出っ歯は自力で直せる?4つの治療方法を紹介!
最終更新日: 2023年06月13日 (火)

「歯が出ているのが昔からコンプレックス」「歯が出ているせいでうまく鼻呼吸ができない」というお悩みを抱えていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
出っ歯は外見的なコンプレックスを抱えやすいだけではなく、体のさまざまなところに悪影響を及ぼしてしまうことも。
今回は出っ歯でお悩みの方に向けて、出っ歯の判断基準や原因、直し方などについてご紹介します。
出っ歯の判断基準とは
出っ歯の判断基準は、真横から見たときに上下の前歯の差分が5mm以上あること。上の前歯先端部と下の前歯の間の隙間を「オーバージェット」と言います。
一般的なオーバージェットは2~3mmですが、5mm以上になると出っ歯の傾向があるのです。また、
- 前歯が邪魔で唇が閉じにくい
- 唇を閉じると上顎が邪魔に感じる
- 横から見ると上顎が出ている
- 口を閉じると顎にしわが出る
といった場合も出っ歯である可能性が高いです。
出っ歯の原因
出っ歯の原因は先天的なものと後天的なものに分けられます。
先天的なものとして遺伝、後天的なものとしておしゃぶりの長期使用や口呼吸などが挙げられます。
出っ歯の原因について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
遺伝
私たちの骨格や性格は両親から受け継いだ遺伝情報が元になっています。
両親、もしくは祖父母のいずれかが出っ歯である場合、遺伝子を通じてご自身に引き継がれている可能性があるのです。
出っ歯は専門用語で「上顎前突(うわあごぜんとつ)」と言い、遺伝に由来する骨格性上顎前突は出っ歯の原因の3~4割ほどを占めると言われています。
おしゃぶりの長期使用
乳児期におしゃぶりを長期間使用していた場合、出っ歯になってしまうことがあります。
これはおしゃぶりによって上の前歯が圧迫されて前に出たり、下顎が下がったりするためです。
おしゃぶりに加え、指しゃぶりや爪を噛む行為も歯並びに影響が出やすいと言われています。
口呼吸
舌は「スポット」と呼ばれる口内の天井部分、上顎の歯列内に収まっているのが正常な状態です。
そこから舌への圧力と唇の力、頬の粘膜からの圧力がバランスを取り、歯並びを正しい位置へと導いていきます。
しかし、口呼吸が癖になってしまうと舌が下がり、上顎から離れて力のバランスが崩れることによって、頬粘膜からの圧力が優位な状態に。
頬からの力によって歯列が内側に押されて狭くなり、歯並びが悪くなってしまうのです。
出っ歯を放置することによる悪影響
出っ歯であることは一見すると問題なさそうですが、将来的にさまざまな身体的トラブルが起こる原因に。
ここでは出っ歯を放置することによって生じる悪影響についてご紹介します。
ドライマウスになる
出っ歯は、歯が前に出ていることで口が閉じにくくなります。そのため、口を開いたまま呼吸する「口呼吸」の状態に。
口呼吸が続くと口の中が乾燥する「ドライマウス」になり、唾液による抗菌作用がなくなることで、虫歯や口臭が発生しやすくなります。
顎関節に負担がかかる
出っ歯の状態だと、前歯で食べ物を噛むことができず、奥歯で無理やり噛み切る癖がついてしまうのです。
この状態が続くと顎関節に負担がかかり、顎関節症を発症するリスクが高まります。
活舌が悪くなる
歯並びは舌や唇の動き、顎の動かし方にも関係しており、歯並びが悪くなることによって活舌が悪くなることも。
特に歯並びが活舌に影響を与えると考えられているのは、サ行やタ行、ナ行やラ行です。出っ歯のほか、ガタガタな歯並び、下顎が前に出ている場合も活舌に影響が出やすいと言われています。
出っ歯の治療方法
基本的に出っ歯はセルフケアでは直せないので、矯正治療によって直します。
歯並びや歯の美しさはその人の印象を左右する大切な要素の一つ。出っ歯の治療方法として代表的なものは、
- ワイヤー・ブラケット矯正
- マウスピース矯正
- インプラント矯正
- セラミック矯正
- ガミースマイル手術
の5つです。それぞれの矯正方法について一つひとつ理解し、ご自分に必要な治療を探してみましょう。
ワイヤー・ブラケット矯正
ワイヤー・ブラケット矯正とは「ブラケット」と呼ばれる矯正装置を歯の表面に取り付け、そこにワイヤーを通して動かしたい方向に向かって歯に適切な力をかけ、歯並びを改善する矯正方法です。
ワイヤー・ブラケット矯正の治療範囲は、奥歯までを含めたすべての歯列と噛み合わせを整えるための「全体矯正」と、前歯など整えたい部分のみに特化した「部分矯正」の2つがあります。
それぞれのメリット・デメリットについて簡単にまとめた図が以下の通りです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
全体矯正 |
|
|
部分矯正 |
|
|
ワイヤー・ブラケット矯正は大きく「表側矯正」「裏側矯正」「ハーフリンガル矯正」の3種類に分けることができます。
それぞれの矯正方法の特徴について下記で詳しく見ていきましょう。
表側矯正
3種類の矯正方法の中でも、表側矯正は最もオーソドックスな方法で、ブラケットとワイヤーを歯の表面に取りつける矯正方法です。
矯正装置が表から見えるため目立ちやすい一方で、矯正装置が舌に触れないため発音に影響しにくいといったメリットがあります。
後ほどご紹介する裏側矯正やマウスピース矯正は適応する症状が限られることがありますが、表側矯正は多くの症状に対応可能です。
しかし、歯が徐々に移動するため3~6週間ごとに矯正装置を調整するための通院が必要になることも。
一連の調整作業はすべて医師の技術が重要になるため、技術によって治療精度に差が出る場合もあります。
表側矯正のメリット・デメリットについてまとめたものが以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
裏側矯正
裏側矯正は、ブラケットとワイヤーを歯の裏側に取りつける矯正方法です。
経験のある医師であっても歯の裏側の正しい位置に装置を取りつけるのはとても難易度が高いこと。
そのため、裏側矯正では、ブラケットを取りつける位置のガイド模型を事前に作成します。
一人ひとりに合わせて作られたガイドを元にブラケットを装着していくため、失敗するリスクを減らした状態でブラケットを装着可能です。
裏側矯正のメリット・デメリットについてまとめたものが以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正とは、上顎を裏側矯正・下顎を表側矯正で行う矯正方法です。
矯正装置が目立ちやすい上の歯のみを裏側矯正にすることにより、治療費を抑えられたり、裏側矯正よりも治療期間が短くなったりするメリットがあります。
ハーフリンガル矯正のメリット・デメリットについてまとめたものが以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
▼共立美容外科の人気のワイヤー矯正の料金や種類についての詳細はこちら
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは「アライナー」と呼ばれる透明に近いマウスピース型の矯正装置を歯に装着して歯並びを整える矯正方法です。
アライナーは一人ひとりの歯に合わせて作成され、治療段階に合わせて新しいアライナーに交換しながら少しずつ歯を動かしていきます。
マウスピースは金属を使用しないため、「金属アレルギーでワイヤー・ブラケット矯正ができない」という方でも安心して矯正治療を行えます。
自分で自由に取り外しができるため、歯のお手入れをこまめに行うことができます。
しかし、1日20時間以上の装着が求められるため、マウスピース矯正をスケジュール通り終わらせるためには、ご自身の努力も必要です。
共立美容外科では「インビザライン・システム」と呼ばれるアメリカ製のマウスピースを使用。
インビザライン・システムは1999年にアメリカで誕生して以降、2020年1月時点で世界100カ国の約800万人の方々に使われている安全性の高いマウスピースです。
マウスピースの形状は一人ひとり口腔内に合わせて、コンピューターテクノロジーの高度なアルゴリズムによって歯の適切な移動が計算され、それに合わせて開発されます。
マウスピースを装着し続けると徐々にきれいな歯並びに近づいていくもの。
矯正期間中に使用するアライナーは一つだけではなく、約50~100個近くになることがあります。
アライナーの型は徐々にきれいな歯並びに近づいていき、個人差はありますが、大体1週間に1回程度の頻度で付け替え続け、歯並びを矯正していきます。
1週間で動く歯の距離は短いですが、効率的に動かしていくため、治療期間はワイヤー・ブラケット治療とほとんど変わりません。
歯の動きをコンピューターで予測するため、アライナーはすべての歯に分散して力が加わるようになっています。
共立美容外科には、アライン・テクノロジー社が指定する「インビザライン・システム」の指定コースを修了する医師が在籍。
アライナーを熟知している医師が短期間で矯正を終えられるよう、あなたに最適な治療プランで歯科矯正を進めていくことが可能です。
▼共立美容外科の人気のインビザラインシ・ステムの料金や治療方法についての詳細はこちら
インプラント矯正
インプラント矯正とは、直径1.3~2.0mm、長さ4~8mmの非常に小さな歯科矯正用アンカースクリューを上顎骨と下顎骨に埋め込み、これを土台として歯を動かしていく矯正方法です。
「インプラント」と聞くと失った歯を補うための「デンタルインプラント」を想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、これはインプラント矯正とは全く別物です。
先ほどご紹介したワイヤー・ブラケット矯正は歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーを通します。ワイヤーのしなりや元に戻ろうとする力で引っ張ったり、圧をかけたりすることで少しずつ時間をかけて歯を動かしていくもの。
一方インプラント矯正で、アンカースクリューとブラケットにゴムをかけてつなぐことで、一方向に力を加えられます。
この方法は、目標とする歯並びや噛み合わせに到達しやすく、ワイヤー・ブラケット矯正よりも早く歯を移動できるメリットがあるのです。
▼共立美容外科の人気のインプラント治療にの料金や手術方法の詳細はこちら
セラミック矯正
従来の虫歯治療では、治療した部分の補完物としてパラジウム合金、いわゆる銀歯を使っていました。
しかし、銀歯は見た目が悪いだけではなく、金属が溶けだすことによって金属
アレルギーを引き起こすリスクもあるのです。
一方でセラミックは陶器のような素材で、包丁や耐熱タイル、人工関節などにも利用されているほど、硬くて丈夫な素材。
セラミックには透明感があるため、元の歯に近い色合いが出せるほか、銀歯よりも長持ちするといったメリットがあるのです。
セラミック矯正とは、歯を削ったところに「クラウン」と呼ばれる元の歯の色に近い見た目の被せ物を被せることで、歯の形をきれいに直す矯正方法です。セラミック矯正の流れを以下でご紹介します。
- 麻酔を注射する前に、歯茎に麻酔テープを貼る
- 麻酔が効いていることを確認したら、麻酔注射をゆっくり打つ
- 神経に配慮しながら元の歯を少し削る
- 仮歯を装着し、仮歯を装着した状態で2週間~1カ月程度過ごす。仮歯も元の歯とそっくりなため、第三者から仮歯であることを指摘されることはあまりないでしょう
- 型取りをしたセラミックが完成したら、仮歯を外していよいよ元の歯にセラミックを装着して完成
共立式セラミック矯正法の特長として、痛みが少ないことと質の高いセラミックを利用していることが挙げられます。
「歯科」と聞くと痛いイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、共立美容外科ではそのようなイメージを払拭すべく、痛みが少ない治療を日々研究し続けています。
歯科・美容外科・麻酔科を併設しているため、手術時は麻酔科の専門医が麻酔処置を担当。
プロによる適切な処置によって安全な手術を心掛けています。セラミック治療はダウンタイムがないため、術後は普段と変わらない生活が送れます。
また、共立美容外科で使用しているセラミッククラウンは、日本が誇る世界的陶器ブランド「ノリタケ」の陶材を使用しています。
ノリタケ製のセラミッククラウンは、国産で日本人の天然歯の色調に合わせて作れるほか、強度が高く世界中から支持を集めているのです。
▼共立美容外科の人気のセラミック矯正の料金や種類についての詳細はこちら
ガミースマイル手術
ガミースマイル手術とは、笑ったときに歯茎が見える「ガミースマイル」を目立たなくする治療法です。
黄色人種は口周りの骨が出っ張っており、歯茎も長い傾向があります。
そのため、ガミースマイルになりやすいと言われており、私たち日本人にもよく見られる症状です。
ガミースマイルは個性あるチャームポイントとして捉える方もいらっしゃいますが、一般的に歯茎の露出は美的の観点からは少し外れていると言われることも。
ガミースマイルの主な原因として、上顎の骨の形状や顔面の筋肉の動き方などが挙げられます。
ガミースマイルは外科手術によって改善することが可能に。
上唇の下の歯茎の粘膜を切除して縫合することで、笑ったときに唇が上がりすぎてしまうのを抑える効果があります。
歯茎の露出量が減ると口腔内が乾燥しにくくなるため、歯肉炎や歯周病、虫歯や口臭などの予防にも効果的です。
共立美容外科は歯科を併設している美容外科クリニックであるため、見た目を重視した歯科治療も行っています。
ガミースマイル手術は20年以上行っており、グループ全体で研究対象として特に力を入れている手術でもあるのです。
ガミースマイル手術のダウンタイムはほぼありませんが、中には術後2~3日間出血があったり、一時的に食べ物が噛みにくくなったりすることがあります。
いずれの症状も時間の経過とともに徐々に落ち着いていくため、過度に心配する必要はありません。
▼共立美容外科の人気のガミースマイルの料金や種類についての詳細はこちら
歯列矯正を行う際の注意点
上記でご紹介した出っ歯の治療方法の中でも、「ワイヤー・ブラケット矯正」「マウスピース矯正」を選択する場合、これからご紹介することを心掛けるようにしましょう。
普段よりも丁寧な歯磨きを心掛ける
ワイヤー・ブラケット矯正によって歯列矯正を行う場合、普段よりも丁寧な歯磨きを心掛ける必要があります。
矯正装置を自分で取り外すことができず、食べかすが装置に付着しやすいのです。
装置に付着した食べかすをそのままにしていると、虫歯や口臭の原因になることも。
こうした事態を防ぐために、食事のあとは必ず歯磨きをしたり、マウスウォッシュでこまめに口をすすいだりして、丁寧なマウスケアを行いましょう。
ブラケットの周辺は特に汚れやすいため、ヘッドの小さな歯ブラシがおすすめです。
器具の装着時間を守る
マウスピース矯正によって歯列矯正を行う場合、器具の装着時間をしっかり守る必要があります。
先ほどもご紹介したように、マウスピースはご自身で簡単に取り外せますが、1日20時間以上の装着が求められるのです。
そのため、食事と歯磨き以外の時間は装着することを徹底し、むやみに取り外さないようにしましょう。
マウスピース矯正は指定された着用時間が守られなかった場合、計画通りに歯が動かず、結果的に治療期間がさらに長くなるため、注意が必要です。
出っ歯を治して口元に自信を持とう!
今回は出っ歯の原因や治療方法などについてご紹介しました。
出っ歯の方は見た目にコンプレックスを抱えやすく、ご自分の顔に自信が持てなくなることも。
出っ歯を放置していると、ドライマウスになったり、顎関節に負担がかかったりするなど、さまざまな問題が起こるのです。
基本的に出っ歯はセルフケアで直すことができないため、今回ご紹介したような方法で矯正治療を行う必要があります。
共立美容外科は美容外科が主体となって運営しているため、歯の機能性はもちろん、「美」に重きを置いて治療することも可能です。
併設している麻酔科には、日本麻酔科学会の認定医や専門医も在籍しているため、「痛くない歯科治療」が共立美容外科の歯科治療の強みとなっています。
今回ご紹介したように、歯科矯正やセラミック矯正、ガミースマイル手術など幅広い治療方法をご用意。
カウンセリングを通してあなたに適した治療方法を提案します。
共立美容外科・歯科の美容整形は、治療を受ける一人ひとりと大切にコミュニケーションを取りながら、思いやりを持って治療を行うことを信念としています。
治療は経験豊富な医師が一人で行うのではなく、信頼関係を築き、二人三脚で行うもの。
コミュニケーションを重視し、治療を通してあなたの理想に近づけていきます。出っ歯にお悩みの方は、共立美容外科の無料カウンセリングを予約してみるのはいかがでしょうか。
カウンセリングや施術のご相談など、
お気軽にお問い合わせください!
このページの監修・執筆医師
