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公開日:2022年07月10日(日)
最終更新日:2022年10月08日(土)
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目次
以前では、ニキビ跡でできたクレーターは、レーザー治療で改善を目指すのが一般的とされていました。
しかし最近では、ヴァンパイヤフェイシャルでニキビ跡のクレーターを改善するという方法が注目されつつあります。
こちらの記事では、ニキビ跡がクレーターになる原因や、レーザー治療とヴァンパイヤフェイシャル治療の違いをご紹介しています。
白ニキビや黒ニキビは初期段階のニキビであるため、洗顔と保湿ケアで完治することがあります。
また、これらのニキビには芯がないため、痛みやかゆみが起こることはありません。
一方、初期段階のニキビが赤ニキビや黄ニキビに発展してしまうと、内部には芯ができて痛みを伴うことがあります。
そして、この段階で放置していると、ニキビ自体が完治したとしても、ニキビ跡がクレーターとして残ってしまうことがあるのです。
それではまず、ニキビ跡がクレーターになる理由から見ていきましょう。
赤ニキビは芯があり、放置していると、やがてニキビ内部に膿が溜まる黄ニキビにまで発展することがあります。
そして、黄ニキビにまで発展したニキビをさらに放置し続けると、組織が大きなダメージを受けることになります。
こうして受けたダメージは、自然治癒力で回復に向かおうとしますが、コラーゲンが一気に大量生産されるとその部分が盛り上がり、ニキビ跡が凹むことでクレーターができてしまうのです。
つまり、ニキビ跡のクレーターを避けたいなら、赤ニキビになった時点で治療を受けて改善を目指す必要があるということです。
赤ニキビや黄ニキビは痛みを伴うことが多く、また芯があるため、どうしても気になります。
そして、芯を出してニキビを改善させたいという思いから、無理に芯を出してしまう方がいます。
しかし、それをすることでニキビ周辺の組織はより大きなダメージを受けて、最終的にニキビ跡がクレーターとして残ってしまうのです。
なお、ニキビ跡のクレーターには「アイスピック型」「ボックスカー型」「ローリング型」に分類されていますが、いずれの場合も組織が大きなダメージを受けることで起こります。
なお、ボックスカー型は四角いボックスカーのような形で垂直に凹むため、皮下のダメージが大きいように思えますが、このタイプのクレーターは比較的浅いという特徴があります。
一方、アイスピック型はたくさんの小さな穴が開いているような状態、ローリング型はニキビ跡が円形の小鉢のように凹んでいる状態で、ボックスカー型よりも深く、組織のダメージが大きいという特徴があります。
いずれのタイプであっても、ニキビ跡のクレーターは組織が破壊されて凸凹になっているため、セルフケアでの改善は難しく、専門治療で改善を目指す必要があるのです。
また、ニキビの芯を無理に押し出すと、クレーターはできなかったとしても、赤みが残ったり皮膚が盛り上がったりすることがあります。
そうならないためには、自己判断で無理に芯を出さないように注意しなければならないのです。
ニキビ跡のクレーターは、皮下組織がすっかり破壊されている状態であるため、組織修復が可能な治療で改善を目指さなくてはなりません。
そして、その方法としておすすめできるのがヴァンパイヤフェイシャルです。
こちらの章では、ニキビ跡のクレーターにヴァンパイヤフェイシャルが良いとされる理由や、レーザー治療との違い、ヴァンパイヤフェイシャルの必要治療回数についてご紹介しています。
ヴァンパイヤフェイシャルとは、ダーマペンとPRP皮膚再生治療を組み合わせた治療です。
それではここで、ダーマペンとPRP皮膚再生治療の特徴について簡単にご紹介しましょう。
ダーマペンはペンタイプの治療器で、先端部分にある細い針で皮膚に無数の穴を空けて、自然治癒力で皮膚再生を目指す治療です。
たとえば、虫刺されなどでひっかき傷ができたあとには、何もしなくても自然に元の状態の皮膚に戻りますよね?このように、もともと体に備わった創傷治癒機能を自然治癒力と呼びます。
そして、その応用として誕生したのがダーマペンだということです。
なお、ダーマペンにはコラーゲン産生作用があり、定期的に治療を受けることがニキビ跡のクレーター改善に役立ちます。
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PRP皮膚再生治療とは、患者さん自らの血液採取し、分離器で取り出した血小板成分をダーマペン使用時に皮膚に塗り込む治療です。
血小板成分には、EGFをはじめとする成長因子が含まれており、お肌に直接塗り込むことで成長因子を取り入れることができるのです。
なお、血小板成分には複数の成長因子が含まれていますが、それぞれにコラーゲンやエラスチンの産生、ターンオーバー促進などの効果を期待できます。
また、PRP皮膚再生治療は注射器で患部に注入するという方法もありますが、この場合では気になる部分にのみ注入するため、目尻や口元のしわ改善というように、ピンポイントに用いられます。
一方、ヴァンパイヤフェイシャルのPRP皮膚再生治療では、ダーマペンで穴を空けた部分の治療が可能なため、顔全体の治療が可能です。
特に、ニキビ跡のクレーターは広範囲に見られることが多いため、その観点からも、ニキビ跡のクレーターにはヴァンパイヤフェイシャルが適しているといえるのです。
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ヴァンパイヤフェイシャルが脚光を浴びるまでは、ニキビ跡のクレーターといえばレーザーを用いた治療が一般的でした。
また、レーザーには複数の種類がありますが、ニキビ跡のクレーターにはフラクショナルCO2が用いられることが多く、定期的に治療を受けることがニキビ跡のクレーター改善に役立っていました。
フラクショナルCO2レーザーは、皮膚の上からレーザーを点状に照射することで皮膚を軽く傷つけ、自然治癒力で傷跡を修復する治療です。
つまり、ダーマペンの原理と非常によく似ているということですが、レーザーで熱を加えるという点がダーマペンとは異なります。
また、レーザー治療では成長因子を皮膚に取り入れる工程がないというのも、ヴァンパイヤフェイシャルとレーザー治療の大きな違いだといえるでしょう。
ヴァンパイヤフェイシャルがニキビ跡のクレーター改善に適した治療だということをご理解いただけたのではないでしょうか。
そして、ここで気になるのは、ヴァンパイヤフェイシャルの必要治療回数でしょう。
ヴァンパイヤフェイシャルは、ニキビ跡だけでなくシミやシワなどのエイジングサイン改善にも役立ち、薄いシミやちりめんじわなどの浅いしわの場合では、1回の治療でお肌の変化を実感できる場合があります。
しかし、ニキビ跡のクレーターは真皮層にまでダメージが及んでいるため、1回の治療ではほぼ効果を実感できません。
もちろん、ヴァンパイヤフェイシャルの効果の現れ方については個人差がありますが、ニキビ跡のクレーター改善には10回以上の治療が必要になるでしょう。
どれくらいの治療回数が必要になるかについては、医師の診断を受けてみないとわかりませんので、まずはカウンセリングだけでも受けてみてはいかがでしょうか。
ダウンタイムとは、治療後の回復期間をいい、ヴァンパイヤフェイシャルでは使用するダーマペンの針の長さでダウンタイムに差が生じます。
なお、ヴァンパイヤフェイシャルで使用するダーマペンの針の長さは、0.2mm~1.5mmと幅があり、針の長さが短いほどダウンタイムが短くなります。
とはいえ、短い針では2日間程度、長い針では1週間程度のダウンタイムがありますので、治療を受けるなら、ダウンタイムも頭に入れた上でスケジュールを立てると良いでしょう。
また、ダウンタイムで回復に向かう最中には、皮膚が剥がれたり痒みが出たりすることがありますので、そのような意味でも、あらかじめスケジュールを立ててから治療を受けることをおすすめします。
ヴァンパイヤフェイシャルはニキビ跡のクレーター改善に役立つ治療ですが、医師が必要だと判断した場合には、他の治療が併用されることがあります。
マッサージピールとはケミカルピーリングに分類去れる治療で、ターンオーバー促進に役立ちます。
ターンオーバーは肌細胞の入れ替わりを意味し、理想的な周期は28日前後とされています。
しかし、30代に入ったあたりから少しずつ周期が伸びて、50代では50日以上かけて肌細胞が入れ替わることもあるといわれています。
つまり、年齢によってはヴァンパイヤフェイシャルとマッサージピールを併用したほうが良い場合もあるということです。
この点についてはカウンセリング時に医師から提案がありますので、提案を受けた時点で併用するかどうかを検討してみると良いでしょう。
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今回は、ニキビ跡のクレーターができる原因やヴァンパイヤフェイシャルをおすすめできる理由、ヴァンパイヤフェイシャルとレーザー治療の違いについてご紹介してきました。
ニキビ跡のクレーターは真皮層にまでダメージが及んでいるため、市販の美顔器や化粧品などでは改善を目指せません。
一方、ヴァンパイヤフェイシャルでじっくりと治療に取り組めば、目立っていたクレーターを改善できるのです。
ニキビ跡のクレーターは改善できますので、もう治らないとあきらめていた方は、この機会にヴァンパイヤフェイシャルでの治療を検討してみてはいかがでしょうか。
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このページの監修・執筆医師
久次米 秋人(くじめ あきひと)
日本美容外科医師会理事
日本美容外科学会認定専門医
略歴
主な加盟団体
日本美容外科医師会理事
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会会員
日本美容外科学会認定専門医
日本脱毛学会会員
北米脂肪吸引形成外科学会会員
日本坑加齢美容医療学会会員
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