脇汗を止めるにはどうしたら良い?セルフケアや美容外科での施術を解説
最終更新日: 2022年07月10日 (日)
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脇汗は夏に気になるものだと思われがちですが、冬でも重ねた服の中で蒸れてシミになってしまうことがあります。
また通常の汗よりも臭いが強い「わきが」の場合もあるため、このわきがに悩まされている方もいらっしゃるでしょう。
脇汗が多いと服のシミや肌が湿る不快感、臭いなど、多くの不都合が発生するため、できることなら改善したいものです。
そこで本記事では、脇汗が多くなってしまう原因などについて解説した後、自分でできる脇汗対策や、美容外科で可能な脇汗を抑える施術について解説します。
脇汗の多さや臭いに悩まれている方は、ぜひ参考になさってください。
脇汗が多くなってしまう原因は?
脇汗が多くなってしまう原因は大きく分けて4つで、「気温」「ストレス」「辛い物の摂取」「多汗症・わきが」が挙げられます。
以下で各々について詳しく確認していきましょう。
気候
汗を多くかく代表的な原因は、「気温」でしょう。
気温が高いと上昇した体温を下げるために、ほぼ全身から持続的に汗をかきます。
この時の汗はわきがとは関係ないエクリン汗腺から分泌されるため、無臭です。
エクリン汗腺は脇にも存在するため、暑い時の汗は脇からもかきます。
ストレス
緊張している時や驚いた時などにかかるストレスによっても、脇汗が分泌されます。
「冷や汗をかく」という表現もあるように、精神的な刺激がきっかけで汗をかくのです。
この場合に汗をかくのは手のひらや脇の下、足の裏など限られた部位で、エクリン汗腺と、わきがに関連するアポクリン汗腺から汗が分泌されます。
そのため、わきが体質の方はこの汗から刺激臭がすることも。
辛い物の摂取
辛い物を食べた時に汗をかくという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは味覚性発汗と呼ばれており、香辛料がきいた辛い物を食べた時に鼻や額などにかく汗です。
味覚の刺激によって反射的に起こるもので、食べ終わると汗もひくのが特徴。
この場合の汗はエクリン汗腺から出るため、臭いはしません。
多汗症・わきが
あまりにも脇汗の量が多い、臭いがキツイという場合は、多汗症もしくはわきがである可能性があります。
多汗症とわきがとは具体的にどのような症状なのか、以下で確認してみましょう。
多汗症とは?
多汗症とは、手のひらや顔、頭部、脇、足の裏などの局所的な部分に多量の発汗が見られる症状です。
全身にたくさん汗をかく「汗かき体質」とは異なります。
小児期に発症するもので、成人しても症状が続く点が特徴です。
例えば仕事中に手のひらの汗が多すぎて資料が破れてしまったり、体育の授業中に鉄棒をうまく掴めなかったりといった症例も。
そのため、たえずハンカチやタオルを持たなくてはなりません。
わきがとは?
わきがとは、脇(わき)の下(が)で発生する臭いであることに由来し、医学的には「腋臭症」や「アポクリン汗腺症」と呼ばれています。
名前からもわかる通り、わきがはアポクリン汗腺と深い関わりがある汗です。
アポクリン汗腺から分泌される汗にはタンパク質や脂質などの有機物が含まれており、それが脇に存在する常在菌により分解されることで独特な刺激臭を放ちます。
わきがの場合は脇汗が多く臭いが強烈なだけではなく、耳垢が湿っていたり、衣類の脇の下部分が黄色くシミになってしまったりといった特徴も。
日本人のわきがの確率は極めて低いと言われていますが、もし上記の特徴に当てはまる場合はわきがを疑ってみても良いかもしれません。
脇汗が多いことによるデメリット
脇汗が多いことで起こる不都合は複数あります。
主に挙げられるものは「洋服にシミや黄ばみができる」「臭いが気になる」「常に脇が湿っていて不快感がある」といったものでしょう。
洋服にシミや黄ばみができる
脇汗が多い場合、洋服の脇の下部分にシミができてしまい、電車でつり革をつかむ時などに目立ってしまう場合があります。
洋服の色にもよりますが、グレーなどの洋服は特にシミが目立ちやすく、たとえそれがエクリン汗腺からの無臭の汗だったとしても、ご自身が不快になるだけではなく、周囲にも不快感を与えてしまいかねません。
これがわきがによるアポクリン汗腺からの汗であった場合は強い臭いが伴うため、ご自身の不快感も、周囲の不快感も増してしまうでしょう。
アポクリン汗腺からの汗は黄色くシミになってしまうことも多く、ただ洗濯するだけでは完全には落ちないため、すぐに洋服がだめになってしまうといった点もデメリットと言えるのではなでしょうか。
臭いが気になる
前項でも少し触れましたが、脇汗がエクリン汗腺からの汗ではなくアポクリン汗腺からの汗(わきが)であった場合は、独特の刺激臭を伴います。
ツンとした臭いが特徴で、脇の下をきれいに洗ったり汗拭きシートなどで拭いたりしないかぎりは、なかなか取れない頑固な臭いです。
脇の臭いが気になる場合、脇が開放的になる腕を上げたりする動作を躊躇してしまいがちで、無意識に動きを制限してしまう傾向にあります。
その結果、日常生活での動作がしにくく、ストレスを抱えてしまうことも。
常に脇が湿っていて不快感がある
「言わずもがな」といったデメリットですが、脇汗をよくかく場合は常に脇が湿っていて不快に感じることが多いでしょう。
脇が湿っていると腕を上げ下げした時にペタペタとした感覚があり、心地良いものではありません。
臭いがなかったとしても不快な感覚は拭えないでしょう。
もちろん、シートなどで拭きとれば一時的に不快感を抑えることはできますが、また何らかの原因で脇汗をかいてしまえば心地悪い感覚が戻ってきてしまいます。
自分でできる脇汗対策
それでは、自分でできる脇汗対策はあるのでしょうか。
医療などに頼らずにご自身で対処ができるのであれば手軽な上コストも抑えられるため、可能ならばセルフケアで解決したいですよね。
脇汗のセルフケア方法には「制汗スプレーやクリームを使う」「脇の下を丁寧に洗う」「脇汗用のパットを使う」「洋服のシミを毎回きれいに落とす」などが挙げられます。
制汗スプレーやクリームを使う
もっともポピュラーな脇汗対策は、制汗スプレーや制汗クリームの活用ではないでしょうか。
制汗スプレーや制汗クリームを使用する場合は、すでにかいてしまっている脇汗をきれいに拭き取ってから使用してください。
その際、ただタオルなどで拭くのではなく、市販の汗拭きシートなどで拭きとると爽快です。
汗拭きシートで脇汗を拭きとったら、脇の下をよく乾かし、そこに制汗スプレーを吹きかけたり、制汗クリームを塗ったりするようにしましょう。
制汗スプレーも制汗クリームもつけ過ぎには注意して、適量を使用するようにしてください。
脇を丁寧に洗う
脇汗が気になる場合は、入浴の際に丁寧に洗うようにしましょう。
しかし、汗や臭いが気になるからといってゴシゴシと洗うのは厳禁です。
強い力で擦ってしまうと皮脂や脇の下の常在菌まで落としてしまい、肌の乾燥の原因となることもあります。
肌が乾燥すると皮脂が過剰に分泌され、臭いが悪化してしまうことも。
脇を洗う際はボディソープをよく泡立て、泡でなでるように洗ってください。
脇汗用のパットを使う
脇汗用のパットを使うことも、ご自身でできる脇汗対策の一つです。
特に脇汗が多く、洋服の脇の下部分にシミができてしまう方には向いています。
肌に直接貼り付けるものや、洋服に貼り付けるものがあるため、いくつか試してみて使い心地の良いものを選びましょう。
脇汗用のパットは白色やベージュなど洋服の色に合わせられるように複数色展開しているメーカーもある上、ノースリーブ用のパッドなども発売されているため、いくつか持っておくと便利かもしれません。
脇汗の根本的な解決にはなりませんが、洋服が汚れてしまうというお悩みは緩和できそうです。
洋服のシミを毎回きれいに落とす
洋服に黄色いシミができてしまう方は、その日のうちに洋服を丁寧に洗うようにしましょう。
数日放置してしまうとシミがさらに落ちにくくなってしまいます。
重曹を活用する方法と、酸素系漂白剤を活用する方法は以下の通りです。
重曹を活用する方法
- 水と重曹を2:1の割合で混ぜる
- 黄ばみに直接塗り込む※この時、黄ばみに揉みこむように液をなじませてください。
- 30分程度放置する
- 洗濯機で洗う
酸素系漂白剤を活用する方法
- お湯で予洗いする
この時、40度前後のお湯を使用して皮脂汚れを浮かせてください。 - 洗濯用洗剤で皮脂汚れをふやかす
黄ばみに直接洗濯用洗剤をかけ、揉みこんでください。 - すすぐ
- 40度前後のお湯に規定量の酸素系漂白剤を入れてつけ置き液を作る
- つけ置き液につけ、30~60分程度放置する
- 洗濯機で洗う
脇汗を止めるためにできる生活改善
生活改善をすることも、脇汗や臭いをある程度抑えられる可能性があります。
食習慣の改善と、生活習慣の改善に努めて脇汗を緩和させましょう。
食習慣の改善
食習慣の改善は、脇汗と臭い、両方を抑えることを目的に行うことができます。
ちなみに脇の臭いを強めてしまう食べ物は、肉類や乳製品、油分の多い食べ物などです。
こうした食べ物はアポクリン汗腺の働きを活性化させて汗の量を増やしてしまうため、脇汗が増えるのはもちろん、臭いも強くしてしまいます。
まったく摂取しないとなると健康面で悪影響を与えてしまうため、食べ過ぎないように適量に調整することが大切です。
逆にめかぶや梅干し、お酢で作られた料理など、アルカリ性の食べ物は臭いを抑えられる可能性があるため、積極的に摂取しましょう。
生活習慣の改善
生活習慣の改善も、脇汗を今よりも抑えられる場合があります。
具体的には、ストレスをためないこと。
心身にストレスがかかると交感神経が優位に働き、暑くもないのに汗をかいてしまいます。
ストレスや緊張がまったくかからない日々を送ることは難しいですが、発散する方法を見つけ、なるべくストレスや緊張を感じないようにしましょう。
慢性的なストレスには毎日8時間の睡眠が重要。一過性のストレスであればあまり重大なことと捉え過ぎず、難しいかもしれませんが、気楽に考えるように心がけてみてください。
「ストレスをためない」他、運動を習慣化するといったことも脇汗の「臭い」を抑制する目的で行える生活習慣の改善です。
頻繁に運動をしてこまめに汗をかくと老廃物の排出を促すことができます。
老廃物は細菌の繁殖にも関与するため、老廃物を排出して体内の老廃物の量を減らすと、臭いを低減できる可能性があるのです。
また適度な運動はストレス発散にもつながるため、これまで運動の習慣がなかった方は、これを機にぜひ運動を始めてみてください。
脇汗を根本的に改善するなら美容外科での施術がおすすめ
ここまで自力で脇汗や臭いを抑える方法をご紹介してきましたが、セルフケアではどうしても限界がありますし、根本的に脇汗を減らしたり臭いを絶ったりすることは難しいです。
確実に脇汗を減らしたい、臭いをなくしたいという場合は、ぜひ美容外科での施術を視野に入れてみてください。
美容外科での施術には汗腺類を物理的に除去するものもあるため、施術によっては半永久的に脇汗や臭いを抑えることが可能です。
次項から共立美容外科で行っている多汗症・わきが治療をご紹介するため、検討材料にされてください。
共立美容外科でできる脇汗を抑えるための施術
共立美容外科では、脇汗を抑えるための施術を複数行っています。
多汗症やわきがに効果的な施術で、「超音波+ローラークランプ法」「ミラドライ」「ボトックス注射」の3種類から施術を受ける方の症状やご希望に合わせて提案しています。
以下で各々の施術の内容やダウンタイムについて詳しく解説するので、ぜひご確認ください。
超音波+ローラークランプ法
「超音波+ローラークランプ法」とは、共立美容外科が開発し特許を取得した手軽にできる多汗症・わきが治療です。
超音波と超極細の吸引棒を使い、脇汗の元となるエクリン汗腺やアポクリン汗腺を吸引していきます。
傷跡が残らない、痛みがほとんどない、しっかりと多汗症・わきが治療ができるなど、メリットが豊富です。
ローラークランプという医療器具は、「ローラー」「超極細の吸引棒」「傷跡保護器具KBシース」の3つの部分で構成されています。
ローラーは皮膚をしっかりと押さえ、エクリン汗腺やアポクリン汗腺を吸引しやすくするためについている部位です。
超極細の吸引棒は、皮膚にダメージを与えずにエクリン汗腺やアポクリン汗腺を吸引するため、数ミリ単位と超極細になっている吸引棒。
傷跡保護器具KBシースは、吸引時に皮膚と吸引棒の摩擦で皮膚を傷めないようにするための器具です。
まずは脇の下に麻酔クリームを塗り、30分後に拭き取りを行い、その後に脇の下に超音波を当てます。
超音波を当てることで皮下組織の結合を緩め、エクリン汗腺やアポクリン汗腺を除去しやすくするのです。
超音波を当て終わったらデザインし、注射による麻酔を行います。
麻酔が効いてきたら脇の下に小さな穴をあけ、そこからローラークランプを挿入して汗腺類を吸引していくのが「超音波+ローラークランプ法」の簡単な流れです。
施術は両脇で約30分と短めで、ダウンタイムも1~2日程度。
赤みや痛みなどはダウンタイムが明ける頃には徐々に落ち着きます。
施術後約1週間は腕稼働の制限がつきますが、腕を大きく動かさない仕事などには翌日から復帰が可能です。
共立美容外科の人気のローラークランプ法の手術方法や料金についてはこちらから。
ミラドライ
「ミラドライ」とは、皮膚を切ることなく多汗症・わきがを治療できるマシンです。
マイクロ(電磁)波エネルギーを利用し、汗腺(水分子)をターゲットに、多汗症・わきがの原因であるエクリン汗腺やアポクリン汗腺の機能を低下させていきます。
失われた汗腺は再生しないため、切開を伴う施術同様、長期間の効果が期待できる施術です。
米国のFDA(食品医薬品局)からの認可を取得しているマシンであるため、安心して施術を受けられる点もメリットでしょう。
まずは、脇のどの位置にどの程度のマイクロ波を当てるかを計算しながらデザインします。
施術を受ける方が痛みを感じないよう、麻酔を広範囲に丁寧に注入。
その後、超音波によって麻酔をしっかりと浸透させます。これは共立美容外科独自の工程で、超音波を挟むか挟まないかで、痛みや術後の腫れに大きな差が出るのです。
超音波で麻酔を浸透させたら、「ミラドライ」を照射していきます。
「ミラドライ」には冷却機能も備わっているため、冷却機能と麻酔により痛みを感じることはほとんどありません。
冷却・クールダウンが終わったら「ミラドライ」の施術は終了です。
ダウンタイムは2~3日程度で、その間は激しい運動などが制限されます。
仕事や外出は当日から可能であるため、長期の休みが取りにくい方でも受けやすい施術でしょう。
痛みや腫れを緩和するために治療後2~3日程度は定期的にアイスパックを脇に挟んで冷やす必要があるため、アイスパックを持ち歩けない場合は3日程度の休暇を取っておいたほうが安心です。
▼共立美容外科で人気のミラドライの料金や手術方法についての詳細はこちら
ボトックス注射
「ボトックス注射」とは、その名の通り注射器でボトックスを脇の下に注入することによって多汗症を抑制する治療です。
ボトックスを脇の下に注入することで汗腺が細くなり、汗が出にくくなる仕組みになっています。
「ボトックス注射」は両脇行っても施術時間が10分程度と短め。
多汗症まではいかないけれど汗かきであるという方にも向いています。
しかし、効果は永久的ではないため、個人差はあるものの約半年に1回の施術が必要です。
使用するボトックスは「ボトックスビスタ」もしくは「ディスポート」から選択することができ、施術を受ける方のご希望や症状に合わせて選びます。
ボトックスビスタは日本の厚生労働省と米国のFDAから認可を受けている薬剤で、安心を第一に考えたい方に向いています。
ディスポートはボトックスビスタと同様にボツリヌス毒素を精製した製品で、こちらもFDAから認可が下りている薬剤です。
ちなみに脇の下ではなく、手のひらの多汗症にもこの「ボトックス注射」が可能であるため、手のひらの多汗症にお悩みの方もお気軽にご相談ください。
ダウンタイムはほとんどなく、制限事項も特にありません。
施術の当日から仕事や外出OKで、運動や入浴も制限されないため、「施術を受けた直後から通常の生活を送りたい」という方に向いているでしょう。
▼共立美容外科の人気の脇のボトックスの料金や種類についての詳細はこちら
自分に合った施術で脇汗を抑えよう
脇汗が多いと洋服にシミができてしまったり、場合によっては刺激臭がしたりと、日常生活に支障をきたしてしまうことも。
脇汗の量がそれほど多くないのであれば、生活習慣の改善や市販の制汗グッズで対処できる場合もありますし、実際、脇汗で悩んでいる方の多くが一度は制汗グッズを試したことがあるでしょう。
しかし、脇汗の量が多い場合や、わきがである場合は、制汗グッズでの効果を薄く感じたり、生活習慣の改善では変化を感じられなかったりすることも多いです。
脇汗を根本的に少なくしたい、わきがを改善したいという方は、美容外科での施術を検討してみるのも良いでしょう。
美容外科での施術であれば、効果が半永久的なものもあります。
汗腺は一度除去してしまえば再生しないため、効果を長く実感したいという方は今回ご紹介した「超音波+ローラークランプ法」もしくは「ミラドライ」がおすすめです。
ダウンタイムがほとんどなく気軽に受けられる施術を求めるのであれば、「ボトックス注射」が良いでしょう。
共立美容外科では施術を受ける方と仕上がりのイメージをしっかりと共有する無料カウンセリングを行っています。まだ施術を受けるかわからないといった段階のご相談でももちろん大丈夫です。
対面のカウンセリングはもちろん、オンラインでのカウンセリングも行っているため、「忙しくてカウンセリングに足を運ぶ時間がない」という方は、ぜひお気軽にご活用ください。
些細な疑問にも、専門医が丁寧にお答えします。