『次世代わきが多汗症治療』
共立美容外科 医師グループ著
コラム3 汗腺を刺激して良い汗をかこう!

コラム3 汗腺を刺激して良い汗をかこう!
最近はエアコンの普及で「汗をかけない」人が増えているようです。子どものころから、エアコン完備の室内で育ち、あまり外で遊ぶこともなければ、汗腺は「働かなくて良いんだな」と思い、その活動能力を低下させてゆきます。汗腺は怠け者なので、活発に活動していた汗腺でもサボっていると、すぐにその能力は鈍ってきます。
では、どうしたら汗腺のリハビリができるのでしょう?答えは簡単です。必要な汗をかけば良いのです。まず、季節の変わり目を感じる生活をしましょう。エアコンに頼りきった生活は避けたいものです。エアコンは外気温と5度ぐらいの差にとどめておくのが理想です。
そしてリハビリですから少しは努力をしましょう。積極的に体を動かすことが必要です。運動し、汗をかくことで眠っていた汗腺が目覚めてきます。スポーツ選手などは普段汗をかきませんが、ここぞという時に、ドッと汗をかき、サッとひかせるという上手な体温調節をします。これが理想的な汗のかき方です。
汗をかいた後は、お風呂でゆっくり体を癒して、また汗をかきましょう(脇の下は毛穴を広げた後、冷水で再ぴ毛穴を引き締めればわきが対策としても有効です)。大事なのはこの後で、夏は特に注意したいのですが、お風呂を出た後、暑いからといって、すぐにクーラーにあたるのは厳禁です。汗が無理に抑えられるので、脳の中の温度は高いままなのです。これは寝汗を誘発し明け方に体が冷えすぎ、ダルさや夏風邪の原因になるのです。お風呂上がりはゆっくり汗を出し汗の力で体温を下げるようにしましょう。
冬も、すぐに服を着込むのではなく、暖かくした脱衣所などで、ゆっくり汗がひくのを待ってから、服を着るような努力をしてください。一年を通じてちゃんと汗をかくことが汗腺にはとても重要なのです。
目次
- 第1章
- 知っておきたい わきがが起こるメカニズム
- 第2章
- 多汗症とはなんでしょうか
- 第3章
- わきがになる人ならない人の違いは?
- 第4章
- 超音波+ローラークランプ法について
- 第5章
- 共立式ローラークランプ法の実際の方法
- 第6章
- 多汗症治療にはボトックス(手術なしで治療)
- 第7章
- ローラークランプ法以外の手術のわきが治療の種類
- 第8章
- このようなわきが治療はおすすめできません
- コラム1
- 汗はなぜ臭う?
- コラム2
- 良い汗と悪い汗
- コラム3
- 汗腺を刺激して良い汗をかこう!
- コラム4
- ダイエットと汗
- コラム5
- 加齢臭ってなに?
- コラム6
- 新しい多汗症、脱毛後多汗症