『次世代わきが多汗症治療』
共立美容外科 医師グループ著
コラム2 良い汗と悪い汗
コラム2 良い汗と悪い汗
「汗」とひとことにいってもさまざまな場面でかく汗があります。運動や、食事の後の汗、冷や汗から寝汗まで、私たちは色々なシーンで汗とつき合っています。
では、「良い汗」「悪い汗」とはどんなものでしょう?そこにはどんな違いがあるのでしょう?第一に良い汗はすぐに乾きます。汗の最大の役割は蒸発し、体温を下げることにあるわけですから、サッと乾かなければ意味がありません。そして第二にその汗は水に近い、サラサラしたものであることが大事です。汗には血漿の大事な成分が含まれています。そうした成分をなるべく含まないものが良い汗なのです。
正確にいいますと、良い汗は出してしまった血漿の成分を、実は再吸収しているのです。その時、アルカリ性の成分(重炭酸イオン)も一緒に再吸収されます。これで皮膚が酸性に保たれ、雑菌の繁殖を防ぐのです。その結果、汗臭さも少なくなります。
そして最後に短期集中の汗が良い汗といえます。「必要なときにだけ、速やかにかく」そこが肝心です。ネバネバと濃く大粒で、ダラダラかく汗は悪い汗です。濃いということはそれだけ体内の貴重な成分も含んでいます。良い汗の成分には、水の表面張力を下げて、粒を小さくする「界面活性物質」が含まれており、一つ一つが小さな粒になります。このことは実はとても重要です。小さければそれだけ蒸発が早く、体温調節がスピーディーに行われるからです。
目次
- 第1章
- 知っておきたい わきがが起こるメカニズム
- 第2章
- 多汗症とはなんでしょうか
- 第3章
- わきがになる人ならない人の違いは?
- 第4章
- 超音波+ローラークランプ法について
- 第5章
- 共立式ローラークランプ法の実際の方法
- 第6章
- 多汗症治療にはボトックス(手術なしで治療)
- 第7章
- ローラークランプ法以外の手術のわきが治療の種類
- 第8章
- このようなわきが治療はおすすめできません
- コラム1
- 汗はなぜ臭う?
- コラム2
- 良い汗と悪い汗
- コラム3
- 汗腺を刺激して良い汗をかこう!
- コラム4
- ダイエットと汗
- コラム5
- 加齢臭ってなに?
- コラム6
- 新しい多汗症、脱毛後多汗症