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不死化幹細胞とは。癌化はするの?ヒト不死化幹細胞って?医師が解説

公開日:2022年02月08日(火)
最終更新日:2022年03月14日(月)

エイジングケア
不死化の点滴を受ける患者
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医療技術は日々進化しており、過去には不治の病とされていた「がんやエイズ」などの病気も、将来的には十分コントロール可能な疾患と考えている学者もいます。

美容医療も同様であり、過去にはできなかったような治療が、今では「簡単かつリーズナブル」に実施できるようになっています。

そんな医療業界で多くの注目を集めているのが「再生医療」です。

イメージしやすいものを例にあげると、「再生能力の優れた細胞を医療活用することにより、損傷した臓器や細胞を文字通り再生させる」というものが再生医療です。

この再生利用を美容医療にも応用することが可能であり、細胞の活性化や新陳代謝の更新、さらには「細胞の入替え」までもが期待できます。

そこで今回は、再生医療の中でも重要なキーワードとなる「不死化」について解説をしながら、不死化と再生医療の関連を紹介します。

 

そもそも不死化とは。

並べてある不死化の培養上清液

不死化とかいて、「フシカ」と読みます。

そもそも不死化というのは、再生医療やゲノムテクノロジーなどの専門家の間で使用される言葉であり、「目的の細胞に細胞増殖を促進する遺伝子や細胞老化を抑制する遺伝子を導入することで、細胞老化を引き起こさずに長期間増殖可能な細胞を作製する技術」とされています。

再生医療の技術を使用することで、細胞の老化を遅らせたり、細胞の再生を促し、より若々しい体を維持するというようなイメージです。

SFやアニメなどで使用されるような「不老不死」とは異なりますが、細胞の老化を遅らせる技術であり、広義の意味では「不死」と考えられるかもしれませんね。

 

 

不死化細胞と幹細胞との違いは?

不死化の培養上清液を手に持っている

再生医療においては、「幹細胞」とよばれる細胞が重要な役割を担っています。

幹細胞とは「様々な細胞に進化することができる細胞の卵や栄養剤」のようなものです。

幹細胞の働きによって成長因子が活性化し、細胞の活性化や臓器の保護、傷の修復など、まるで万能とも思えるような効果が期待できます。

細胞の修復や再生などの機能(働き)を持つのが幹細胞ですが、幹細胞のすごいところはこれだけではありません。

 

 

そもそも幹細胞とは。

パクライン効果のイメージ

そもそも幹細胞とは、自分自身の組織を複製、修復する力(自己複製能)に加え、別の細胞に分化する能力(多分化能)を持つ特殊な細胞のことをいいます。

私達人間(人間の細胞)はもともと自己修復能という力を持っています。

自分では意識していなくても、皮膚の擦り傷が自然に治ってしまったり、風邪などの軽い病気が自然に治ってしまうのも、広い意味での自己修復力といえます。

自己修復には細胞の再生だけではなく、ウイルスなどの外敵から身を守るための免疫機能なども関与しており、非常に複雑なシステムになっています。

そんな自己修復能力を持つ細胞の中でも、とりわけ幹細胞は特殊であり、「自分の組織だけではなく他の細胞にも文化できる」という能力を有しています。

例えば、脂肪という組織から抽出された幹細胞であっても、皮膚や血液、骨など、他の細胞にさえ分化することが可能なのです。

 

 

注射や点滴でも取り入れることが可能

不死化を注射するところ

これだけ聞くと、何やらものすごい細胞の様な気がしてくるのですが、実際には、幹細胞はヒトの脂肪や胎盤、臍帯血、歯髄などに存在しており、これらの臓器から幹細胞を抽出することが可能です。

先にも述べたように、幹細胞には他の細胞にはない特殊な能力があり、この力を医療技術として応用することができれば、傷ついた臓器を修復したり、さらには激しいダメージを受けた臓器でさえ「再生させる」ということが可能になる可能性もじゅうぶんあります。

だからこそ、幹細胞を医療した医療技術は再生医療とも呼ばれ、世界中から大きな注目を集めています。

細胞のダメージを抑え、細胞の傷や汚れ(肌のシミやニキビなど)を修復するのはもちろん、細胞の老化を予防したり、年齢を重ねた細胞を「再生させる」などの、夢のような美容医療が期待されているのです。

この技術はまさに若返りや老化予防そのものであり、「不死化」につながる科学の進歩であるといえます。

不死化は点滴や注射によって体に取り入れることも可能です。

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不死化細胞と幹細胞

不死化の培養上清液

細胞の不死化に欠かせないのが「幹細胞」であり、幹細胞を利用した医療技術こそが再生医療や不死化技術です。

不死化という言葉は一般的ではないため、まるで中世の魔女の黒魔術のように聞こえてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には黒魔術でもなんでもなく、先進技術を利用した科学です。

そして幹細胞を医療に応用したものが再生医療であり、再生医療の技術を美容に応用することで、「たるみ・しみ・しわ・ニキビ・ニキビ跡・毛穴・乾燥・加齢」など、ありとあらゆる肌の悩みへの効果が期待できます。

 

未来を見つめる医師

再生医療の技術を利用することで、将来的には「細胞の不死」といったような技術が登場するかもしれません。

そうなれば現在の幹細胞は、本当の意味での「不死化細胞」となるでしょう。

不死化細胞という名前ではなんだか少し“胡散臭い”と感じてしまい、非現実的な印象を受けますが、実際にはノーベル賞を受賞したIPS細胞も「人工多能性幹細胞」であり、再生医療の技術は、私達の生活の「もうすぐそば」までやってきていることを知っておくことが大切です。

 

 

ヒト不死化幹細胞

歯髄幹細胞の抽出イメージ

一般的に幹細胞はヒトの体の中から主に脂肪や胎盤、臍帯血、歯髄などから抽出します。

その中で、ヒト不死化幹細胞は個体差が少なく感染に強いと言われている歯髄から抽出しています。

そして、不死化クリームなどで使われる不死化ヒト乳歯歯髄幹細胞培養上清液は、乳歯の歯髄から抽出されています。

 

 

 

不死化と癌について

フシカの培養上清液を見せる医師

点滴などで体内に取り入れることができる不死化。

幹細胞などの新たな医療技術には、癌細胞や悪性腫瘍の発生(癌の発症)などの副作用への不安がつきまといます。

不死化や再生医療とがんとの関連を理解するためには、がんの基本について理解しておく必要があります。

 

癌について

癌細胞のイメージ

そもそも癌とは、細胞になんらかの異変が生じることで、「細胞が無制限に増殖するようになってしまった状態」と理解することができます。

がんは悪性腫瘍や腫瘍とも呼ばれるため、体の中にポリープのような“コブ”ができている状態をイメージする人が多いですが、実際にはコブの様な簡単なものではなく、自分の臓器と一体化してしまっていることがほとんどです。

通常の場合、細胞は一定以上増えることがないようにプログラム(遺伝子)で制御されています。

例えば、胃の中には「胃液」を分泌する組織や「胃の粘膜」など、様々な細胞が存在していますが、それぞれの細胞の量や性質はあらかじめ決められており、どんどん胃の細胞が増えていくということはありません。

胃酸を分泌する細胞が日に日に増えていったら大変なことになりますよね。

 

細胞にはアポトーシスと呼ばれる機能が備わっており、この機能によって「細胞が一定以上増えない」ようになっています。

しかし、癌細胞は「細胞が無制限に増殖する」ため、どんどん細胞が増えて大きくなり、本来の細胞の生息地を奪ってしまうのです。

そして、癌細胞が出現するきっかけとなるのが、細胞の生じる異変であり、喫煙などがその要因となります。

 

不死化とがん化の関係性。

癌のリスクを説明する医師

癌細胞が発生する要因は「細胞に生じる異変」です。

細胞そのものに影響を与えるのが幹細胞や再生医療であり、場合によっては外部から他の細胞(幹細胞)を移植する必要もあります。

だからこそ、幹細胞や再生技術、不死化技術とがんの発生には「関連性がない」と結論づけることはできません。

癌の発生を心配する声があるのは当然です。

しかし、現在、医療や美容現場で使用されている技術に関しては、しっかりと安全性が確認されたものが使用されているため問題はありません。

不死化や幹細胞をより有効的に活用するためにも、今後さらなる研究を行って、より安全性や有効性の高い技術を開発していくことが重要になります。

 

一方、インターネットなどで「絶対に安全な再生技術」や「副作用が全く無い不死化治療」などといった広告を目にした際には注意しましょう。

本当にその様な夢の技術があるのであれば、世界中で活用されているということを忘れてはいけません。

美容の施術や治療を受ける際には、安全性や副作用を含めて、しっかりとリスクを説明している、信頼できる医療機関を受診して下さい。

 

がんのリスクを過度に心配するのも危険

癌のリスクを説明する医師2

とはいえ、がんのリスクを過度に心配してしまって、再生医療や不死化技術の恩恵を受けられないのも問題です。

「再生医療を用いた美容治療には興味があるけど、がんのリスクが怖い」という方は、一度冷静になってみて下さい。

幹細胞や再生医療とは違い、喫煙や生活習慣病、過度のアルコール摂取には「がんのリスクがあります」。

喫煙は再生医療とは異なり、吸えば吸うほどリスクが上がります。

 

高カロリーの食事を毎日食べ、運動をしなければ、がんだけではなく、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも上がります。

つまり、私達が分かっている「がんや病気のリスク」としては、喫煙や生活習慣病のほうがよっぽど高いのです。

新しい技術に不安を感じるのは当然ですが、冷静にそのメリットを分析して、自分自身にとって良い選択を行うことが重要です。

 

 

不死化を美容に応用する新たな時代

フシカクリームを顔に塗る女性

再生医療や幹細胞、不死化など、医療や美容医療には新たな選択肢が登場しています。

新しいものを恐れるのではなく、冷静にその効果や安全性を見極めて、私達の生活に取り入れていくことが重要であると言えます。

不死化は点滴や注射以外にも、肌に塗るクリームとして取り入れることも可能です。

フシカクリームは総合的なお肌のメンテナンスとご利用いただけます。

不死化を身近に感じてみてはいかがでしょうか。

 

フシカクリームのバナー2

▼ドクターズ幹細胞コスメ。フシカクリームの料金や成分などの詳細はコチラ。

 

 

このページの監修・執筆医師

  • 久次米 秋人(くじめ あきひと)

    久次米 秋人(くじめ あきひと)

    日本美容外科医師会理事
    日本美容外科学会認定専門医

    • 略歴

      • 1983年
        金沢医科大学医学部 卒業
        1983年
        高知医科大整形外科入局
        1989年
        東京本院(品川)開院
        2002年
        本院を新宿に移転
        2013年
        銀座院院長就任
        2018年
        第107回日本美容外科学会 学会長就任
    • 主な加盟団体

      日本美容外科医師会理事
      日本形成外科学会会員
      日本美容外科学会会員
      日本美容外科学会認定専門医
      日本脱毛学会会員
      北米脂肪吸引形成外科学会会員
      日本坑加齢美容医療学会会員

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