日本美容外科医師会認定医院 | 相談・施術の流れ|美容整形・美容外科なら共立美容外科・歯科 ドクターひとりひとりが日々、技術の向上に努力しています。
公開日:2022年04月23日(土)
最終更新日:2022年04月24日(日)
このコラムを読むのに必要な時間は約 10 分です。
最後まで有意義なページになっていますので是非ご覧ください。
アトピーや乾燥からくる肌トラブルなどにお悩みの方に処方されている「ヒルドイド」。
保湿剤として有名で、皮膚科では幅広い症状の方に処方されている外用薬です。
一方で最近は美容に良いとの噂もあり、入手方法や使い方、種類などに興味があるという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「ヒルドイド」の効果を詳しく解説。その種類や禁忌、市販で購入できる類似品などをまとめてご紹介していきます。
結論からいうと「ヒルドイド」は美容クリームではなく、あくまでも”外用薬”です。
そのあたりの誤解や問題点についても分かりやすく解説していきます。
ヒルドイドは50年以上も前から、アトピーの治療や乾燥肌の改善のために処方されてきた保湿剤。主成分は「ヘパリン類似物質」であり、ヒルドイドでなくてもヘパリン類似物質が同じように配合されていれば同等の効果を得られることができます。
ヘパリン類似物質とは、人の肝臓で生成される糖類のひとつ「ヘパリン」と似た性質を持つ物質のこと。肌の内側から代謝を促し機能を回復させることで、皮膚の乾燥の根本的な解決が望める成分です。
保湿成分というと、
なども有名で化粧品などにも多く使われていますが、ヘパリン類似物質は細胞に直接働きかけて乾燥を治せるのが大きな特徴。一時的ではなく、長期的な乾燥肌の改善が必要な方に特にぴったりな成分となっています。
ヒルドイドは厚生労働省から、有効成分の効果が認められている外用薬。医療用医薬品(医薬品)に分類され、医師の診察を受けて発行される処方箋がないと基本的には買うことができません。
ヒルドイドの主成分であるヘパリン類似物質の主な効果は以下の3つ。
上記で述べた保湿効果だけでなく、血行障害を軽くする効果もあり、幅広い治療に使用されています。
それぞれの効果について詳しく解説していきます。
ヒルドイドのヘパリン類似物質は、角質層の水分保持機能を改善し、肌本来の保湿能力を取り戻す効果があります。表面的な水分蒸発を防いだり、水分を補給するのではなく内部構造に直接働きかけるのが大きな特徴。
肌のカサつきやごわつきを改善するだけでなく、乾燥を要因とした以下の肌トラブルの改善も期待ができます。
肌内側からの保湿が叶うことで、肌のバリア機能向上やターンオーバーの乱れを整える効果も。肌全体のコンディションが良くなったという声も多くみられます。
新陳代謝が良くなることに伴い、血行の促進にも効果があります。しもやけなど血行障害を要因とする痛みを緩和したり、打撲、捻挫、筋肉痛、関節痛を和らげるのにも効果的。血液が固まるのを防ぐことができ、より早い傷の完治を目指すことができます。
など一見、皮膚とはあまり関係ないような症状の治療にも使われています。
肌の新陳代謝が良くなることは、炎症の改善にも大きな効果が期待できます。ヒルドイドのヘパリン類似物質で肌のバリア機能を強化することで、皮膚を正常な状態に戻そうとする働きが強まります。
保湿効果もあるため皮膚科のピーリング治療でヒルドイドを処方されることも。刺激を受けて敏感になった肌にも有効です。
ヒルドイドとひとことに言っても、さまざまな種類があります。よく使用されているのは以下の4つ。
どれを使っても効果に大きな差はないので、使用感の好みや部位、生活スタイルにあわせて選ぶのがおすすめ。
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
白いクリーム状の「ヒルドイドソフト軟膏」。患部に直接指で塗るか、ガーゼなどに取って伸ばして使用します。
油分が多めの構成で作られているため、こっくりとしたテクスチャーが特徴的。厳密にいうと軟膏ではなくクリームに分類されるのですが、その質感が軟膏と似ているので「ソフト軟膏」と名前が付けられています。
伸びはあまり良くない分、患部にしっかりとどまって密着。4種類の中でもとくに刺激が少なく、より肌に負担をかけずに使用することができます。
こちらは少しベタベタするので、入浴後など時間に余裕があるときにおすすめ。質感が重めなので特に乾燥が気になる部位や、乾燥しやすい季節を中心に使うのが良いでしょう。
軟膏と同じ白いクリーム状の剤型。こちらも指で塗ったり、ガーゼで伸ばしたりして使います。
軟膏は油分メインで作られているのに対し、クリームは水分メインで構成。テクスチャーが軽めで、伸びも良いのが特徴的です。
ベタベタ感が苦手な方や、春夏など湿気が多い季節にもおすすめ。いろいろなタイプを使い分けるのが難しい方にもクリームはぴったりです。最初は軟膏で集中的にケアし、症状が良くなってきたらクリームに切り替える方もいらっしゃいます。
ヒルドイドローションは、乳液のような質感の剤型です。さらりとしており、伸びが良いので広範囲に塗るのに向いています。
また、ローションタイプは頭部など毛がある部分にも使えるのが魅力。べたべたせずさっぱりとしているので、春夏やケアに時間をなかなかとれない時にも使いやすいです。
特別刺激が強いというわけでなないですが、まれに患部に塗ると刺激を感じる方も。ひどい乾燥や肌がかなり弱いという方はまずは軟膏やクリームで治療し、少しずつローションに切り替えてみても良いかもしれません。
ヒルドイドフォームは缶に入ったスプレータイプの剤型。噴出するとキメの細かい泡が出て、その泡を塗り伸ばしていきます。泡は少し時間が経つと液状になり、さらりと肌になじみます。
4つの中で一番油分が少なく、さっぱりとしたタイプ。こちらも広い範囲に塗布したり、頭部など毛がある部分に使うのに適しています。
さっぱりとしている分、人によっては保湿力に物足りなさを感じることも。患部ごと、時間ごとに使い分けて使ってらっしゃる方も多いです。
ヒルドイドに含まれるヘパリン類似物質は、上記でもお伝えしたように血行を促進し、血液を固まりにくくする働きがあります。そのため以下の病気、症状を持つ方には禁忌とされています。
わずかな出血でも健康に被害を及ぼす可能性のある方も原則使用は禁止。医師の診断のもと処方はできないようになっています。
また、ヒルドイドを使用することで以下のような副作用が出る場合もあります。
このような副作用が出る確率は5%未満と非常に稀ではありますが、これらの症状が出たり肌に違和感を感じたらすぐに病院で診てもらうようにしましょう。
これら以外の大きな副作用については今のところ報告はありません。
ヒルドイドは赤ちゃんの保湿剤としても使用が可能。赤ちゃんの肌はバリア機能が弱く、汗や擦れなどで刺激を受けやすい状況にあります。ヒルドイドを含むヘパリン類似物質はそんな赤ちゃんの肌のバリア機能を強化し、外部からの刺激から守ってくれます。
赤ちゃんに塗ってあげる際は、入浴後やおむつ交換の後、食事の後などがおすすめ。手のひらに馴染ませてから優しくマッサージするように塗り広げましょう。
ヒルドイドは血を固まるのを防ぐ作用があることから、かぶれたり、出血していたりする部分があればその部位は避けて塗ります。毎日の保湿ケアとして取り入れてみましょう。
ちなみに、ヒルドイドは授乳中の方は使用に制限はないのですが、妊娠中の方には使用が制限されている病院もあります。これは妊婦、もしくは胎児へ問題があるからではなく、安全性がまだ証明されていないため。妊娠されている方は医師のアドバイスを聞き、使用するかどうか相談してみてください。
ヒルドイドは医薬品であるため、処方箋が必要となります。そのため原則は市販で処方箋なしに購入はできません。
ヒルドイドに興味がある方、乾燥など肌に悩みを抱えている方はまずは皮膚科などを受診し相談してみましょう。
ヒルドイドは処方箋がないと購入できませんが、同じようにヘパリン類似物質が含まれている商品は市販で購入することができます。
ここからはドラッグストアなど市販での購入が可能なヒルドイド類似品をまとめてご紹介していきます。
ヘパリン類似物質を配合したオイルクリームで、軟膏と近いテクスチャーの商品です。水分の蒸発を防ぎ、肌のうるおいをしっかりキープ。保湿力に優れたアイテムとなっています。
汗など水分にも強いため、何度も塗り直す必要がなく主婦やお子様にも人気の商品です。
ヘパリン類似物質を0.3%配合したシリーズで、
などさまざまなテクスチャーのものを展開しています。
好みや肌の状態にあわせて使用感を選べるのがとても便利。大容量タイプもあり、ケチらずたっぷりと使うことができます。
こちらは乳液タイプのヘパリン類似物質配合商品。さらりとしつつも、肌表面に長くとどまりしっかり保湿ができます。伸びがよく、体への使用もおすすめ。ノンステロイド、エタノールフリー、無香料、無着色で赤ちゃんや小さなお子様も安心・安全に使うことができます。
ヘパリン類似物質のほか、かゆみ抑制に効果的なジフェンヒドラミン、肌組織の修復に効果的なアラントインなどをいっしょに配合した乳液です。
高保湿でありながらべたつかないテクスチャーで、クリームが苦手な方にもおすすめ。かゆみを伴う乾燥などにぴったりな商品です。
肌のつっぱり感、赤み、ヒリヒリ感を伴う乾燥に効果的なヘパリン類似物質の乳液。グリチルリチン酸二カリウムを含んでおり肌の炎症改善にもおすすめな商品です。
大容量サイズもあり、たっぷりと使いたい方にもぴったり。こちらの乳液タイプだけでなく、ローションタイプも展開しています。
乾燥による炎症や肌荒れ、皮膚トラブルの改善に効果的なシリーズ。クリームとローションを展開しており、好みにあわせて選ぶことができます。
ステロイドを使っておらず、無香料・無着色なのも嬉しいポイント。赤ちゃんから安心して使用できます。
傷あとや火傷のあとの修復に効果的な商品。皮膚が治っていく段階のしこりやつっぱり感を改善し、きれいな皮膚状態へと導きます。
こちらはさまざまなタイプが出ており、EXクリーム、EXジェルは主にからだ向けの商品。ニキビ跡ジェルは顔向けのアイテムとなっています。
また、コンシーラータイプのクリームもあり、気になる傷を隠しながらケアできる商品もあります。
乾燥対策、肌荒れ改善に効果が期待できるヒルドイド。
一時期、美容に関心が高い人のあいだで「ヒルドイドを使うと肌荒れが治る!」といった噂が一人歩きしてしまい、美容目的でヒルドイドを手に入れようとする人が増えてしまいました。
しかし、ヒルドイドはあくまでも美容クリームではなく外用薬。
アトピー性皮膚炎など強い乾燥に悩む方、打撲やあざの治療をされている方、怪我し傷あとが残る方に向けたケロイドの予防に必要とされているお薬となります。
このページの監修・執筆医師
磯野 智崇(いその ともたか)
共立美容グループ 総括副院長
略歴
主な加盟団体
日本美容外科学会
日本美容外科学会認定専門医
×
新宿・名古屋・大阪・福岡をはじめ
全国26院 共通ダイヤル
0120-500-340
あの久次米総括院長も診察♪
新宿本院 直通ダイヤル
0120-500-340
銀座院 直通ダイヤル
0120-560-340
渋谷院 直通ダイヤル
0120-340-428
池袋院 直通ダイヤル
0120-340-800
立川院 直通ダイヤル
0120-489-340
上野御徒町院 直通ダイヤル
0120-340-444