切開リフトの副作用や失敗しない方法について美容外科医が解説
最終更新日: 2022年04月24日 (日)

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加齢によるお肌の変化…気になりますよね?特にしわやたるみは、マッサージや高額な化粧品を使用しても改善が難しく、深く悩まれている方も多いです。近年では女性だけでなく男性からの相談も増えています。
そんなしわやたるみにアプローチする美容手術は多数存在しますが、中でも皮膚や筋肉を直接引き上げる切開リフト(フェイスリフト)は、40代〜60代の方に最適の手術です。
深いしわやたるみが強いほど、効果を実感できますよ。
今回は、切開リフトの概要や手術後の経過、ダウンタイムや副作用を解説し、手術を受けるクリニックの選び方についてもお話しします。
切開リフト(フェイスリフト)とは?
切開リフトとは、名前に「切開」とついているように、皮膚をメスで切り、皮膚や筋肉を直接聞くことで、リフトアップを図る手術です。
切開方法によっては部分的なリフトアップも可能で、力加減の調整によってリフトアップの程度を変化させることができます。
切開リフトのメリット
- 深いしわやたるみにも効果的
- 一回の手術で若返り効果がある
- 余った皮膚を除去できる
- 脂肪吸引も同時に行える(必要な場合)
- 美肌効果もある
- 他の美容手術と比べ、効果期間が長い(5~10年)
切開リフトのデメリット
- 手術時間が5時間と長い
- ダウンタイムが長い
- 全身麻酔で行う必要がある
- 永続的な効果はないが、一度実施するとしわやたるみが出にくくなる
切開リフトの相場価格
切開リフトの相場価格は50〜65万円と言われています。
もちろん切開する部位や手術によって金額が多少前後することはありますが、概ねの金額として覚えておくと良いでしょう。
切開リフトの副作用を解説
効果の高い手術ですが、大きな侵襲を伴う手術でもあります。
切開リフトの手術を検討する上でどういった副作用があるのか事前に知っておきたいですよね。
副作用の対策に疑問や不安を感じた場合は、セカンドオピニオンとして他のクリニックに受診してみても良いでしょう。
ここでは、切開リフトのダウンタイムや副作用について解説します。
腫れ
切開リフトは皮膚を動かすことにより、皮下組織に大きな刺激となり、腫れやむくみが起こりやすいです。
術後1週間ほどは強く腫れることがありますが、3週間程でほとんど消失します。
腫れが強い場合や熱を持っている場合はアイスノンなどでクーリングを行いましょう。
血種
術後は血が溜まらないように管(ドレーン)をいれますが、ドレーンで出し切れなかった場合に血種(血の塊)になることがあります。
血種はなかなか改善せず、痛みや腫れの原因になることもありますので、出現した場合は担当医に相談しましょう。
内出血
麻酔や刺激により内出血が出現する場合もあります。
1週間〜2週間ほどで消失します。
吸収途中は黄色になりますが、正常な治癒過程であり心配ありません。
感染リスク
切開部は糸で縫いますが、その傷口に細菌がついてしまい、感染症を引き起こすことがあります。
化膿止めの内服を処方するため、通常はあまりありませんが、傷口を濡らしてしまったり、触りすぎてしまったりすると感染症が発生するため、術後は医師の指示を守りながら過ごしましょう。
感染症から皮膚が壊死してしまう事例もあるため、細心の注意が必要です。
表情の動かしにくさ
服や筋肉を動かすため、一時的に表情が動かしにくくなる場合があります。
1週間〜2週間程で消失しますが、まれに1か月程持続する場合もあります。
動かしにくさが続く場合は、担当医師に相談しましょう。
つっぱり感
皮膚を引き上げたことによりつっぱり感が出現する方もいます。
動かしにくさとも似ていますが、皮膚の状態が落ち着いてくるとともにつっぱり感も徐々に消失するようです
あまりにもつっぱり感がある場合は、引き上げすぎの可能性もありますので、担当医師に相談しましょう。
切開リフト手術後の経過(ダウンタイム期間)を詳しく解説
切開リフトのダウンタイムは1週間〜2週間と言われていますが、あくまでも強く症状が出る期間であり、通常の皮膚状態に戻るには3ヶ月ほどかかると言われています。
ここでは、切開リフト後の経過について解説します。
あくまでも参考であり、手術する医師の指示にしたがって行動してくださいね。
手術前
手術直後~当日
約5時間の手術を終えると、血種を抑えるためにドレーンが挿入され、止血のためにフェイスバンドで圧迫固定を行います。
徐々に痛みを感じるため、処方された痛み止めを指示通りに服用しましょう。
寝てばかりいると、顔の血流が多くなり、腫れや痛みの原因となりますので、日中は寝てばかりではなく、室内を歩くなどで動いてみましょう。
寝るときは頭を高くして休むと良いですよ。
感染のリスクが高いため、傷口には触らないようにしましょう。
飲酒や喫煙は炎症や副作用が長引くため、厳禁です。
手術翌日~3日
翌日にはクリニックでドレーンを抜きます。
抜いてもらう際に診察してもらう機会があるため、疑問点や不安点があれば聞いておきましょう。
痛みや熱感、腫れにはクーリングがおすすめです。
手術後1週間
切開した傷口の抜糸が行われます。
抜糸後は傷口のシャワーも可能です。
腫れやむくみは持続していますが、内出血などは改善しつつある時期です。
顔の動きが鈍いと感じる方が多いですが、徐々に消失します。
手術後2~3週間
このころになると一気に腫れが引き、マスクすれば目立たないレベルになります。
このタイミングで仕事復帰する方が多いです。傷口も治って、瘢痕のように赤くなってきます。
フェイスラインはまだまだぼんやりしており、全てが落ち着くのは大体3ヶ月後くらいです。
手術後1か月
この画像の通り、腫れなどはほとんど落ち着いており、手術前に比べてたるみも引きあがっている事が分かります。
詳しいダウンタイムの経過の症例はコチラから。
▼【コラム】フェイスリフトのダウンタイムの症例とダウンタイムの経過
切開リフトの失敗例の分析から失敗しない方法を解説
切開リフトは切開して皮膚を引き上げ、余分な皮膚を切除して縫うため、失敗すると修正が困難です。
しかし、質の悪いクリニックの手術で失敗したという方が多いのも事実です。
ここでは、過去の失敗例から失敗しないための方法を解説します。
1.傷跡が目立つ
切開しているため傷口はできてしまいますが、切開の仕方や縫い方によっては傷口が目立ってしまうことも。
経験の多い医師は技術力が高いため、傷口が目立ちにくいです。
対策
- 手術前に医師の実績をよく見る
- 未熟な医師の手術は受けない
- 抜糸後は保湿をしっかり行う
2.理想の仕上がりと違う
自分が思い描いていた仕上がりではない場合、失敗だと感じますよね。
医師のデザイン力や技術力などによっても仕上がりが変わってきます。
医師と患者様の間で認識のずれが生じている場合も発生しやすいです。
カウンセリングをしっかり行うことが大前提ですが、仕上がりに納得できない場合は、他の治療と併用することも有効です。
対策
- カウンセリングで希望をしっかり伝える
- 理想の人物の写真や画像を持っていく
- 他の治療と併用する
3.目がつりあがってしまう
皮膚を引き上げすぎてしまうことにより、目がつり上がってしまうことがあります。
しわやたるみを改善したいあまりに患者様から希望されることもありますが、違和感が強くなるため、できるだけ避けましょう。
未熟な医師が執刀することで発生することが多いため、技術力の高い医師を選びましょう。
対策
- カウンセリングで医師とイメージを共有しておく
- 実績豊富な名医の手術を受ける
切開リフトで後悔しないクリニックの選び方4選
切開リフトの手術を決意した際に悩むのが「どのクリニックで受けるか」ですよね。
切開リフトは知識や技術力が仕上がりを大きく左右します。
そのため、価格やホームページの雰囲気だけで手術するクリニックを決めてしまうのはリスクが大きいと言えます。
ここでは、切開リフトの手術を受けるクリニックの選び方について解説します。
1.実績が豊富な医師が在籍している
ホームページに医師の経歴や実績が載っているクリニックも多いですよね。
医師だけでなく、そのクリニックで取り扱ってきた症例写真などを掲載していることもあります。
ホームページで在籍している医師を確認し、実際にカウンセリングを受けてみると未熟な医師が担当になる可能性は少なくなるでしょう。
2.カウンセリングは執刀する医師行い、患者様が納得するまで行っている
カウンセリングを医師以外のスタッフが行っているクリニックもありますが、できるだけ医師が担当しているクリニックを選択しましょう。
直接医師と向き合い質疑応答をしながらカウンセリングを進めた方が、認識のずれがなくなりやすく、納得感をもって手術が行えますよ。
下記のようなカウンセリングを行う医師は、知識も豊富で実績もあることが確認できますね。
良いカウンセリングの特徴
- 契約を急かさない
- 強引な勧誘はしない
- 納得するまで話をする
- 担当医自身の実績を見せてくれる
- デメリット・副作用をしっかり説明してくれる
3.費用の内訳をしっかり説明してくれる
細かい費用についてはよくわからない部分が多いと思いますが、大まかに「ここにこれくらいの費用がかかっている」など、手術に対して費用を説明してくれるクリニックがおすすめです。
こういったクリニックは相場価格から逸脱していることも少ないです。
4.アフターフォローが充実している
切開リフトは約5時間もかかる大手術です。
通常の診療と同じように、しっかり経過を見せていくことで、トラブルを予防することができます。
アフターフォローでは、経過を見せるだけでなく、その段階での注意点の説明を再度行ったり、異変が起こった際はすぐに連絡が繋がる体制を整えていたりと患者様にとってはなくてはならない制度です。
低価格な手術はそういったアフターフォローが充実しておらず、異変が起こっているのに対応されなかったという話もあるとか。
アフターフォロー体制については、しっかりカウンセリングで確認してみましょう。
【番外編】口コミを参考にしすぎない
インターネットを見ると、多くの口コミが記載されていますよね。
しかし、口コミだけを見てクリニックを選ぶことはおすすめできません。
口コミはあくまでも、投稿された方の主観であって、あなた自身に合っているかどうかはまた別だからです。
口コミは参考程度に見ておき、実際に複数のクリニックのカウンセリングをうけてみましょう。
切開リフトは実績豊富なクリニックで手術を受けよう
多くの芸能人やモデルも行っていると言われる切開リフト。
手術の認知度の上昇とともに、取り扱うクリニックも増えましたが、切開リフトは侵襲を伴う手術であり、技術や知識不足は失敗やトラブルに繋がる可能性があります。
そういったリスクを避けるためにも、技術力が高い医師や実績のあるクリニックでの手術が安心ですよね。
今回の記事を参考にしながら、複数のクリニックでカウンセリングを受けてみて、自分に合ったクリニックを選んでみてはいかがでしょうか。
▼共立美容外科の人気の切開フェイスリフト手術の料金や手術方法についての詳細はこちら
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