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公開日:2022年08月12日(金)
最終更新日:2022年10月08日(土)
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目次
コラーゲンの働きをサポートするエラスチン。
美容に欠かせない成分として近年注目を集めていますが、実は血液循環を整える上でも非常に重要な役割を担っていることは、あまり知られていません。
またエラスチンは子宮内の90%を構成する成分でもあり、女性の美と健康、そして生理とも深く関りがあります。
このコラムでは、エラスチンと生理の関係、そしてエラスチンを大切にするためにはどのような方法があるのかをご紹介いたします。
繊維状のタンパク質であるエラスチンは、その弾力性が一番の特長です。
柔らかく弾むことができるほか、伸縮性にも優れていますので、体のありとあらゆる部分の伸び縮みをサポートしています。
人間の肌は大きく分けて3つの層に分かれており、外気に接している部分から順に「表皮層」「真皮層」「皮下組織」に分類されています。
エラスチンはこの真皮層にある繊維芽細胞という細胞の中で、コラーゲン同士を結びつけ、表皮層にハリや弾力を与える立役者と言われています。
新皮層にある成分の約5%がエラスチンだと言われていますが、繊維芽細胞の中でも1度にか作られないのではないかと考えられており、20代後半をピークに、その量は減少していきます。
減少した真皮層ではコラーゲンをまとめる力がなくなりますので、表皮層のハリや弾力が失われるばかりか、シワやたるみなどの年齢サインが目立つようになります。
人間の体内には、心臓から送られてきた血液を体に行き渡らせるために「動脈」という血管が張り巡らされています。
エラスチンは血管壁を構成する主要な成分として主に血管の伸縮を助けているのですが、その働きは偉大で、なんと大動脈にいたっては重量の約50%がエラスチンで構成されています。
大量の血液を体内で循環させることができるのは、エラスチンが血管の伸縮性をサポートしているからなのです。
また、その活躍は動脈に限らず、体中全ての血管がエラスチンのおかげで伸び縮みすることができ、まるでポンプのように血液を末端まで届けています。
加齢に伴い血管壁を構成しているエラスチンの量が減少してしまうと、動脈や血管の伸縮性が失われて硬くなってしまい、血液を循環させる力が弱くなってしまいます。
エラスチンの減少は、動脈硬化や心筋梗塞などの重大な病気をも引き起こしてしまうのです。
肌や血管の弾力と伸縮性を担っているエラスチンですが、その他にもじん帯や弾性軟骨の伸縮でもその力を発揮しています。
さらに、女性にとって一番注目したいのが、「子宮」におけるエラスチンの働きです。
エラスチンは子宮の90%を構成する成分であり、生理の度に収縮を繰り返す子宮の動きを適切にサポートしています。
体内のエラスチン量が減少すると、血管の伸縮性が失われて硬化してしまうのと同様に、子宮も伸縮性や弾力性が失われて硬くなり、生理痛や生理不順の原因となってしまうのです。
特に生理期間中に気を付けたいのは、子宮内膜を経血として体外に排出させる働きをもつ「プロスタグランジン」という脂質代謝産物です。
このプロスタグランジンが過剰に分泌されてしまうと子宮内のエラスチンの働きが阻害され、強い生理痛として女性を悩ませます。
プロスタグランジンの過剰分泌を抑え、エラスチンが正常な働きをするために有効な成分としては、鶏肉・レバー・マグロなどに多く含まれるビタミンB6,納豆や昆布などに含まれるマグネシウム、チョコレートやココアなどに含まれるポリフェノールなどが挙げられます。
生理痛が起こってしまった場合には鎮痛剤を服用することが最優先ですが、より長期的な視点でプロスタグランジンの過剰分泌を抑えたい場合にはこれらの食べ物を取り入れてみてくださいね。
私たちの美容と健康にとても重要なエラスチンですが、年齢とともに体内のエラスチン量は減少してしまいます。
エラスチンが減少する理由を正しく理解し、エラスチンの維持を心がけることが大切です。
エラスチンを生成しているのは繊維芽細胞と呼ばれる細胞ですが、動物の細胞には分裂と増殖の回数に限りがあります。
分裂の上限に達してしまった繊維芽細胞では新たなコラーゲンが作ることが出来なくなってしまうばかりか、新たな繊維芽細胞を増やすことも出来なくなり、体内でエラスチンを生成することが出来なくなってしまいます。
現在の研究では40歳になった時の繊維芽細胞の増殖力は、20歳の頃と比較して約半分と考えられており、30代以降の女性の体ではどんどん量が減少してしまいます。
人間の肌は紫外線によるダメージを受けると、活性酵素という成分を分泌し、有害物質を分解しようと試みます。
この活性酵素が紫外線ダメージのみを破壊してくれると良いのですが、残念ながら繊維芽細胞内の物質にも作用し、その動きを鈍らせます。
この活性酵素による人体への影響は「酸化」と呼ばれており、酸化によって体内のエラスチンの量が減少したり、生成が阻害されることが分かっています。
糖分の多い食事や間食を必要以上に続けていると、消化・吸収しきれなかったブドウ糖が体内に蓄積します。
この余剰なブドウ糖は肥満の原因になるだけではなく、エラスチンやコラーゲンなどのタンパク質と結びつき、「糖化」と呼ばれる現象を引き起こします。
糖化は、体内の貴重なエラスチンやコラーゲンを失って繊維芽細胞の働きを鈍らせるだけでなく、AGEsと呼ばれる最終糖化産物を生成しています。
AGEsにはエラスチンの動きを鈍らせる作用がありますので、ただでさえ糖化の過程で失われたエラスチンがさらにAGEsによって失われる負のループに陥ってしまいます。
エラスチンが減少する理由が分かったところで、誰もが思うのは「エラスチンって増やすことはできないの?」という疑問ですよね。
エラスチンは研究対象として扱い辛い性質を持っているために未だ研究段階の部分が多い成分ですが、正しく理解することで、美肌の効果や生理痛の改善などに効果をもたらすことは可能です。
細胞の分裂回数を増やすことは現代の医学では不可能ですが、コラーゲンもしくはコラーゲンペプチドの摂取によって、繊維芽細胞の働きを活性化させることは出来ると考えられています。
コラーゲンを摂取する際は、体内のコラーゲン生成において必要なビタミンCと鉄分も一緒に摂取することでよりその効果を発揮できます。
特に鉄分は生理とも大きな関わりがある重要な栄養素です。
しっかりと鉄分を摂取しておくことで生理中の貧血も避けることができる上、PMS(月経前症候群)の予防にも役立つとされています。
月経のある女性の場合は1日あたり11mg程度の鉄分摂取を心がけましょう。
また、コラーゲンの経口摂取以外に繊維芽細胞を増やす方法としては、再生医療があります。
再生医療とは自身の体から採取した繊維芽細胞を培養し、移植する方法で、繊維芽細胞の数を人為的に増やすことが可能です。
また一度採取した繊維芽細胞は保存しておくことも可能ですので、年齢を重ねた後でも、ご自身の健康な繊維芽細胞を移植することが可能です。
紫外線の中でも肌の真皮層にダメージを与えるUV-Aという光を防ぎ、紫外線を浴びてしまった場合には、活性酵素を除去することができると考えられているアスタキサンチンが配合されている化粧品でのスキンケアを心がけましょう。
またリコピンを含むトマトやスイカ、柿などの摂取も紫外線ダメージの軽減に有効であると考えられています。
糖化を防ぐには、過剰な糖分摂取を控えることが一番です。
食事を摂る際はブドウ糖が多く含まれる穀類やはちみつ、果物の過剰摂取に気を付けましょう。
加えて、良質な睡眠は、体内のホルモンバランスを整え、消化と吸収の機能を高めると言われています。
日常生活に適度な運動を取り入れるとともに、質の良い睡眠を心がけましょう。
現在の研究段階では、エラスチンを肌に塗布することで体内に届けることは不可能です。
化粧品は肌の表皮層にしか作用しない上に、エラスチンなどのタンパク質は分子構造が大きく、角質に浸透することはありません。
エラスチンの経口摂取に関しては現在研究段階ですが、サプリメントなどで服用しても一度アミノ酸に分解されてしまいますので、機能そのものを体内に届けることは出来ないのではないかと考えられています。
しかしながら、長年「経口摂取は効果なし」と考えれれていたコラーゲンも、分解の過程で生成されるコラーゲンペプチドが繊維芽細胞の活性化に役立つことが分かっていますので、エラスチンに関しても今後の研究に期待したいところです。
エラスチンやコラーゲンなどのサプリメントは就寝の1時間から1時間30分前までに摂取することで、お肌のゴールデンタイムである夜10時から深夜2時頃の新陳代謝に役立つと考えられていますので、参考にしてみてくださいね。
エラスチンが美しい肌を作るメカニズムや、女性の生理にとって非常に大切な成分であることを紹介しました。
女性にとって非常に重要な成分であるエラスチンですが、現在の研究段階において体内の量を確実に増やすことができるのは、肌再生医療しかありません。
将来の自分のために真皮線維芽細胞療法を取り入れたいとお考えの際は、ぜひお気軽に共立美容外科までご相談ください。
このページの監修・執筆医師
久次米 秋人(くじめ あきひと)
日本美容外科医師会理事
日本美容外科学会認定専門医
略歴
主な加盟団体
日本美容外科医師会理事
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会会員
日本美容外科学会認定専門医
日本脱毛学会会員
北米脂肪吸引形成外科学会会員
日本坑加齢美容医療学会会員
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