ピコトーニングとレーザートーニングの違い、効果について美容外科医が解説

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シミの治療を調べていると、レーザートーニングとピコトーニングという名前が並んで出てきます。どちらも顔全体に弱いレーザーを当てる治療で、書いてある効果も似ています。
効果は何が違うのか。値段の違いは?調べるほど悩むことが増えてきます。そこでこの記事ではレーザートーニングとピコトーニングの料金や効果が見え始めるまでの回数、施術のあとの過ごし方まで、医師が解説していきます。
ピコトーニングとレーザートーニングの違い
トーニングは、機械の名前ではありません。低い出力のレーザーを顔全体に、間隔をあけて何度も当てる。その当て方のことをトーニングと呼びます。
強い出力で一度にシミを壊すのではなく、弱い光を重ねて少しずつ薄くしていく。肝斑のように刺激を受けると濃くなるものにも当てられるのは、この当て方ができるからです。
その当て方を、どの世代のレーザーで行うか。レーザートーニングとピコトーニングという2つの名前は、そこで分かれています。
| 呼び方 | 何を指しているか |
|---|---|
| トーニング | 低い出力で顔全体に繰り返し当てる、当て方の名称 |
| レーザートーニング | ナノ秒(10億分の1秒)で照射する世代のレーザーで行うもの |
| ピコトーニング | ピコ秒(1兆分の1秒)で照射する世代のレーザーで行うもの |
ただし、ピコ秒のほうが新しいというだけで、効果が高い、痛みが少ない、とは言い切れません。
共立美容外科でトーニングを受ける場合は、ピコトーニング(ピコドリーム)を使います。
照射の時間が短いと、何が変わるのか
ピコドリームは1兆分の1秒でレーザー光を当てます。従来のQスイッチレーザーは10億分の1秒です。
パルス幅が短いほど、色素へエネルギーを短時間に届けやすくなります。ただし、ピコ秒レーザーでも熱作用がゼロになるわけではありません。効果と副作用は、パルス幅だけでなく、波長、出力、照射径、回数、肌質で変わります。
肝斑でこの2つを当て比べても、薄くなり方にも痛みにも差は出ていません。[研究]
共立美容外科では1064nmと532nmの2つの波長を使い分けて、皮膚の深い層から浅い層まで対応しています。
痛みの感じ方
多くの方が「輪ゴムで弾かれる程度」と表現されます。痛みが心配な方には麻酔クリームを用意しています(別途5,500円)。
共立美容外科のピコドリームトーニング
顔全体に散らばった薄いシミには、顔全体にマイルドなレーザーを当てるトーニングを行います。料金は部位と回数で決まります。
| 部位・コース | 料金(税込) |
|---|---|
| 顔全体(目の近くを除く)1回 | ¥20,900 |
| 顔全体 6回コース | ¥110,000 |
| 顔全体 10回コース | ¥173,800 |
| 背中上部 初回 | ¥46,200 |
| 背中上部 6回コース | ¥245,300 |
| 背中上部 10回コース | ¥357,500 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 照射時間 | 5〜10分程度(麻酔クリーム使用時は別途30分) |
| 回数の目安 | 肝斑・トーニングは4〜6回(診断と肌の反応で変わります) |
| カウンセリング当日の施術 | 可能 |
| 入院 | なし |
| 仕事・外出 | 可能 |
シミが1つだけはっきり出ている場合は、トーニングではなく、その1か所を狙って照射する方法もあります。2mm以下で3,300円から、大きさによって料金が変わります。顔全体に散った薄いシミにはトーニング、はっきりした1つのシミにはポイントの照射を使います。
ピコレーザー(ピコドリーム)の料金や施術方法についての詳細はこちらトーニングで変えられる肌の悩み

ピコドリームが使われるのは、シミ、そばかす、肝斑、太田母斑、入れ墨の除去です。このうちトーニングが向いているのは、顔全体に散らばった薄いシミと肝斑です。
肝斑
肝斑は、頬骨のあたりや目尻にできやすい薄茶色のシミです。左右でほぼ対称に出るのが特徴で、30代から50代の女性に多く見られます。原因ははっきりしていませんが、女性ホルモンのバランスが関係しているといわれます。妊娠中やピルを使っているあいだに目立ってくることもあります。
厄介なのは、こすったり強い光を当てたりすると濃くなるところです。塗り薬を塗るときに力が入るだけでも刺激になります。トラネキサム酸の飲み薬で薄くなる方もいますが、飲み薬だけでは変わらないこともあります。
トーニングは低い出力を重ねる当て方なので、肝斑にも当てられます。ピコドリームは、照射面の中でエネルギーが偏らないように設計されています。ただし重ね打ちや出力、肌の状態で反応は変わるので、悪化を防ぎきれるわけではありません。
肝斑の治療では、レーザー治療が最初の選択になるわけでもありません。紫外線対策と塗り薬が土台で、それで足りないときや、組み合わせたほうがよいときに使います。治療のあとに再発したり、炎症のあとに色が残ったり、まだらに色が抜けたりすることがあります。色が抜けるのは、照射を重ねた人に多く見られます。[研究]
シミとそばかす
浴びてきた紫外線でつくられたメラニンが、肌の生まれ変わりで押し出されずに残ると、シミとして見えるようになります。そばかすは遺伝の影響が大きく、同じメラニンでも出方が違います。
どちらも、一度できてしまうと毎日のスキンケアで消すのは難しいところです。顔全体に細かく散っているならトーニング、はっきりした濃いシミが1つか2つならポイントの照射、と分かれます。濃いシミは一度で取りきれず、2〜3回かかることがあります。
くすみ
顔全体がなんとなく暗く見える。特定のシミを指させないのに、写真に写ると顔色が沈んで見える。こう見える原因には、色素沈着だけでなく乾燥、角質、影、炎症などがあります。
トーニングで変えられるのは、このうち色素が原因になっている分です。乾燥や角質、影で暗く見えている分は、当てても変わりません。何が混ざっているのかを診察で分けてから決めます。
毛穴の目立ち
毛穴が目立って見えるとき、出口に詰まった角栓が黒く見えていることもあれば、加齢で皮膚がゆるんで毛穴が縦に引き伸ばされていることもあります。
角栓による黒ずみと、メラニンによる色素沈着は別のものです。トーニングが当たるのは色素のほうで、角栓が詰まって黒く見えている分には届きません。くぼみとして残っているニキビ跡や、開いた毛穴そのものを引き締めたい場合は、同じピコドリームでもフラクショナルという別の当て方で行います(顔全体1回33,000円)。目的が違うので、何を変えたいのかをカウンセリングで伝えてください。
受ける前に知っておきたいこと
一度では終わらない
トーニングは低い出力を重ねる当て方なので、1回で仕上げる治療ではありません。共立美容外科は肝斑とトーニングの治療に4〜6回をすすめています。薄いシミなら1回、濃いシミでも2〜3回で変わることが多いのですが、これはポイントで照射する場合の回数です。
何回かかるかはシミの種類と濃さで変わります。毎回の反応を見て、続けるかどうかを決めます。診察で見てもらってから、通う回数と間隔を決めてください。
照射の直後は、かえって濃く見えることがある
シミを狙って照射したところは、いったん濃く見えることがあります。色が浮き上がってきているところで、薄いかさぶたのような変化になり、数日で自然に剥がれます。
この数日がいちばん目立ちますが、メイクでカバーできます。かさぶたを無理に剥がすと色素沈着の原因になるので、自然に剥がれるまで触らないでください。
顔全体に当てるトーニングでは、照射のあとに赤みや熱感が出ることがあります。
当日の流れ
カウンセリングと準備
医師が直接カウンセリングを行い、シミの種類と深さ、範囲を診ます。あとで変化を見比べられるように写真を撮り、照射する範囲にマーキングをして、治療の計画を一緒に確認します。そのうえでメイクを落とし、必要に応じて麻酔クリームを塗ります。
カウンセリングを受けたその日に照射まで進めます。
照射

肌質と症状に合わせて、レーザーの波長と強さ、照射の間隔を設定します。必要に応じてテスト照射を行ってから本番に入ります。照射している時間は5〜10分程度です。麻酔クリームを使う場合は、塗ってから効くまでに別途30分かかります。
照射のあと
十分に冷やして、炎症と腫れを抑えます。そのあと経過の説明と、自宅でのケアの指導を受けて帰ります。入院は必要ありません。その日のうちに仕事にも外出にも戻れます。
施術のあとの過ごし方
共立美容外科はダウンタイムの目安を3〜7日程度としています。
洗顔は当日からできます。治療部位を強くこすらないでください。入浴は、長時間の入浴と熱いお湯を避けて、ぬるめのシャワー程度にとどめます。当日の飲酒と激しい運動、サウナも控えてください。血行がよくなりすぎて炎症が強く出ることがあります。
いちばん気をつけるのは紫外線です。SPF30以上の日焼け止めを使い、帽子や日傘でも遮ってください。かさぶたは自然に剥がれるまで待ちます。無理に剥がすと色素沈着の原因になります。
受けられない場合と、起こりうること
次に当てはまる場合は、予約のときと診察のときに伝えてください。照射の延期、設定の変更、別の治療の提案が必要になることがあります。最終的に照射できるかどうかは、使用する機器の条件と診察で判断します。
- 妊娠中・授乳中の方
- 光過敏症の方
- 作動中の埋め込み型医療機器(ペースメーカー等)をお持ちの方
- 施術部位に重症または化膿したニキビがある方
- 傷口の開いた傷や病変のある方
- 施術部位に金属プレートやシリコンが入っている方
- 内出血のリスクが高い方
- ケロイド体質の方
- 単純ヘルペスの既往がある方
照射したあとには赤み、熱感、腫れ、痛みが出ることがあります。シミに当てたところは、薄い膜のようなかさぶたになることがあり、数日で自然に剥がれます。まれに水疱、痂皮、炎症後色素沈着、まだらな色素脱失、肝斑の悪化が起こることがあります。
強い痛み、水疱、赤みの広がり、急に濃くなる、色が抜ける。こうした変化があるときは、次回の予約を待たずに施術先へ連絡してください。
濃いシミやそばかすは、一度で完全に取りきれないことがあります。
まとめ
レーザートーニングとピコトーニングの違いは、主に使うレーザーのパルス幅と機器です。
パルス幅が短いほど色素へエネルギーを短時間に届けやすくなりますが、肝斑で当て比べても差は出ていません。機械の世代で結果が決まる話ではなく、診断と肌の状態、照射の条件で変わります。共立美容外科のトーニングはピコレーザー(ピコドリーム)で行っていて、顔全体は1回20,900円、肝斑とトーニングの治療には4〜6回をすすめています。
シミが1つなのか顔全体に散っているのか、肝斑があるかどうかで、当て方も回数も変わります。鏡を見て迷っているなら、一度診察で見てもらってください。
よくある質問
レーザートーニングとピコトーニングはどちらがよいですか?
違いは、主に使うレーザーのパルス幅と機器です。レーザートーニングは低出力のQスイッチNd:YAGレーザー、ピコトーニングはピコ秒レーザーを使います。肝斑で当て比べても、薄くなり方にも痛みにも差は出ていません。機械の新しさではなく、診断と肌の状態、照射の条件で選びます。共立美容外科ではピコトーニング(ピコドリーム)で行っています。
ピコドリームトーニングは何回くらい必要ですか?
共立美容外科では4〜6回をすすめています。回数と間隔は、シミの診断、肌の反応、照射の設定、どこを目指すかで変わります。色が抜けることは照射を重ねた人に多く見られるので、毎回の反応を確かめて、続けるかどうかを決めます。
ピコドリームトーニングはいくらかかりますか?
顔全体(目の近くを除く)が1回20,900円、6回コースが110,000円、10回コースが173,800円です。背中上部は初回46,200円、6回コースが245,300円、10回コースが357,500円です。麻酔クリームを使う場合は別途5,500円かかります。
施術のあと、いつから洗顔やメイクができますか?
低出力のトーニングでは、当日から洗顔やメイクができる場合があります。強くこすらず、当日の指示に従ってください。かさぶたは一律にできるものではありません。ポイントの照射を併用してかさぶたができた場合は、無理に剥がさないでください。
肝斑があってもトーニングを受けられますか?
肝斑にレーザーを使う場合はありますが、誰にでも第一選択になる治療ではありません。紫外線対策や外用薬などを基本に、反応が不十分な場合や併用が適切な場合に検討します。治療後に再発したり、炎症後色素沈着やまだらな色抜けが起きたりすることがあるので、診断を受けてから決めてください。
参考
- 共立美容外科 ピコレーザー(ピコドリーム) https://www.kyoritsu-biyo.com/menu/aging-care/pico_laser/
- Hong JK, Shin SH, Park SJ, Seo SJ, Park KY. A prospective, split-face study comparing 1,064-nm picosecond Nd:YAG laser toning with 1,064-nm Q-switched Nd:YAG laser toning in the treatment of melasma. J Dermatolog Treat. 2022;33(5):2547-2553. PMID: 35067157
- Cervantes J, Patzelt N, Al-Janahi S, Kim DH, Chung HJ. Efficacy and Safety of Low Fluence Nd:YAG Laser Treatment in Melasma: A Meta-Analysis and Systematic Review. Dermatol Surg. 2023;49(1):36-41. PMID: 36533794
- Ma W, Gao Q, Liu J, Zhong X, Xu T, Wu Q, et al. Efficacy and safety of laser-related therapy for melasma: A systematic review and network meta-analysis. J Cosmet Dermatol. 2023;22(11):2910-2924. PMID: 37737021
カウンセリングや施術のご相談など、お気軽にお問い合わせください!
※本治療は自由診療(保険適用外)です
※効果・仕上がりには個人差があります
※治療前に必ず医師による十分なカウンセリングをお受けください
※本施術では国内で承認された医薬品を使用する場合と、未承認の医薬品・医療機器を用いる場合があります。未承認医薬品等の詳細は医師にご確認ください
※全ての方が同等の効果を得られるものではなく、ダウンタイム、リスク、副作用や合併症の可能性があります。詳細はカウンセリング時に医師へご相談ください
※主なリスク・副作用:照射後に赤み、熱感、腫れ、痛みが出ることがあります。シミに当てたところは薄い膜状のかさぶたになることがあります。まれに水疱、痂皮、炎症後色素沈着、まだらな色素脱失、肝斑の悪化が起こることがあります。濃いシミやそばかすは一度で完全に除去できない場合があります。強い痛み、水疱、赤みの広がり、急に濃くなる、色が抜けるといった変化があるときは、次回の予約を待たずに施術先へご連絡ください
※料金は料金表ページをご確認ください
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