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公開日:2022年05月29日(日)
最終更新日:2022年11月16日(水)
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目次
日本人のほとんどが経験するといわれている「ニキビ」。
少し前までは”疾患”としての認識が薄かったですが、最近はニキビの治療で皮膚科へ行く人も増えています。
そんな皮膚科のニキビ治療でよく用いられているのが「クリンダマイシンゲル」という塗り薬。
優れた抗菌作用があり、特に”赤ニキビ”の治療に有効とされています。
今回は、そんなニキビ治療薬「クリンダマイシンゲル」についてご紹介。
成分や効果、使い方からその種類まで詳しく解説していきます。
クリンダマイシンリン酸エステルを有効成分とする塗り薬
「クリンダマイシンゲル」は有効成分であるクリンダマイシンリン酸エステルが含まれた治療薬です。
クリンダマイシンリン酸エステルはリンコマイシン系の抗生物質で、細菌のタンパク質の合成を阻害する働きがあります。
この働きによりニキビの原因となるアクネ菌や黄色ブドウ球菌の増殖を抑制。
殺菌、抗菌されることで、炎症の腫れ、赤みの改善に導きます。
そもそもニキビができる要因は主に以下の3つ。
ホルモンバランスの変化などにより、皮脂が過剰に分泌され、毛穴が塞がってしまうことで細菌が増殖し、ニキビができやすくなります。
クリンダマイシンリン酸エステルを配合したクリンダマイシンゲルを塗ることでニキビの元になる細菌を殺菌し、ニキビの悪化を防ぐのです。
「クリンダマイシンゲル」は特に化膿性炎症を伴うざ瘡(いわゆるニキビ)に効果的。ニキビには「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」などさまざまな種類がありますが、クリンダマイシンゲルは中でも赤ニキビにお悩みの方への使用が勧められています。
赤ニキビは、毛穴に詰まった皮脂に細菌が増殖し、炎症を起こした状態のこと。
患部の周りも赤く腫れ上がっており、触ると軽度の痛みが生じる場合もあります。
見た目が痛々しいだけでなく、ニキビ跡として残ってしまうリスクも高いので、正しい治療が必要となります。
クリンダマイシンゲルを塗布することで、炎症の腫れや赤みを改善し、肌を正常な状態へ。
軽症から中等度の赤ニキビの治療に用いられ、症状がひどい場合は、ロキシスロマイシンやミノサイクリンなどの抗生物質の飲み薬と併用してより効率的な治療を行います。
ニキビは10代後半に起きる「思春期ニキビ」と、成人してから発生する「大人ニキビ」に区別されることも多いですがクリンダマイシンゲルはどちらの場合でも使用が可能で、効果があるとされています。
「クリンダマイシンゲル」はジェルタイプの塗り薬。メイク落とし後、洗顔後の清潔な皮膚に医師から支持された量を塗布します。
洗顔後に使用するので、朝と夜の1日2回の使用が目安。洗顔後に化粧水や乳液などを使う場合は、まずそちらを先に塗って最後にクリンダマイシンゲルを塗ります。
クリンダマイシンゲルは患部に局所的に塗るのがポイント。
顔全体に広げるように塗ってしまうと効果が薄れてしまうことがあります。
もし塗りすぎた場合はティッシュペーパーなどで拭き取り、患部以外に広がらないようにしてください。
塗るときは目や粘膜に入らないように注意し、もし入ってしまった場合は水道水を使って十分に洗い流しましょう。
ピンポイントで塗る必要があるので、背中のニキビなどはあまり向いていない塗り薬。
もし背中など手が届きにくい部位に塗布するなら、誰かに頼んで塗ってもらうようにしましょう。
クリンダマイシンゲルはさっぱりとした質感で、軟膏のようなベタベタ感はなし。
ほどよいしっとり感があり、季節や肌のタイプを選ばずに使用することができます。
効果が出るまでの期間は、個人差はありますが塗り始めてから大体4週間ほどでニキビが改善されてきます。
もし4週間以上使用しているのにも関わらず変化がない場合は、担当の医師に相談して違う塗り薬、もしくは飲み薬での治療を検討するようにしましょう。
ちなみに、臨床実験によるとクリンダマイシンゲルを4週間塗布し続けた人の中で、ニキビの改善に効果が感じられたのは75%以上。
もともとその人が持っている耐性などにも有効率は左右されるものの、非常に高い改善効果が証明されています。
また、クリンダマイシンゲルはすでにできてしまったニキビの治療に効果はあるものの、ニキビの予防には効果はありません。
そのため炎症が改善されたあとは塗り続ける必要はなく、あまり長期間使用すると耐性菌ができてしまい効果が出にくくなります。
クリンダマイシンゲルは同じニキビ治療薬であるディフェリンゲルやベピオゲルと比べると副作用が出る頻度はとても低いです。
そのため敏感肌の方の塗り薬として重宝されています。
ただ、副作用の少ない薬とはいえ稀に以下のような症状が出る場合があります。
このような症状が出た場合は、すぐに使用を中止して医師に相談するようにしましょう。
また、過去には血便を伴う偽膜性大腸炎、肝機能症状として総ビリルビンの上昇などの数値異常があらわれる副作用も確認されています。
頻度は不明であり、決して発現頻度が高いわけではありませんが、もし気になる症状がある場合は事前に医師に相談するようにしましょう。
有効成分・クリンダマイシンリン酸エステルはリンコマイシン系抗生物質であるため、これらの抗生物質に対して過敏症を起こしたことのある方には使用が禁止されています。
禁忌ではありませんが、偽膜性大腸炎の可能性が考えられるため、抗生物質で下痢や大腸炎を起こしたことがある方は慎重投与の対象に。
アトピー性体質の患者においても慎重な投与が推奨されています。
妊婦、授乳中の方、小児への使用はまだ安全性が確立されていないため、やむを得ない場合のみ使用されています。
授乳中の方は使用中は授乳を避けるように指示されており、妊娠の可能性がある方もできれば使用しないことが望ましいです。
また、以下の薬を併用している場合は注意が必要です。
これらの薬を服用している場合は、事前に伝え併用を避けるようにしましょう。
クリンダマイシンゲルの種類
「クリンダマイシンゲル」という名前で販売されているのは以下の4つです。
また同じ有効成分を持ち、名前こそ少し異なるもののクリンダマイシンゲルと同等の作用がある商品は以下のようなものがあります。
クリンダマイシンゲルはダラシンTゲルのジェネリック医薬品として開発されたもの。
これらの塗り薬はクリンダマイシンゲルと同じ効果があると考えて大丈夫です。
ゲルタイプは、無色透明で少し粘性のある製剤。
さらっとしたゼリーのようなテクスチャーで、伸びがよくしっとりとしています。
透明なのでつけていても目立ちにくいのが魅力です。
ローションタイプは無色透明の液体状の製剤。
伸びが良く、速乾性に優れており、脂性肌の方、油分が気になる方にも使いやすいタイプです。
ただ、アルコールのような特異なにおいがあり、好き嫌いが分かれます。
使いやすさの面からも日本では一般的にゲルタイプを処方されることが多いです。
クリンダマイシンゲルはダラシンTゲルのジェネリック医薬品であるとご紹介しましたが、そもそもジェネリック医薬品は普通の医薬品と何が違うのでしょうか。
ジェネリック医薬品は「後発医薬品」とも呼ばれ、いわゆる「新薬=先発医薬品」よりも後にできた医薬品のことを指します。
「先発医薬品(新薬)」の特許が切れたあとで製造された医薬品という意味を持ち、「先発医薬品(新薬)」も「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」も効果は科学的に同じであることが証明されています。
大きく違うのはその価格。
先に販売されてきた「先発医薬品(新薬)」は、開発までに多くの年数と費用がかかっており、その分価格も高くなっています。
一方「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」は、すでに先発医薬品で得た知識や技術があるため時間やお金を大幅に短縮、縮小して開発が可能に。
結果的に「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」は「先発医薬品(新薬)」と比べると安い値段で患者さんに提供することができるのです。
先ほどあげたクリンダマイシンゲルの中で、「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」にあたるのは以下の商品。
経済的な負担を減らしながら、クリンダマイシンゲルを使いたいという方はこれらの製品を試してみることをおすすめします。
また、「先発医薬品(新薬)」には開発、販売してからの期間が長いため、製品に関する情報量が多い、供給が安定しているなどのメリットがあります。
どのクリンダマイシンゲルがどのような特徴を持っているのか気になる方は、医師や薬剤師とよく相談した上で自分にあった製品を選ぶようにしましょう。
クリンダマイシンゲルは医薬品であるため、購入には原則処方箋が必要となります。
皮膚科やクリニックを受診し、医師と相談した上で処方してもらうようにしましょう。
また、最近では薬の個人輸入サイトでクリンダマイシンゲルもあります。
こちらで購入する場合は自己責任となりますので、信頼できるサイトかをしっかり確認し、正しい用法・容量で使用するようにしましょう。
現在、クリンダマイシンゲルと同じ成分(クリンダマイシンリン酸エステル)を含む市販薬は販売されていません。
もし、赤ニキビに悩んでいて、クリンダマイシンリン酸エステルのような抗菌作用のある市販薬をお探しでしたら、以下のような製品がおすすめです。
これらの製品には、イププロフェンピコノール、イソプロピルメチルフェノールなどの成分を配合。
これらの成分にもクリンダマイシンリン酸エステルと同じく、アクネ菌などの殺菌してくれる働きがあり、ニキビによる炎症や腫れ、赤みを抑えてくれる効果が期待できます。
症状がそこまでひどくない場合は、これらの市販薬を試してから皮膚科を受診するのも良いかもしれません。
クリンダマイシンゲル=ニキビの治療薬と思っている方も多いかもしれませんが、どのニキビにも効くというわけでなはく、炎症や腫れのある”赤ニキビ”に効果のある薬であるというのは是非知っておきたいポイント。
クリンダマイシンゲルは患部だけに塗る、長期間の使用は避けるなど、使い方にも注意点がありますので、正しい使用を心がけましょう。
また、ニキビは生活習慣も大きく影響します。
クリンダマイシンゲルの使用しながらも、ニキビを刺激しない、肌の清潔を保つ、ストレスを溜めない、栄養バランスのとれた食事をする、十分な睡眠をとるなども一緒に意識して実践することでより早く改善し、綺麗に治すことができるでしょう。
共立美容外科ではピーリングやダーマペン、ハイドラフェイシャル、イオン導入などのクリニック内での治療の他、内服薬などを使用して各年代に併せて、一人ひとりに合わせたニキビ治療を行っています。
このページの監修・執筆医師
磯野 智崇(いその ともたか)
共立美容グループ 総括副院長
略歴
主な加盟団体
日本美容外科学会
日本美容外科学会認定専門医
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