場合に適用される手術です。鼻先の余分な脂肪を取り除いた上で鼻翼軟骨の外側を切除し、左右の軟骨を糸で引き寄せます。
この手術では、余分な脂肪を取り除いて鼻翼軟骨を中央に引き寄せることで、シャープな印象の鼻先を手に入れることができます。
▼共立美容外科の人気の鼻尖縮小術の料金や手術方法についての詳細はこちら
鼻中隔(びちゅうかく)延長術
鼻中隔延長術は、自らの軟骨を耳の後ろから採取し、鼻先に移植する手術です。この手術は、鼻翼軟骨が未発達なことで起こる団子鼻修正に適しており、自らの軟骨を移植するという手術の性質上、異物反応が起こる心配がないというメリットがあります。
また、鼻筋が短いと鼻穴が上を向いて正面から鼻穴が見えることがありますが、軟骨を移植することで鼻が下方を向くため、鼻穴が正面から見えにくくなります。
なお、これらの手術は希望すれば必ず受けられるというわけではなく、医師が必要だと判断した場合のみに行われます。
多くの団子鼻はプロテーゼのみでも改善が見込めますが、目立つ小鼻や正面から見える鼻穴が気になる場合は、鼻プロテーゼとともにこれらの手術も検討してみるとよいでしょう。
鼻プロテーゼのカウンセリング時に医師に相談し、どの方法が自分に合っているのかアドバイスをもらいましょう。
鼻プロテーゼのみの手術が向いているのはこんな人
ここまで、鼻プロテーゼ手術とその他の手術についてご紹介してきましたが、鼻プロテーゼだけでも団子鼻の改善が期待できますので、まずは鼻プロテーゼのみの手術を受ける方向で考えてみると良いでしょう。
鼻プロテーゼのみの手術は以下に該当する方におすすめです。ご自身の悩みをよく確認し、手術を検討してみましょう。
団子鼻の鼻先をシャープに整えたい
団子鼻の原因の一つは、鼻翼軟骨部分に余分な脂肪があるということです。余分な脂肪は手術で取り除くこともできますが、鼻プロテーゼ手術を受けるだけでも、脂肪による鼻先の丸みは目立たなくなります。
鼻筋をまっすぐに整えたい
鼻プロテーゼは、鼻の付け根(鼻根部)から鼻先にかけてプロテーゼをまっすぐに挿入する方法であるため、鼻筋全体をシュッとした印象にしたい方に向いています。
また、鼻全体に高さが出るため、顔全体に立体感が生まれるでしょう。
挿入する鼻プロテーゼについては、医師が施術を受ける方の顔全体のバランスを考えて加工しますので、鼻筋だけが妙に高くなって顔全体のバランスが悪くなる心配はありません。
目の間隔を狭く見せたい
鼻の付け根はほぼ目と平行する部分にあるため、この部分に鼻プロテーゼを挿入することで左右の目の間隔が狭く見えます。目の間隔が広いと、「優しい」「おだやか」などの印象になりやすく、目の間隔が狭いとシャープな印象になりやすいです。
シャープな印象を手に入れたいという方には、鼻プロテーゼがおすすめだと言えるでしょう。
鼻の形を長期的に維持したい
鼻プロテーゼは、一度挿入すると長期的に形状を維持できるという特徴があります。プロテーゼの原材料は医療用シリコンで、経年劣化を起こすことはあります。
しかし、経年劣化を起こすまでの期間は非常に長く、一般的に数十年は形状を維持できるとされています。
例えば、ヒアルロン酸注入では手軽に鼻先に高さを出すことができますが、ヒアルロン酸は体内に吸収されるため、効果の維持期間が短いというデメリットがあります。
鼻の形を長期的に維持したい方には、鼻プロテーゼがおすすめです。
1回の手術で希望の鼻を手に入れたい
鼻プロテーゼは1回の手術で希望の鼻をに近づくことができ、通院回数は、基本的に手術当日、抜糸、1カ月診療の3回だけです。
また、修正を希望しない限り、その後の手術は必要ありません。
ヒアルロン酸注入の場合は効果が消失した時点で再治療を受けなければなりませんが、鼻プロテーゼならその必要はありません。
鼻プロテーゼのみでも団子鼻は改善できます
本記事では、鼻プロテーゼで団子鼻を改善できる範囲、そして、他の手術を検討する必要があるケースに解説しました。
プロテーゼ手術+その他の手術となると、体にかかる負担が大きく、その分不安も膨らむことでしょう。
しかし、ほとんどの団子鼻は鼻プロテーゼのみでも改善が期待できますので、まずは美容外科でカウンセリングを受けてみて、鼻プロテーゼで改善できる範囲を確認してみるのがおすすめです。
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