肌を白くする方法と生活習慣の見直しと正しいスキンケア方法を医師が解説
最終更新日: 2023年06月12日 (月)

白い肌やくすみのない肌は多くの女性の憧れ。
しかし、具体的にどのようにケアをすれば良いのかわからないという疑問をお持ちの方もいるかと思います。
なぜ肌は黒くなったり、くすみやしみができたりするのでしょうか。
今回は肌が黒くなる原因と、肌を白くする方法についてそれぞれご紹介します。
肌を白くすることはできるの?
美白化粧品のCMや美白特集などを巷で目にする機会がありますが、中には「本当に肌を白くできるの」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、肌を白くすることは可能です。
後ほど詳しくご紹介しますが、肌が黒くなる原因として、しみやそばかす、くすみ、日焼けなどが挙げられます。
そのため肌を白くするためには、これらの原因を一つひとつ解消することで、次第に肌が白くなっていくのです。
しかし、白い肌を手に入れるためにケアを続けていても、なかなか効果が表れないことも。
この場合は日焼けや摩擦など肌が黒くなる原因に対して適切にアプローチできていないか、もともと肌のメラニン色素が濃い「地黒」である可能性があるのです。
これに該当する場合、残念ながら肌を白くすることは難しいと言えます。
そもそも肌が黒くなる原因とは?
肌が黒くなる原因として、
- 色素沈着
- 血行不良
- 肌の乾燥
- 貧血によるくすみ
の4つが挙げられます。それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
色素沈着
紫外線やホルモンバランスの乱れ、摩擦などの刺激などによってメラニン色素は生成されます。
しかし何らかの要因によってメラニン色素の生成と消化がアンバランスになり、メラニン代謝のサイクルが崩れてしまうことも。
メラニン代謝のサイクルが崩れると、メラニン色素が過剰に生成され、皮膚内に蓄積されるため肌が黒ずんで見えます。
色素沈着は大きく「摩擦性黒皮症」と「炎症性色素沈着」の2つに分けられます。
まず摩擦性黒皮症とは、皮膚組織内にメラニン色素をはじめとするさまざまな物質が沈着することで、黒色に変化した状態のこと。
主にナイロンタオルやブラシ、フェイスブラシなどのバス用具を強くこすりすぎたり、合成線維の下着を着用したりすることが主な原因とされています。
首筋から頸部、鎖骨周辺や肩などに薄い灰色の色素沈着が見られます。
一方で炎症性色素沈着とは、ある特定の部位に触れて刺激を与えすぎることで起こる色素沈着。
ニキビや角栓を潰した結果起こる黒ずみもこの一種です。
また、合わない化粧品を使い続けたり、何らかの皮膚炎を起こしたりした結果、色素沈着を起こすこともあります。
色素沈着は全身のどこにでも起こりますが、特に黒ずみが起こりやすい部位と原因は以下の通りです。
顔
- ニキビや角栓を潰したり、過度に触っていたりする
- 肌に合わない化粧品を使っている
目の周り
- アイメイクを落とすときに擦りすぎている
- 肌に合わない化粧品を使っている
脇
- 毛抜きや剃刀で自己流の処理をしている
- 衣服によるこすれ
肘・膝
- 肘や膝をついたり、衣服によってこすれたりしている
- 体を洗うときに強くこすっている
デリケートゾーン
- 下着の締め付けやこすれ
- トイレットペーパーによるこすれ
- ナプキンによるかぶれ
血行不良
私たちの体には体重の13分の1もの量に相当する血液が流れています。
血液は栄養分や酸素を体の隅々の細胞まで運ぶほか、老廃物や二酸化炭素を肝臓や腎臓といった処理器官に運搬する役割もあるのです。
何らかの理由で血行不良の状態になると、酸素や栄養が全身に行き届かないことに加え、老廃物も蓄積されてしまいます。
その結果、色素沈着をはじめ肩こりやむくみ、生理不順や自律神経の乱れといった体の不調が引き起こされるのです。
血行不良はデスクワークやストレス、食生活の乱れなどが原因とされています。
私たちの体は筋肉を動かすことによって全身の隅々まで血液が流れるようになるため、体を動かさないでいると血流が悪くなるもの。
またストレスによって自律神経が乱れることも血液循環をコントロールする機能が正常に働かなくなるため、血行不良を招きます。
肌の乾燥
意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、乾燥も肌がこすれる原因になります。
肌の乾燥が進む主な原因は、バリア機能の低下。
バリア機能とは皮膚の一番外側の組織「表皮(ひょうひ)」が持つ機能のことで、体内の水分蒸発、化学物質や大気汚染などの有害物質の侵入などを防ぎ、肌の健康を保つ働きがあります。
バリア機能を保っているのは肌そのものが持つうるおい成分です。
バリア機能を保っているうるおい成分は「皮脂膜(ひしまく)」「細胞間脂質(さいぼうかんししつ)」の2つ。
まず皮脂膜とは角層の表面を覆っている保護膜のことで、皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗が混ざりあってできています。
一方で細胞間脂質とは角層細胞同士の間にあるセラミドや脂肪酸、コレステロールなどで構成されている脂質の総称で、角質細胞同士を接着剤のようにつなぎとめて角層内の水分が流出するのを防ぐ働きがあります。
バリア機能が低下すると肌が乾燥し、皮がむけることも。
さらに乾燥が進行すると炎症によってかゆみや痛みを伴ったり、肌が黒ずんだりします。
また乾燥に対する肌の保護作用で、水分が不足しているのにも関わらず、皮脂の過剰分泌によって肌表面がべたつく「インナードライ(オイリードライ)」の状態になることもあります。
貧血によるくすみ
貧血は鉄分不足によって起こるもので、日本人女性の5人に1人が貧血状態に陥っていると言われています。
(※)「貧血と肌のくすみに何の関係があるの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
鉄分は体の隅々まで酸素を運搬する役割があるため、鉄分が不足すると体内の臓器は酸欠状態になり、機能が低下してしまいます。
皮膚を構成している細胞にも運ばれなくなるため、肌の乾燥やしわ、くま、くすみなどにつながるのです。
鉄分は皮膚のうるおいを保つために必要なコラーゲンにも関係がある栄養素の一つ。
コラーゲンを生成するためには十分な量の酸素が必要で、その際に鉄分とビタミンCが使われます。コラーゲンは皮膚のほか、髪や目、筋肉など体のあらゆる部分で欠かせない物質です。
鉄分不足によって十分な量のコラーゲンを生成できないと、皮膚だけではなく全身に悪影響を及ぼしてしまいます。
貧血は男性よりも女性に多い疾患の一つです。その理由として
- 毎月生理が起こる
- ダイエットで食事量を制限するなど、偏った食生活になっていることがある
- 妊娠中の場合、赤ちゃんをお腹の中で育てるため貧血になりやすい
の3つが挙げられます。適量の鉄分を食事から摂取するのは難しいため、女性の方は積極的にサプリメントを活用しましょう。
肌を白くするためにできること
肌を白くするためにできることとして、
- 肌に優しい洗顔を心がける
- 肌をしっかり保湿する
- 日焼け対策をする
- 栄養バランスを整える
- サプリメントで栄養補給をする
- 十分な睡眠時間を確保する
といったことが挙げられます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
肌に優しい洗顔を心がける
毎日丁寧に洗顔をしている方であっても、気づかないうちにゴシゴシ洗いになっている可能性があります。
ゴシゴシ洗いは肌に摩擦が生じるため、肌の黒ずみの原因に。
白い肌を手に入れるために、まずは正しい洗顔方法について見ていきましょう。
- ぬるま湯で顔を濡らし、適量の洗顔料を取って泡立てる
- たっぷりの泡ができたら顔全体に乗せ、おでこ→鼻→あご→頬と皮脂が多いところから順番に肌の上で泡を転がすように優しく洗う
- 小鼻や眉間など皮脂や毛穴詰まりが気になる場所を指の腹で優しく洗う
- すすぎ残しがないようにぬるま湯でしっかりと洗い落す
洗い流したあとは摩擦を与えず、タオルで優しく水気を拭き取りましょう。
肌をしっかり保湿する
保湿=肌に水分をたっぷり与えることと思いがちです。
実際、水分を与えることに注力すると一時的にうるおいますが、時間の経過とともに乾燥してしまいます。
正しい保湿とは、肌が本来持っている「自らうるおう力」を生かし、バリア機能をサポートできるように肌環境を整えることです。
洗顔後は肌が乾燥しやすくなっているため、素早く基礎化粧品で保湿ケアを行いましょう。
まずは化粧水で肌の水分を補い、肌を柔らかく整えてから美容液や乳液、クリームなどで保湿成分や油分を補います。
スキンケアに十分な時間を取れないという方は、化粧水、乳液などが一つになったオールインワンジェルがおすすめです。
肌の状態によってはコットンが刺激になることもあるため、清潔な手のひらに化粧水や乳液を直接なじませましょう。
手のひらで少し温めてから顔に伸ばすことで、化粧品がさらに浸透しやすくなります。
日焼け対策をする
日焼け対策としてメジャーなのが日焼け止めです。
日焼け止めの中には化粧下地を兼ね備えたものもあるため、毎日のメイクに取り入れやすいでしょう。
今回は日焼け対策として日焼け止めの選び方と塗り方についてご紹介します。
日焼け止めの効果を表す指標として「SPF」「PA」の2つがあります。
まずSPFとはしみやそばかすの原因となるUV-Bの防止効果を表す指標のこと。
日焼け止めを塗った場合、塗らない場合と比較して何倍の紫外線を当てると翌日に肌が赤くなるかを示している数字です。
SPFは2~50、50以上の場合は「50+」と表示され、数字が大きくなるほど防止効果が高くなります。
一方でPAはしわやたるみの原因となるUV-Aの防止効果を表す指標のこと。「PA+」~「PA++++」の4段階で表示され、「+」が多いほど防止効果が高まります。
「とりあえず数値が高いものを選ぼう」と思われるかもしれませんが、日焼け止め選びで大切なことはどのくらいの時間紫外線を浴びることになるのかということです。
乾燥肌や敏感肌の方が数値の高い日焼け止めを使うと肌に余計な負担がかかり、肌トラブルを引き起こすこともあるため、注意しましょう。
日焼け止めの選び方について理解いただけたでしょうか。続いては日焼け止めの塗り方についてです。
- おでこ・鼻・顎・頬に日焼け止めを置く
- 指全体を使うように少しずつ全体に伸ばしていく
- 面積の広い順におでこ→頬→鼻→あごに日焼け止めを伸ばす
- 中心から外側に塗り、最終的部位ごとの境目がないようになじませる
洗顔やスキンケア同様、日焼け止めを塗るときは力を入れすぎないように注意しましょう。
栄養バランスを整える
食事は肌の状態を整える上で重要と言っても過言ではありません。
しかし栄養バランスの取れた食事とは一体どのような献立を指すのでしょうか。
実は白米、汁物、3種類のおかずによって構成された「一汁三菜」が基本とされている、昔ながらの和食の献立が理想とされているのです。
一汁三菜は具体的に白米など穀類の「主食」を基本に、肉や魚、卵、大豆などのたんぱく質がメインの「主菜」、野菜や海藻などの「副菜」、そして汁物の組み合わせとなっています。
そして1日の必要摂取量を意識し、カロリーの摂りすぎに注意しましょう。
1日に必要なカロリーは「どれくらいのカロリーを消費するのか」という観点から算出されます。
厚生労働省は、18歳以上の成人が1日に必要とするカロリー(消費するカロリー)を「基礎代謝×身体活動レベル」という式で算出する方法を採用しています。
男女別の計算式は以下の通りです。
(※)計算が複雑になるので、専用のWebサイトを利用するのも良いでしょう。
男性:(0.0481×体重(kg)÷0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢(歳)-0.4235)×1,000÷4,186
女性:(0.0481×体重(kg)÷0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢(歳)-0.9708)×1,000÷4,186
サプリメントで栄養補給する
美白サプリメントを選ぶ上で見ておきたい有効成分は「L-システイン」「トラネキサム酸」「ビタミンC」の3つ。
成分別の効果は以下の通りです。
- L-システイン しみやそばかすへのアプローチ
- トラネキサム酸 日焼けによるしみやそばかすへのアプローチ
- ビタミンC 肌のくすみへのアプローチ
美白サプリメントには錠剤タイプ、粉タイプ、ドリンクタイプ、ゼリータイプの4種類があります。
「錠剤を飲むのが苦手」という方はドリンクタイプやゼリータイプのものを選ぶことで、毎日ストレスなく美白サプリメントを摂取できるでしょう。
十分な睡眠時間を確保する
毎日十分な睡眠時間を確保することで、心身の疲れを回復させ、質の高い生活を送ることができます。
睡眠時間が不足するとバリア機能によって肌が荒れるなど、さまざまな不調が表れるのです。
日中は活発に活動する必要があるため、交感神経が優位になりますが、夜になるにつれて交感神経の働きが弱まり、副交感神経が優位になっていきます。
副交感神経の働きによって心身が落ち着き、眠気が生じるのです。
しかし、過度のストレスがかかっていると副交感神経の働きが弱まり、眠気が生じにくくなることも。
夜間に交感神経が優位になると心身ともに緊張状態が続くため、十分な休息が取れなくなってしまうのです。
副交感神経の働きを優位にするために、完全にストレスをなくすことは難しいもの。
しかし、一つひとつのストレスを少しずつ解消していくことは可能です。
テニスやサッカー、カラオケ、ゲームなど気分転換の方法は人それぞれです。
「これならストレスを和らげられる」という自分なりのストレス解消法を見つけてみましょう。
美容医療で美白治療を行う手も
美容医療と聞くと、メスを使う大掛かりな施術をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。
美容医療における美白治療はいずれも施術時間が短く、ダウンタイムも短いといったメリットがあります。
ここでは美容医療における美白治療の内容についてご紹介します。
共立モアホワイト点滴(白玉注射)
美容注射・美容点滴とは、通常の食事やサプリメントなどから摂取しにくい栄養分を、注射や点滴によって体内に取り入れる治療のことです。
美白だけではなく、疲労回復や体調不良の改善を目的とされる方にもおすすめの治療となっています。
サプリメントで補おうとする成分を注射や点滴によって血管内に直接投与することで、血中濃度が上昇して体の隅々まで栄養を届けられるのです。
サプリメントで摂取できない高濃度な有効成分を体内の組織や細胞に届けることができるため、より高い効果を実感できるでしょう。
美容注射は1回あたり5~10分程度、美容点滴は1回あたり30分程度と、施術時間が非常に短いといった特長があります。
美容点滴は施術時間が長い分、美容注射よりもより多くの美容成分を注入可能。
より高い効果を望む方は美容点滴がおすすめです。
共立美容外科では以下の効果がある美容注射・美容点滴を取りそろえています。
- 美肌(美白・美肌・肝機能向上)
- 疲労回復(体調不良・肩こり・冷え性)
- エイジングケア(エイジングケア・美白・疲労回復)
美容注射・美容点滴で使用する薬剤は、副作用やリスクなどが非常に低いものとなっています。
施術後に外出や仕事、メイクを行えるため、生活リズムに支障をきたさないのも嬉しいポイントです。
美容注射や美容点滴で肌を白くするメニューで有名なのが白玉点滴です。
共立美容外科では共立モアホワイトという名前で行っています。
白玉点滴は、強力な抗酸化作用やメラニン生成抑制作用、エイジングケア作用、毒素排出促進作用などを持つグルタチオンが主成分の美容点滴です。
▼共立美容外科の人気の白玉点滴(共立モアホワイト点滴)の料金や施術方法についての詳細はこちら
マッサージピール
マッサージピールは、コラーゲンピールとも呼ばれ、数十秒で終わるピーリングです。
マッサージピールはPRX-T33という製剤を顔に塗布して行います。
PRX-T33にはメラニンを作る酵素「チロシナーゼ」の活性化を抑制する働きを持つコウジ酸 5%が入っています。
コウジ酸が肌に働きかけ、シミやくすみを薄くします。
▼共立美容外科の人気のマッサージピールの料金や施術方法についての詳細はこち
レーザートーニング
レーザートーニングはマイルドなレーザーを顔全体に照射することで、シミやくすみを取り除き肌を明るくする施術です。
ヤグレーザーやピコレーザーを使用して行われます。
共立美容外科では上記以外でも、各年代や性別に併せたシミ治療や美白治療を積極的に行っています。
▼共立美容外科のレーザートーニングなどの「しみ、そばかす治療」の料金や治療方法についての詳細はこちら
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